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20周年記念のイベントをVisualizeしたプロセス 【後編】

【前編】 自己紹介〜テーマ・コンセプト決め〜プランひっくり返す 

前編を読んでいない方はこちらからストーリーが繋がっていますのでどうぞ。

「聴く企業」の代表の話を聴いて見えてきたもの ②オープニング映像とイベントの始まり方

経営者はそれぞれのスタイルで経営をされていて、そこには必ずこだわりや想いがあります。イベントや制作物などにもこだわる方が多い気もしますが、本業だけに集中してその部分はこだわらない方もいます。しかし発信するものには、その企業のマインドや世界観が表現されているので、経営者もしくは担当者がしっかりその部分を掴んでいく必要があると思っています。

代表の人柄は「人」を大切に、そして「聴く企業」であるだけに「ストーリー」を大切にしています。イベントが始まる前〜イベントが終わるところまでを1つのストーリーとした時に、その流れをシミュレーションし見えてくるものがあります。

ティザー映像の招待状の様に、イベント自体も質感や雰囲気を大切にしたい。元々の進行表では司会の方の挨拶から始まり、オープニング映像がスタートすることになっていました。それでは旅に行く感じがベストな形で演出できないと私は思いました。今回は「聴く旅に連れていく」がコンセプトこちらが来場者の興味関心と注意をひいて連れていく、その様なカタチを演出したいと思いました。その時、1つ問題に気づきました!

会場を暗転させるためにカーテンやブラインドを閉じるのですが約2分くらいかけてゆっくり閉じる!想定外!!

いきなり旅に連れていける様なカタチをとりたかった。開放感ある大きな窓で光が入る気持ち良さと一瞬で真っ暗になる演出。暗くするためには2分間ゆっくり閉まっていく、、、しかし!私の着想が働き、むしろ素晴らしいアイデアを思いつく。質感と雰囲気を大切にしたいので、そのカーテンやブラインドが閉じる時間も考慮して演出に加えることにしました。始まりのきっかけは司会の方は出さない。会場にて開始2分前から音楽の中に空港の音や空港のアナウンスが流れ始める、会場のスクリーンにはカウントダウンが始まる。その時間にカーテンやブラインドが閉じていき、旅の支度が始まるわけです。気づいている方は気づいているかもしれないですし、話されている方には気づかないうちに会場が変わっていくカウントダウンが0になると会場は暗転し旅がスタートする。

「聴く企業」の代表の話を聴いて見えてきたもの ③ビジョン映像

そもそものオーダー、ビジョン映像にようやくたどり着きました。

当日会場にて代表がスライドを用いて過去20年の出来事やこれからどこに向かうのかについてプレゼンテーションを行い、そのプレゼンが終わった時に挨拶と共に暗転。質感と雰囲気を大切にし、ビジョン映像でプレゼンテーションを振り返る。

映像は過去から未来に話が向かう中で「役者ではなくリアルに関わる人を出演させる」「代表を出す」をカタチにしました。ビジョン映像というと壮大なイメージの映像があります。企業としてどこに向かうのかという内容でいいのですが、代表の想いを「人」に伝えるには、「私とあなた」「私たちとあなた」企業は人の集まりであり、「私たちがあなたの話を聴きますよ」「あなたのストーリーを聴かせてください」というメッセージを伝えたかった。

人が聴き始めたのはいつなのだろうか。傾聴する上で人が人の話を聴くところから始まりそうですが、実は自然の声を聴くところから始まっているのではないか。そう思ったのと同時に、代表の経営者人生の中で、大切にしている場所があるという話を聴きました。「自分の人生の再出発になった様な不思議な場所があって、事あるごとに早朝からその山を登る」と。茨城県の山の上に神社があるのです。代表にとって特別な場の話を聴いた時にここだ!と思い、映像に使う数秒のために一泊二日で茨城に撮影に行くことに決めました。

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リアルな人を出すと同時に思い入れのある場所を出す全てのエネルギーはそこに映ります観ている人もそれを感じる方がいます。

今回、来場者の方に見せる映像になるのですが、WEBに掲載し、これから新たにリスナーズ株式会社とお仕事をする方達のためにもこの映像は存在しています、その他リスナーズ株式会社に関わる社員や関係者のためにも存在しています。

さらには、私はこの何度も何度もコミュニケーションをして聴かせてもらった「代表の為にも映像は存在している」と思っています。

社員など関係者には、代表の想いと共に「自分たちはどこに向かうのか」という方向を指し示すビジョン映像として。

何故、「代表の為の映像」なのかについて書いてみようと思います。企業は代表の想いからスタートします。それをカタチにする手段は様々なカタチでサービスや製品としてお客様の元に届きます。その代表が「そうだここから始まったんだ」と思ってもらう。自分を認識する映像であり、時折観ることにより、アファメーションの様に自分に語りかける映像。リスナーズ株式会社の代表 垣畑さんは聴けば聴くほど「人間味」に溢れる人です。本当に「人や企業の持つストーリーを聴く」ことが好きなんだと痛感させられました。それもあり、代表を出す代表が語る代表の想いのある場所を出す。その様な想いも生まれてこのカタチになりました。

映像を創る上で目的がいくつかあると一番伝えたいメッセージが薄まっていきます。今回ももしかするともっと来場者だけにフォーカスしたら違うカタチの映像が生まれたかもしれません。しかし様々な想いを凝縮し創造のカケラにより生まれた映像はこの様になりました。

人が人に聴きストーリーを人が伝えていく。どんなにテクノロジーが発展しても、そこには人が必要で、人が重要になってくる。

ビジョン映像をご覧下さい。↓

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会場では来場者から「映像よかったよ」、「演出よかったです」の声を直接いくつかいただいて本当に嬉しく思います。リスナーズ社員の方には「自分たちがどこに向かうのかこの映像を創るプロセスと映像ですごく理解した気がしました」と嬉しいお言葉。確かにこの制作のプロセスって大切だなと思った。インタビューをして聴いてもらった時に、「そっか俺こういうこと思ってるんだ」「引き出されたな」ってハッとするのもそのプロセスの1つです。

今回はこの様な様々なものがカタチになりました。それも目の前にいる人とコミュニケーションをして聴いて聴いて聴いて想いをカタチにした結果です。

あなたの企業ならどの様な想いをカタチにして何をVisualizeしたいですか?

かなり長文になりましたがおつきあいいただきありがとうございます。制作のプロセスとストーリーでお送りしました。何かを創る方、同じ様に周年記念を開催しようとしている企業の方、この制作のプロセスが何かの気づきやヒントになれば幸いです。

Visualizer TETSU-LAWとリスナーズ株式会社 をよろしくお願いいたします。

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最後にVisualizer TETSU-LAW 個人として

今回のリスナーズ株式会社の20周年記念のイベントでは、様々な取り組みを行いました。1つの映像のオーダーから広がりイベントをプロデュースするカタチになっていった。ここ数年の中で一番興奮した仕事かもしれません。それは「聴く」に魅せられた代表に何度も聴いているうちに私の中にも様々な世界観が生まれ、一緒に旅した感覚です。それなりの領域を頼まれてもいなかったのにどんどんやりたくなって、提案してオーバーワークしながら本当にずっと2ヶ月考えっぱなしでした。ミーティングの録画や録音を何度も聴き、聴きながらご飯を食べ、聴きながらお風呂に入り、ずっとずっと考えて、触れ続ける。それ程この取り組みには興奮させられ、カタチにしたいという想いが溢れてきました。

仕事は仕事として、ビジネスライクにお付き合いすることもあるとは思います、ですが私は一緒に作品を創る旅に出かける様な感覚になります。魔法使いではないので、私がパッと出せるわけでもなく、答えはその方の中にあります。その人に聴き続けた結果、その人に同調し、その人の目線で世界を見る様な感覚。同じ方向、同じ世界を見ながら、あそこに行きたいんですね、一緒に行きましょう!と創っていく感覚です。私一人では創れません。一緒に向き合う感覚がないと、なんとなくのものが出来上がります。そういうお仕事もないことはないです。ですがそれにはお互いに人生の一部が反映されることもなく、消費されるものになっていくでしょう。自分の生き方と重なった今回の取り組みにより、映像を作るということを超えてやはりVisualizerとしての仕事をやっていこうと固く心に誓いました。

少し、熱く恥ずかしい話ですが、「この仕事で人生が変わる、変えてやる」そういう想いまで実は出てきていました。それ程、毎日ずっと緊張しっぱなしで、この取り組みのことが頭から離れませんでした。役者が役と同化して役から抜けられなくなるみたいな感覚でしょうか。それと、今回制作したイベントと映像で「リスナーズ株式会社の新しい旅を演出したい」という想いで取り組みました。創り手として、イベント後にビジョン映像やティザー映像、このイベントの演出などを他社に伝える時に、相手が感動したり私たちもそれを創りたい!と思わせるものを生み落すぞ!という想いで取り組みました。何事にも鮮度は大切ですが、色褪せないものを創りたいですね。

イベントを終えて、ここまでやったー!という気持ちと同時に感謝が溢れてきました。どれだけ様々な事ができたとしても、機会と場を与えられないと発揮できない

一番に私を信じてオーダーをしてくれた リスナーズ株式会社の邑井 一郎さんに感謝を述べたいです。そして、ずっと聴かせていただいた代表の垣畑 光哉さんにも感謝を述べたいと思います。ありがとうございます。イベントを一緒に創った全ての関係者にも感謝です。本当にありがとうございます。

周年記念をこれからする人にも届ける、少しビジネスライクなレポートにしようと思っていたら、想いが溢れ出してしまいました 笑

これが私のストーリーです Visualizer TETSU-LAW

「すべての人にストーリーを」 リスナーズ株式会


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