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写真集『SLEEPING BY THE SHIMANE』1と序文

序文

コロナウイルスにより、ほとんど身動きが取れなかった2020年。

写真を撮るという行為は旅であり、だからこそ記録と表現が同時にできると思っている僕にとって、目新しい土地に行けないということはとても苦痛でした。

そのため、地元島根県を常に2,3台のカメラとレンズとフィルムをゴロゴロ携えてさまよい歩いたわけです。

正直なところ、島根県。何もありません。日本でも屈指の田舎です。

しかし、一年以上もこの田舎で被写体を探し続けていると、逆に内面的な引っ掛かりが滲み出てきました。

そもそも、なぜ写真を撮るのか。ただの趣味で始めた写真撮影に、これだけお金や労力をかける自分の行動への忘れかけていた認知的不協和、それがそのまま地元の何もない景色とシンクロするようでした。

そして、(暇だったせいもあるけれど)かつてないほど写真に対して勉強し、考え抜く一年となりました。

その不毛かつ主体的な試行錯誤の中で撮り続けた島根県の写真を、ひとまずまとめてみようと思います。


題名の『SLEEPING BY THE SHIMANE』は、ご存知世界的な写真家であるアレック・ソス(Alec Soth)の『SLEEPING BY THE MISSISSIPPI』を拝借しています。

アレック・ソスが、アメリカの田舎であるミシシッピ川周辺をロードトリップしながら撮り続けた写真集です。

アレック・ソスは、アメリカの田舎を撮り、田舎で活動しながらも世界的な写真家になったインターネット時代の申し子であり、同じ田舎者?として勝手にシンパシーを抱いています。

そんなわけで題名は『SLEEPING BY THE SHIMANE』、川ではなく県ですが、広大なミシシッピ川は島根県の何倍もありますし、意味は直訳でコロナのせいで眠っていたような・・・というニュアンスも含めて。


写真は、デジタルカメラ=SIGMAfp、フィルムカメラ=プラウベルマキナ67、LeicaM3、LeicaR8で撮影しています。

レンズは、Leica summicron 50mm 1st、summilux 35mm 2nd、summicron-R 50mmを利用しています。

掲載写真はすべてnote用にリサイズしています。


写真

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「SLEEPING BY THE MISSISSIPPI」と同じ46枚で写真集にしたいと思います。

ということで、まだまだ続きます。


その他にも写真やカメラについてあれこれ書いておりますので、よろしければどうぞ。

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