Tetsuji Kamiyoshi

いろいろな会社で人事をしています。 塾の先生→デロイトトーマツで人事コンサル→リクルー…

Tetsuji Kamiyoshi

いろいろな会社で人事をしています。 塾の先生→デロイトトーマツで人事コンサル→リクルートHDで人事制度設計&運用→RPAホールディングスで人事全般→独立。がんのパパ・ママのWEBコミュニティサービス”キャンサーペアレンツ”を手伝っています。シニア向けの事業を開発中です。

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最近の記事

ファシリテーションスキルは、「HR」を「HRBP」へ進化させてくれる。

こんにちは。神吉徹二です。 (写真の女の子は私の娘ではございませんw) 普段は、フリーランスHRとして働いています。 3年ほど前から対話的に組織を変革していく取り組み(=組織開発)に魅せられています。 今日は組織開発の中心的なスキルの一つ、ファシリテーションについて書いていきます。 直近でも、10月に1社、11月に1社、12月に1社ずつ、ファシリテーションが重要な位置づけとなるプロジェクトがスタートしており(3社ともいわゆる大企業)、世の中的なニーズがとても高まってき

    • HRカンファレンスで「組織開発」の実践について話してきました。当日の資料を共有します。

      5月中旬頃に、HRカンファレンスという大きな人事系イベントで、組織開発について話しました。 組織開発とは何か?組織開発はどう実践すればよいのか?という観点を、できるだけ簡単に理解し、世の中の人事が実践するきっかけに少しでもなればよいなと願っています。 全部の資料は、こちらです。 Speaker Deckで見にくい場合は、こちらに資料そのものをアップしておくので、是非ダウンロードして見てください。 感想などをコメントもらえると嬉しいです! ーーーーー 今回の記事は、組

      • 戦略的な人事は、人事が主役でうまくいくものじゃない。

        戦略的な人事とは? この問いにずっともやもやしてきたし、今も学びの途中だが、最近この問いに向き合った実践をする機会が増えてきて解像度が上がってきた気がしている。 この記事では、戦略的な人事を実践するための具体的なフレームワークと実践して得た学びをシェアしたい。 戦略的に、組織や人事のことを考えられるフレームワークがある。 それは、コングルエンスモデル_Congruence Modelと言われるもの。 企業としての戦略/目標をもとに、組織の4つの要素を「つながり」として

        • OKRは、このままだとMBOと同じ過ちを繰り返すかもしれない。

          OKR(Objectives & Key Results)は組織を運営するマネジメント層や人事を担当している人達に、随分と市民権を得てきたように思う。 特にスタートアップ界隈では、組織運営ツールとして必須になっている空気感さえ感じる。 OKRは、組織を1つにまとめていく(組織の凝集性を高める)ためのとても良いツールだと思う。 でも、中々上手く運用することが難しいツールでもあるので、運用しながら学んだ点で、「あぁこれがもしかしたらエッセンスなのかな・・・」とこの3年くらい

        ファシリテーションスキルは、「HR」を「HRBP」へ進化させてくれる。

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        • 企業文化とは何か?
          5本
        • Pdmとは何か、解像度を上げたい。
          37本

        記事

          組織開発のとてつもない威力について、何も分かっていなかった。

          複数企業でフリーランス人事として働く、というキャリアを選択して1年半ほど経った。 自分が働かせてもらっている企業や自分に依頼を頂くお仕事で組織開発のアプローチを行うことが最近特に増えてきた。 組織開発はとても強力で効果に驚くことも多いので、具体的に何が良いのか、そもそも何なのか、現時点の理解を整理しておきたい。 「組織開発」についてほとんど知らなかった。組織開発の印象は、企業内で研修を担当している人が「人材開発とか組織開発とかを担当してまして…」とカッコ良く言うときに使

          組織開発のとてつもない威力について、何も分かっていなかった。

          西口へ。これからも一緒にやっていこうな。

          今日2020/7/19はキャンサーペアレンツを立ち上げた西口洋平さん(ぐっち)のお別れ会だった。140人の方が集まりみんながぐっちのことを語りながらとても楽しい時間が流れた。 忘れられない日になった。 ぐっちと親かった友人のみなさんが手紙を読んだ。 西口への大切な気持ちとして、自分も手紙を書いたので、また振り返れるようにここにオープンに残しておきたい。 ——————- 西口へ。 今日は、西口に今伝えたいこと、西口を支えてくれた人へ伝えたい事を書いてきました。 大

          西口へ。これからも一緒にやっていこうな。

          株で人を動機づける_経営の武器として(後編)

          株式報酬について、歴史的・時系列的に整理してきた。 今回で最終です。今日は2つ紹介します。王道というよりも、専門性を使って法律と格闘して編み出されたスキーム。 これまで述べてきた6つのスキームは、実は全てが付与時点では無償。 例えば、ストックオプション(SO)は、「将来、XX円で株式を購入できる権利」だけど、役員・従業員はお金を払うことなく付与してもらえる。 だから、No.3として紹介したSOは、”無償SO”と言われることも。 付与と行使と売却は最初はなかなかややこ

          株で人を動機づける_経営の武器として(後編)

          株で人を動機づける_経営の武器として(中編)

          株式報酬の8つのスキームのうち、前回は持株会、ESOP信託、SO(ストックオプション)の3つを見てきた。 今回は、SOが行き届かない点を解消してくれる3つのスキームを見ていく。 No.4 SOのデメリットを解消する1円SO SOのデメリットを解消する手はないか、ということで現れたのが1円SO(株式報酬型SO)。 1円SO:権利行使(株式を購入できる権利)の価格を1円に設定したSO。株を無償で譲渡する事とほぼ同じなので”株式報酬型”とも言われる。株価下落局面でも必ず利益

          株で人を動機づける_経営の武器として(中編)

          株で人を動機づける_経営の武器として(前編)

          人事として働いていたITベンチャーで、2019年に東証マザーズから東証一部に鞍替えすることになった。 そのタイミングで役員報酬を再設計することになり、株式報酬も併せて設計することになった。 株式報酬は、とんでもなく複雑だ。会社法、税法、金融商品取引法・・・etcなど、法律的な縛りが多いので、書籍を複数冊購入したが、全体像を効率的に俯瞰して理解することがとても難しい。 しかも、書籍はなかなか分厚い。 ということで、これから株式報酬を設計しようとしているあくまでも初心者向

          株で人を動機づける_経営の武器として(前編)

          こんなギルドを創りたい!「HRギルドを語る会」を開催しました。

          HRギルド(HRプロフェッショナルが集まる互助組合)に関心がある人が集まり、お酒を飲みながらちょっと真剣に語る。 そんな会をやろうと、bosyuで声かけしたところ、1日で30名以上の人事の方からご連絡を頂いた。 きっかけは、2019年4月から今の会社も含め、複数社で人事をするという働き方を自身が始めたこと。 自宅で作業することも多くなり、情報交換する相手が少なくちょっと寂しいし、刺激も十分でない。ナレッジも共有し合いたい。自分が受けられない仕事を信頼できる人にシェアした

          こんなギルドを創りたい!「HRギルドを語る会」を開催しました。

          「エンジニアの評価どうすべき?」世の中にある情報を整理しておきたい。

          エンジニアの評価にみんな悩んでいる?「エンジニアの評価をどうすべきか?」という点に悩む企業は多いと思う。 今いる会社でももちろんそうだし、スタートアップの大きな経営上の論点なのではないかと思う。 エンジニアは日本企業の構造的に、企業内よりもシステム会社に多くいる。 エンジニアを内製化し、優秀なCTOあるいはCPOがいるというのが一般的になっているが、実現できている会社は先頭を走っている企業以外では少ないはず。 それに続きたい企業は多くあると思う。だから、先頭を走って

          「エンジニアの評価どうすべき?」世の中にある情報を整理しておきたい。

          (続編)リクルート社員が”意識高く”行動できる理由。それは人事制度なんかじゃない!

          前回、12月の中旬に人事の人達が持ち回りで担当するアドベントカレンダーでリクルートの人事制度周りのことを書いた。 前回伝えたかったことは、3つあって、 1. 組織においては、現場での日常的なコミュニケーションやカルチャーこそが人を動かす。人事制度が動かすのではない。 2. とはいえ、コミュニケーションやカルチャー浸透を後押しするものとして人事制度は必要。 3. 人事制度が力を発揮するためには、力の強いお兄ちゃん的存在が必要。それは「業績管理」と言われる仕組み。リク

          (続編)リクルート社員が”意識高く”行動できる理由。それは人事制度なんかじゃない!

          リクルート社員が”意識高く”行動できる理由。それは人事制度なんかじゃない!

          優秀な学生の内定承諾をリクルートにひっくり返される。今年の1月にリクルートHDからITベンチャーに転職した。そこで新卒採用活動をするわけだが、内定承諾してくれた学生のうち2人はリクルートに持って行かれた。 エッジが効いた優秀な学生は大企業にいくのではなく「起業する」、または「ベンチャーへ就職」という流れがきていることは肌感覚としてはある。 しかし、社員の優秀さ、カルチャーの魅力、制度の充実度合い、それらをトータルした企業ブランド力などでは、大企業となった今でもリクルートが日

          リクルート社員が”意識高く”行動できる理由。それは人事制度なんかじゃない!