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種子には未来が詰まっている。『シード ~生命の糧~』と『仮面ライダー鎧武』とか。(エシカル100考、42/100)

映画『シード ~生命の糧~』を観てきた。

20世紀中に種子の94%が消滅し、人間はごく限られた種(=食糧)しか食べていない。その背景にはグローバル企業(おわかりですよね、モンサントとか)による種子の独占等がある。

日本でも2018年4月に種子法が廃止され、種について考えないわけにはいかない。なんせ種=食、食=命なのだから。「種は私たちにとって命そのもの」なのだから。

・・・なんて感じのドキュメンタリーなので、ちょっと肩に力が入りつつ観たのだけれど、おかたい告発というより、もっとポジティブに行動をうながしてくれる映画だった。

むっちゃ種子が好きで好きで、イケてる種子みたら興奮して抱きかかえて寝ちゃうぜ、みたいなにーちゃん(すいません、立派な活動家・学者さんかと思いますが、、)が出てきて、「ヒャッホー、この種サイコー!レア種子ゲットだぜ!見てこの柄とか超クール!!」みたいにアゲアゲでいたり、白ヒゲおじいさんが愛おしげに沢山の種を保管してたりするのを見ると、「ああ、なんか種子って面白いかも、、、。固有種とかレアな種を育てたいなー。」という気持ちに、自然となれる。

地産地消というか、その土地に昔からあった種子を育てて、食べたりして、そして未来につないでいくということを、一人ひとりがやっていこう。種子には未来が詰まっているんだから、まだ間に合うよ。そう励まされた気になった。

もちろん、企業による種子(遺伝子組換え種子)独占の問題はとても重い。セットである農薬の問題、農家さんの暮らしや家計の破壊、人権の侵害、胎児や子供への影響、政治との癒着、環境汚染・・。

アグリビジネスって、人を生かすため、人類を長期的に豊かにするためという根源から発しているだろうに、どうしてこんなに真っ黒で人も自然も苦しめて、人類の首を絞めまくっているのだろう。

そりゃ目先で自分たちが金儲けするためだよ、といえば通りはいいが、それだけだろうか?

なんかアグリビジネスのDNAには、搾取や簒奪ががっつり組み込まれているような気がする。「だってもともとは軍需産業で人殺しの道具を作っていたところから発展してるし」、みたいな解説になるのだろうか。。

僕が初心な性善説すぎるのかもしれないが、人間って良いところを皆持っていると思うのに、どうしてグローバルなアグリビジネス企業さん達はこんな酷いことをやりまくるのかな、、と不思議でならない。。

不思議がっていないで、ちゃんとNOと言いつつ行動をしなければいけないのだけれど、とりあえず新宿住まいの僕の場合は、固有種?である「内藤とうがらし」でも育てようかと思う。苗を分けてもらえるし。

ところで、『仮面ライダー鎧武』である。

武将の鎧とフルーツモチーフをかけたデザインの仮面ライダーで、2013~14年に放送、主役は佐野岳。

鎧武の敵組織として「ユグドラシル」という超グローバルメディカル&アグリ企業が出てくる。絶対にモンサントをイメージしてる(モンサントの親会社はバイエルだし)。

このユグドラシルの計画が「人類存続のために、60億を抹殺し地球人口を10億人にまで減少させる」というもの。

地球はやがて「ヘルヘイムの森」という怪獣込みの原生林みたいなものに飲み込まれてしまい(=異常気象や気候変動のことだろうね)、その状況下でも食生活を送れるのは仮面ライダーベルトを持っている者だけ(ベルトからエネルギー摂取できる)。だけどベルトは10億台しか作れないから、60億人は害になるまえに抹殺(殺さないと、怪獣化しちゃう。怪獣は難民とかか・・・?)。

これは仮面ライダーのネタ話では、留まらない。

増えすぎていく人類をどうするかって話題で、食べ物や医療をコントロールして人口を減らそうっていう案を出す人がいる。陰謀論っぽいけど、政府や大企業が連動してその計画は発動している、という人もいる(日本政府が暗にやってる産むな増やすな政策ってこれ?)。

地球は100億の人類を養いきれない。だからどう人口増加を止め、減らすかを考えよう!という意見が、筋が通って聞こえるときもある。

そりゃさ、幸せに生きられる人がいないまま人口が増えて、人類以外の動植物や地球環境が破壊され続けて、というのは望ましくない。

でも人と自然が調和し、持続可能なバランスを保ちながら人口が100億になるのなら、その道を探るれたらなあ、、と思うのは、牧歌的な理想論者すぎるだろうか。

『シード ~生命の糧~』を観て、種子というのは本当に多様で、たくさんの可能性に満ちているんだなと思った。今の人間が6%しか活用できていない種子の力。残りの94%も使っていけたら、地球があらゆる生命や環境を養う力をもっと高められるのではないだろうか。。

地産地消というか、その土地に昔からあった種子を育てて、食べたりして、そして未来につないでいくということを、一人ひとりがやっていければ、100億の人類は自然と調和しながら未来をつないでいけるのではないだろうか。種子には未来が詰まっているのだから。

なんて、そんな希望を考えたくなる映画でした。



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