老化の発見

 わりとオッサンになってきたが、体力も精神力もまだまだ衰えを感じない。
健康診断でも特に問題はない。
もともと肩こりや腰痛も全くないし、空腹や眠さは解るけれど、それらとは関係がない純粋な疲労というものがよく解らないくらいには丈夫な身体をしているので、そのおかげかもしれない。
毎日健康に幸福に生きておる。
丈夫に育成してくれてありがとうおばあちゃん。 ただ最近になって、これはもしかして身体からの老化サインなのではないかという気づきが二つあった。

一つ目
トイレ(小さい方)がやたらと近い

いやマジで二十歳そこそこの頃と比べたら三倍くらいの回数行くぞトイレ。
今までは三時間くらいの外出ならトイレを使用することなんてなかったけれど、最近はほぼ確実に使う。
膀胱が衰えてきているのか……?
確かに水とコーヒーは人よりかなり多めにガバガバ飲むけれど、そんなの昔からだしなあ。
寒くなるとよりヤバいので、膀胱云々というよりも、身体が寒さに耐えられなくなってきているのかな。
これは確実に老化。
悲しみ。
そろそろオムツ着用を考慮し始める。

二つ目
あんまり脂っこいもの&重いものは食べたくない

昼ごはんに牛丼特盛とか食べたらもう午後は仕事できない……。
おにぎりでいい……。
具もツナマヨやイクラ、タラコみたいのじゃなくて、昆布とか高菜がいい……。
若い頃にオッサンになると量が食えなくなるし、焼肉に行ってもカルビなんて食いたくなくなる的な話を聞いても、そんなわけねえだろと鼻で笑っていたが、ようやく実感した。
オッサンになると胃がついていかない。
職場の若い子を昼ごはんに連れて行くと、当然のように麺類大盛り+チャーハン大盛り+餃子とか食い出すので、若いって素晴らしいなと感動する。
自分がガキの頃に知り合いのオッサンたちがやたらとメシを食わせてくれた理由(の一つ)が理解できた気がする。
自分が食えなくなったから、若い子がたくさん食っているのを見るときもちがいいんだな。
失った力を目の当たりにできる。


そんなわけだ。
わかるな?(わからない
自覚がないまま少しずつ少しずつみんなあの世に向かって歩いている。
近づけば近づくほど肉体も精神も少しずつ弱っていく。
致命的な衰えがいつやってくるのかは個人差があるだろうけれど、誰だろうが平等に確実にやってくる。
遊ぶのも美味いメシを食うのもいつまで全力で楽しめるかわからないし、もしかしたら明日はもうそれができないかもしれないぞ。
今日この瞬間を疎かにしてはいけない。
楽しむだけ楽しんでおいた方がいい。
オッサンになり強くそう感じる。

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