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喜多川泰読書感想文

長い自宅待機が終わった。

その間、2冊の本を読みました。
それの感想と、読んで思った事を書いておこうと思う。

わたしは喜多川泰さんの作品が大好きだ。
この方の作品は、要は、自己啓発本というやつだと思う。

内容的にはビジネス書に近いんだけど、物語なので普通の自己啓発本より没入感を感じられて好き。

結構前なのだが、感銘を受けた作品をマンガにもした。
(作画きったねぇ)

私が一番最初に出会った喜多川泰作品。

結局のところ喜多川作品は「成功する人はかならず行動しているんだよ」「周りの支えてくれる人も当たり前の存在じゃないから繋がりを大切にしていかなければならないよ」という事を書いている作品が多いと思う。

今回読んだのは「賢者の書」と「手紙屋」

こちらの2冊、アマゾンプライム会員だったらKindleは無料で読めるので、この記事で興味が沸いたら是非読んでみて欲しいです。

賢者の書は、賢者に生きるための教えをそれぞれ教えてもらうために旅する少年が主人公と出会い、少年が集めた気付きによって新しい人生の生き方を知る主人公の物語。

手紙屋は、大学生の主人公が「手紙屋」という不思議な存在との手紙のやり取りで、働くことに対する大切な気付きを少しずつ得ていく物語。

ちなみに「Twitterを一回封じる」と決めたのは賢者の書を読んだから。

「基本的なことが人間の人生をつくると考えているの。行動も、選択や決断もその結果起こるものでしかないと」
「それはね、言葉よ」
「人間が日頃使っている言葉が、私たちの人生を作っているの」
「言葉はあらゆるものを導くわ」
「言葉には2種類あるわ。ひとつは音として口から発せられたり、耳から聞いたりすることが出来る言葉。もうひとつは外には出て来ない、自分の心の中で発せられる言葉。」
「ということはあなたが人生を通して圧倒的に一番多く、そして強く影響を受けるのは誰の言葉かわかるでしょ」
「頭の中が「自分の人生は不幸だ」「ついてない」「成功など程遠い」といった言葉ばかりなのに、それとは反対の素晴らしい人生がやってくるなんてことはありえないことなの」
「なりたい自分になったと思って言葉をつかうのよ」
「どうせなら人に勇気、元気、感動を与えたり、良いものを生み出すために使って生きた方がいいでしょ」

賢者の書 8人目の賢者の言葉より

この一節を読んで、私はTwitterで、ネガティブな言葉をいっぱい集めて頭の中を埋め尽くしていたし、発してもいたなぁと反省したのでした。

そんなわけで、とりあえずTwitterを断っている。

実はPCでたまに覗いてはいるけど、タイムラインはそこまで見ないし、ドロっとしそうな部分には触れないよう心がけている。

この賢者の教えは一つ一つ、物語を読みながら少しずつ心に染み込んで「ああ、自分もやってみようかな」ってなってくるので、自己啓発本が苦手だけど物語になっていれば少しは…という方がいたら読んでみてほしい。

なんていうか、少しだけ心が透き通るような、そんな気がする本。


そして手紙屋は、賢者の書と比べるともう少し若者向けかもしれない。
就職活動をしている大学生が主人公ということもあるけど、賢者の書の方が受け取りやすい部分は多かった。

ただ、喜多川泰作品の大半でベースにある「人間は誰しもがそれぞれ大きな可能性を持っているんだよ」「行動せずに文句しか言わない人にその可能性を達成する力はやってこないんだよ」「行動する勇気を持った人にはそれ相応の結果が訪れるんだよ」という内容は変わらず存在する。

そしてこの「手紙屋」におけるテーマは「人は何故働くのか」というもの。

その目標をきちんと持たずに「将来のため」とか「経済的な目的のため」という漠然とした気持ちで働くのではなくて、人生そのもののはたらく目標を立てなさいと。

これは最初にマンガで描いた「福に憑かれた男」のところでも出てくる話だった。人は、何のために働くのか。お金は必要だけど、お金のために働くのではない、人生をかけて働くことへの意味。

私の場合、つまりマンガを描く理由だ。

私は今自主連載をしているが、その目標に、読者をもっと増やすとか、書籍化みたいなものを挙げていた。

でもこの本を読んで、あれ?何か違うなと思った。

私は人気者になりたくてマンガを描いているわけではない。
もちろん、マンガが売れてお金が入らないことには生活も色々大変なので、読者を増やして売上を上げたいというのは勿論大切なことだ。

でも、マンガを本にしたいとか映像にするとかいうのはこの仕事を選んだ人生の目標ではないのだ。

目標のために、本になったり映像にすることも含むとしたら、私の作品を作る目標は

人の心を動かす作品を作ること
自分の作品を読んで心を動かされた人が、生きることに前向きな気持を持てるようになること

目標は、これだ。

この目標というものは『壁』である。
挑まない限り超えられることはない壁。

超えた先には自分を応援する人が待っているのだという。

応援する人が多ければ多いほど壁は大きく高い。
壁を超えられたとき、その人達に出会う事ができる。

喜多川さんがあとがきでも書いていた。
作品を出すということは、とても勇気がいることだ。
でもこの作品を出したことで、壁の向こうの群衆に会える事を想像したら、作品作りは決して一人ぼっちではなかったのだと。

壁を超えた向こう側で「アナタの作品を読んでよかった」
そう言ってくれる人に会うために、作品を作るのだと。

私も、そういう目標にしよう。
物理的なものというより、どこか精神的な目標。

まだ出会ったことのない、作品を作り続けることでいつか出会えるかもしれない読者のために作品を作ろう。
そんな気持ちにさせてもらえた本でした。

さっきも書きましたが、賢者の書と手紙屋はアマゾンプライム会員ならKindle無料です。興味がわきましたら、是非。


https://amzn.to/3dsp9mX

(↑手紙屋のリンクがうまく出てこないけど手紙屋はこちらです)

喜多川作品は他にも無料作品結構あるので、これを期に他のも読もうかな~なんて思っております。
下手なビジネス書読むより、まず「やる気」を底上げしてくれるのが良いよね。脚本術とかの本もすごく大切なんだけど、そういう知識を取り入れることだけじゃなくて自分自身のやる気の底上げも凄く大切だと思うのです。



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