CAODこんなふうに説明してるよ

お疲れ様です。
前回、作業機能障害とCAODの概要をお話ししたので、そちらを読んでいない方は、先に読んでいただけると嬉しいです。
https://note.com/tetetsuo/n/n634236878748

今日は後半戦の実際CAOD用いる際はこんなふうに説明してるよ、という内容です。

■とは言え、簡単におさらい
・作業機能障害...その人にとって必要な生活行為が適切に行えない状態。人間誰しもなり得る状態。
・CAOD...作業機能障害の程度を評価するツール。質問に対して自分で当てはまる点数を付けていく自記式。

ケースバイケースとは言え、基本的に評価ツールを用いた際は、必ず評価内容と目的の説明、結果に対するフィードバックをするよう心掛けています。
そうしないと皆さんが嫌いな数字でしか判断できない人になっちゃう。
(#質と量のバランスとタイミングが大事)

「作業療法の説明」でも言いましたが、もっと良い説明の仕方などあったら教えてくれたら嬉しいです!それでは早速。

■導入
「今日は一つアンケートの様なものをお願いしたいのですが宜しいでしょうか。このアンケートは、○○さんの今の生活を振り返った時に、やりたい事や必要な事がどの程度できているのか、出来ていない部分があればどんな事が原因なのか、を参考程度に見るものになります。点数という形で結果が出ますが、何でこの点数になったのかを相談しながら今後の目標や取り組む内容を一緒に考えたいなと思ってます。」

「何か質問はありますか?なければ文章を読んで、当てはまるところにマルをつけてほしいです。ちなみに、7は質問に対し当てはまる、6は...(中略)...数字が大きいほど質問に対し、当てはまるなーと感じることになります。どの点数だから良い悪いという話ではないので、ここ2週間を振り返って、今の状態を教えてください。もし意味の分からない所があれば遠慮なく聞いてくださいね」

■フィードバック
「ありがとうございます。こういうのは負担じゃなかったですか?」

「大丈夫であれば、定期的に同じアンケートを書きながら、状況を一緒に確認出来たらいいなと思うのですが」

「今点数を確認するので少しお待ち下さい」

ここからは4つの下位項目について点数が高い(=状態が悪い)部分から触れていきます。既に作業ニーズの評価が出来ていれば、それを踏まえながら話を進めれると尚良いと思います。

①作業不均衡
「生活リズムが悪かったり、休息などが十分に取れていない様子が窺えるのですがどうですか?」
②作業剥奪
「環境的な部分から○○さんのやりたい事や必要なことが行えない状況が窺えるのですがどうですか?」
③作業疎外
「普段の生活に達成感がなかったり、大きな表現かもしれませんが、意味を見出せなかったりしていることが窺えるのですがどうですか?」
④作業周縁化
「周りの人にやりたい事などを認めてもらえない状態にいることが窺えるのですがどうですか?」
⑤点数が他に比べ高くない項目に対して
「ちなみに△△な状態(それぞれ下位項目の状態)はどうですか?」

そうして返ってきた答えに対して、さらに話を進めていきます。ここでも5W1Hを意識します。https://note.com/tetetsuo/n/n1cadf38c7f8f
(#大事なことは何回言ったっていい)
(#ぺこぱ)

CAODを用いると、本人の希望に対する課題が見えてきたり、希望そのものが見えてきたりするので、CAODを踏まえて目標や課題を患者さん本人や、他職種なんかとも共有できると、良い感じに介入が進みやすいと実感しています。

僕ら医療従事者はエビデンスに基づく治療介入をする必要があるので、色んな文献や参考書を読むことは必須です。
でも、いざ患者さんを前に話すとなると、また違う大変さがありますよね。
繰り返しますが、エビデンスに基づくことが大前提として、だけど何て説明できるか不安だから評価スケールを用いないのなら、周りがどういう風に説明してるのか一回見てみるといいと思います。
スタッフ同士で練習するのもアリですし、使ってく中でより良い説明の仕方を身に付けれると最高だぜ。
(#急にタートルトーク)

それでは本日もありがとうございました!

#精神科 #メンタルヘルス #作業療法 #訪問看護

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