生きづらさに対して:作業機能障害

お疲れ様です。Twitterでもnoteの投稿をしたら、病院所属時代の科長が反応してくださり、あまりふざけた事は書けないなと思った葛岡哲です。
(#めちゃくちゃ尊敬してるし大好きです)

今回は、2回に分けて、前半にCAODや作業機能障害について、後半に実際評価時はこんなふうに説明してるよということを記したいと思います。今日の前半は一般の方も他人事ではないかも。他職種の方や当事者の方はOTってこんな事も考えてるんだ〜と感じて頂けると幸いです。
では。

CAODは作業機能障害という概念を評価するツールの名前で、シーエーオーディーと読みます。何の略か気になる人は自分で調べてね。
(#面倒くさがり)
(#覚えてないだけ)

自分で質問用紙を見ながら当てはまる点数にマルを付けていくのですが、点数が高いほど重度の状態を示します。
さらに下位項目として、作業不均衡・作業剥奪・作業疎外・作業周縁化に分類されます。

作業機能障害というのは、「その人にとって必要な生活行為が適切に行えない状態」を意味しています。
また、作業機能障害はQOLや社会参加に影響を与えると寺岡先生の論分で言われています。
(#QOL=自分にとって素敵な生活)

さて、突然ですが自分の生活を少し振り返ってみましょう。


。。。どうでしょうか?


・睡眠や休息が十分に取れていない方、
・家が遠くて気軽に買い物に行けない方、
・何のために仕事をしてるんだろうと悩んでる方、
・せっかく家事を頑張ってるのに当たり前のように思われてる方

全員、作業機能障害に陥っているかもしれません。
それぞれ上から、
・作業不均衡=生活のバランスが悪い状態
・作業剥奪=外的要因により活動に制限がかかる状態
・作業疎外=日々の生活に意味を見出せない状態
・作業周縁化=周りから意味のある生活行為を認められない状態 です。

ここでお気づきの通り、病気の有無に関わらず人はみんな作業機能障害に陥る可能性があるんですね。

先程の例のような悩みがある故に生きづらさを感じたり…。解消できたら、何て生きやすい生活か…楽しい生活か…。

患者さんたちはご病気の影響もあり、僕らが想像する以上に、慢性的に夜寝れなかったり、やりたい事ができなかったり、人生の選択をさせてもらえなかったりというのが多いです。

作業機能障害は、「その人にとって必要な生活行為が適切に行えない状態」を意味します。
支援者から見て、やってるorやってないではなくて、「その人にとって適切に行えているのか」。行えていないのならばその原因は何か。
(#その人にとっての適切に関しては5W1H→ https://note.com/tetetsuo/n/n1cadf38c7f8f)

このような、本人が自身で感じている生きづらさや目標に対する課題を作業機能障害と言い、定量的に表し、本人と支援者や家族などと共有することが出来る評価がCAODになり、ここはOTとして持つ必要のある視点だと思います。

前半はここまで。読んでくれた方お疲れ様です!

次回は、CAOD使うときこんなふうに説明してるよということを記します。
本日もありがとうございました!


*僕自身、今、作業機能障害関連の論文を執筆中ですが、
崎本さんの論文が「作業機能障害やCAODの概要、精神科の現状、CAODを用いた支援」と分かりやすくまとまっていてとても参考にさせてもらってます。
[「長期入院中の統合失調症者に対する作業機能障害の種類に焦点を当てた評価および介入.作業療法36(3)2017」]

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