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今年コーネリアスきっかけで出会った音楽10選

最近病気なんかな?と思うくらい、コーネリアスの話しかできなくなってしまいました。私のSNSをフォローしてくださっている方は、さぞうるさくてうんざりしていることでしょう。本当にごめんなさい。

コーネリアス関連のnoteも4連発目。もういいよ、と自分でも思いますが、直接話せる人がほとんどおらず、誰かに話したい欲が爆発しそうなのでここにぶちまけます。

今回は、コーネリアスをきっかけにして今年出会った音楽を書いていきたいと思います。コーネリアス(小山田圭吾さん)は自分が好きな音楽や影響を受けた音楽をよく紹介してくれるので、それを辿って聴くうち、たくさん新しい音楽に出会うことができました。こちらの記事にも書きましたが、今まで停滞していたままの音楽の趣味に新鮮な刺激を与えてくれた存在だと思っています。

というわけで、早速10曲(作品?)ほど紹介していくので、何かの参考になれば幸いです。そして、この中に好きな曲やアーティストがいる方はぜひ声をかけてください。お願いします。

Buffalo Daughter『We Are The Times』

ちまちま聴いていたとはいえ今までコーネリアスのどにわかリスナーだったので、コーネリアスグループのバンドメンバーについて知ったのも、本格的にハマってからでした。

ベースの大野由美子さんがやっているバンドということで、サブスクで試しに聴いてみたら「かっけー!!」とテンションがぶち上がってしまいました。ハウス、テクノ、ロックとも言い難い、独特でフックだらけの音楽性がすごくかっこいいです。

こちらは2021年に発売された今のところ最新アルバムで、「ET(Densha)」「Everything Valley」の2曲はコーネリアスも参加した展示イベント「AMBIENT KYOTO」で作品展示もされています。
私は特に「Times」が好きです。キレッキレのギターが最高。

山本精一「ラプソディア」

コーネリアスが『夢中夢』制作中に影響を受けた曲を集めたというインスパイアプレイリストがspotifyで公開されているのですが、それに入っていたので聴いてみました。
淡々とした展開が心地よく、散歩中に聴くのにちょうどいい曲です。ベースラインの外し方もすごくかっこいい!
山本精一さんは小山田さんと親交が深く、対談していたこともありました。私も読みましたが、二人とも音楽オタクすぎて何を言っているのかよくわからなかったです。

坂本慎太郎『物語のように』

「あなたがいるなら」など、コーネリアス楽曲の作詞を多く手がける坂本慎太郎さん。周りに好きな人が多くライブも常に即売という大人気ぶりですが、なぜかハマらずあまり聴いていませんでした。

今年フジロックに行く機会があったので、ストロークスの前にちらっと覗きに行くことに。めちゃくちゃかっこよくて6曲くらい聴いてしまい、結局ストロークスはアンコールしか聴けませんでした。
後日改めて音源も聴いたらすごくよくて、特にこのアルバムは脱力感とグルーブが心地よい曲が揃っています。夏の昼にちまちま聴いていました。

吉村弘『Green』

今年、鎌倉で個展が開かれるなど、リバイバル的な人気を博している吉村弘さん。小山田さんが「最近聴いている音楽の中で一番衝撃を受けた」と話しており、調べてみると国内アンビエントのパイオニア的な存在だということが判明しました。どうやらコロナ禍でのアンビエント/ニューエイジリバイバルブームの一環で、再評価される流れがきていたようです。
実際、私も小山田さんのインタビューを読むまで全く知らなかったし、アンビエントもしっかり聴いたことがなかったのですが、このアルバムを聴いてすごく素敵だなと感じました。シンプルでミニマルなループが多いのですが、その中に描かれている音風景の温かみを感じます。
このアルバムが発売されたのは1986年。「そんなに前の音楽なのか!」とびっくりしました。今聴いても全く古い感じがしません。

フェイ・ウォン「分裂」

これまた全く知らないアーティストでした。こちらも夢中夢インスパイアプレイリストで出会いました。小山田さんが11月にやっていた「夢中夢ラジオ」でも流されています。
そのラジオの解説で知ったのですが、フェイ・ウォンは80年代の日本でかなり有名だったらしく、ポップソング歌手として知られていたそうです。この曲はコクトー・ツインズのメンバーが楽曲提供していたそうで、言われてみると確かにまんまコクトー・ツインズです。エキゾチックなドリームポップになっています。
この曲は夢中夢ツアーの会場BGMでも流されていました。ライブ前のこと、ラジオのこと...聴くと色々思い出します。

Cocteau Twins『Treasure』

上のフェイ・ウォンの曲繋がりでコクトー・ツインズも聴いてみることにしました。前から知ってはいたのですが、当時はあまりハマらず、ずっと聴かずにきてしまいました。
改めて名盤を調べてみると、このアルバムが最高傑作だという記事をいくつか見かけたので聴いてみることに。一曲目で「なんじゃこりゃ!?」と衝撃を受けました。マイブラを初めて聴いた時と同じくらいの衝撃です。

音はある種王道なシューゲサウンドなのですが、ボーカルがヨーデル(?)みたいなのが新鮮でした。現存のシューゲバンドも含め、ほとんどボーカルはウィスパーボイスのようなものが定着していると思いますが、このバンドはボーカルがオペラのような歌唱スタイルで面白いなと思いました。このスタイルが後続しなかったのは二番煎じになってしまうからなんでしょうか…。などと色々考えつつ、50周遅れくらいでハマって最近よく聴いています。

Bullion「Heven Is Over」

こちらも夢中夢インスパイアプレイリストから知った曲。シンセの音やミニマルな構造がどことなくコーネリアスに似ている感じがするし、若干不気味(個人の感覚です)ながらもドリーミーな雰囲気が気持ちよくて一聴してハマってしまいました。
涼しげな音がすごくよくて、今年の夏、炎天下の屋外でよく聴いていました。体感温度が1℃くらい下がる気がします。

Jeff Phelps 「Wrong Space, Wrong Time」

これも夢中夢インスパイアプレイリストから知ったのですが、同時期に私が組んでいるバンドのメンバーからおすすめしてもらったのもあり、よく聴いていました。ライターのPeterさんがまとめていたコーネリアスの愛聴盤にもこの曲が収録されているアルバムが入っていました。
チープなリズムトラックとシンセの音、そこに乗っかるムーディなサックスとダンディなボーカルが絶妙なバランスです。全て宅録ということですが、宅録ならではのローファイ感があってすごく好きです。

あとちょうどタイトルが出てくる「Wrong Space, Wrong Time〜♪」部分のリズムが謎すぎて、いつも拍を見失います。

Giorgio Tuma「Release From The Centre Of Your Heart」

これも夢中夢インスパイア〜から知りました(そればっかりですね...)。全く知らない人だったのですが、ストリングスの音やメロディが柔らかくて、疲れた帰り道に聴くと沁みに沁みます。辛くてあんまり色んな音楽を聴けないときでも、これはすっと心を包んでくれる感じがします。

ちなみにこの人はイタリア出身のシンガーソングライターで、どのアルバムもかなり高評価されているようでした。確かに、このアルバムの他の曲もどれも良かったです。

Blue Gas「Shadows From Nowhere」

小山田さんがJ-WAVE内のラジオで「駒沢公園周辺を散歩する」をテーマに流していた曲から知りました。ドラムの電子音がすごく好きで、これも夏にぴったりの涼しげな曲です。

本当に気持ち悪いのですが、このプレイリスト(ファンの方が作ったもの)を実際に駒沢公園周辺を散歩しながら聴いてみたのですが、ちょうどこの曲を聴いている時に天気雨が降ってきて、公園近くのカフェに逃げ込んだ記憶があります。これを聴くと照りつける日差しとスコールのような雨が降りしきる駒沢公園周辺の景色や温度を思い出します。

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この一年は、好きなアーティストのレコメンドをひたすら聴くという、中高生の自分と全く同じ音楽の聴き方をしていた年だったなとしみじみ感じました。

アジカンに熱狂してた中高生の頃、ゴッチのルーツとしてナンバーガール、eastern youth、Weezer、レディオヘッドを知り、仲良いバンドとしてストレイテナーを知り、NANO-MUGEN(アジカン主催の音楽フェス)でLOSTAGEを知り...という感じだったので、全く音楽の聴き方もアーティストへのハマり方も成長していないなと思い、ちょっと悲しくなりました。

でも、今年は久々にこの音楽を漁りまくる感覚が蘇ってきたのを感じ、嬉しくもありました。

来年はこんなことも忘れておっさんずラブに狂っているかもしれませんが、記録としてここに残しておきます。

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