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銭湯サウナ、その『ヌシ(主)』は、最高の観光コンテンツと見たり

僕は銭湯が大好きである。そしてサウナも同等以上に大好きである。そして、自身を含めサウナブームを楽しむ若者たちも、長年銭湯やサウナに通ってこられた地域のおじいちゃん、おばあちゃんも、サウナを愛する人たちとはみんな友達になりたいと思っている節がある。

長年続く銭湯の多くには『ヌシ(主)』という存在がいる。『ヌシ(主)』というのは、銭湯を愛し、長年銭湯に通う、地域のおじいちゃん、おばあちゃんたちのキング・オブ・キングのことである。各銭湯にそれぞれ特徴を持つ『ヌシ(主)』がいる。この「ヌシ(主)」という存在が、公衆的な立ち位置を持つ銭湯の規律を作り、その銭湯の暗黙知ルールを作っている。

愛すべき、尊敬すべき『ヌシ(主)』の存在

僕が最初に『ヌシ(主)』を意識したのは、この漫画。まんしゅうきつこさんがおくる最高のサウナギャクマンガ「湯遊ワンダーランド」である・

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参考:女性サウナの不思議な世界を描く 異色の漫画「湯遊ワンダーランド」 

この漫画には、サウナのルールを知らなかったサウナ初心者の主人公が、ヌシ(主)からの“洗礼”を受けつつ、最初は"2度と銭湯にいくか"と思いつつも、サウナにいるおばちゃんたちが大好きになっていくシーンについて、おもしろおかしく描かれている。とても面白いのでおすすめ。

この漫画を読みながら「あぁ〜わかる〜。」と思いながらも、絶対に入れない"女子銭湯サウナのお風呂事情"が知れてとても面白い。


古参と新人の交流を楽しめるか、移住編

僕は地方創生関係の仕事をしているが、こういうエピソードには身に覚えが他にもある。日本の課題には、みなさんご存知、人口減少少子高齢化というのがある。どこの地域でも、移住だ、関係人口だ、と耳にすることは多いかと思う。

移住には、先に住われている地域の方と、移住者との摩擦が必ず起こる。その摩擦を比較的起こらないようにしているのが、我が地元は南丹市で以前から活動されているNPO法人テダスの高橋さんがはじめたこの「集落の教科書」が本当に最高で。

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過去の移住者と、集落の方にきっちりインタビューして、摩擦が起こらないように、その地域に潜む暗黙知ルールを言語化して、移住者に向けたガイドブックを作られている。

僕は今京都にUターン移住を進めているが、その時にいただいたこの「集落の教科書」が本当に助かっている。

古参と新人の交流を楽しめるか、サウナと観光編

サウナに置き換えたときに「古参=ヌシ(主)」「新人=サウナ初心者、観光客」という構図になるかと思う。

そういう意味では、「古参=ヌシ(主)」の存在へのリスペクトや愛を持ちながら、まんしゅうきつこさんのようにおもしろおかしくイジリる、というのはあるのではないだろうか。

「古参=ヌシ(主)」は自主的にほぼ毎日、銭湯サウナにいる。時間帯さえ合えば、いつ行ってもお会いできる可能性が高い。これは、最高の観光案内人ではないか。

一般的なガイドと違い、すごく親切ではないが、その地域の歴史や人間関係などを熟知する師匠として扱いつつ、その師匠をおもしろおかしくプロデュースするというのは、僕ら地方創生や観光を推進する人間としてやるべきことではないか、と最近思う。多大なる愛を持って。

いただいたサポートで僕は「いつか必ずあなたに会いに行く」ことができます!!家を持たない生活をしているので、日本全国どこでも飛んで行きます✈️