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こんな本を読みました【2023.4】

さて、毎月恒例の読書記録です。

先月は一冊も読了できなかったので、読みかけの本を紹介する記事を書きました。

だけど、結局、こちらで紹介した本はいまだに読了できず……。あー、時間が足りない。

今月は、図書館での予約本がまわってきたので、先にそちらを読みました。

4月は2冊です。
ではでは、どうぞ!


★『マスカレード・ゲーム』東野圭吾

映画も人気のマスカレードシリーズ第4弾。今回ももちろん、ホテルコルテシア東京が舞台です。

ホテルを舞台に、刑事が潜入捜査を行うほどの事件が起こる。なかなか特殊な設定で、若干の無理矢理感も否めないけれど、作品としては楽しく読めます。

今作品は、過去に大切な人を殺されてしまった遺族たちにスポットが当たっている。

遺族にとって、犯人は憎まずにはいられない存在。アイツはいまどこにいるのか。何をしているのか。反省はしているのか。

憎しみを糧に生きるのって、どれだけ苦しいんだろう。そして、憎しみの相手がこの世からいなくなったとき、どうなってしまうのか。

ぜひ本を読んで、答え合わせをしてください。

マスカレードシリーズに初登場した、梓警部。

男社会の警察の中で、女性であるコンプレックスやハンデを跳ね返すかのごとく、強引な捜査を進めるところは、理解できなくはないけれど、共感できず。

女性ならではの苦悩を織り交ぜて描きたかったのかもしれないけど、ここはあえて女性にする必要はなかったんじゃないかと、個人的には思います。

かえって、女性への偏見が際立ってしまったような印象で、あまり気持ちの良いものではなかったです。



★『砂嵐に星屑』一穂ミチ

お初の作家さん。物語冒頭の約2ページを読んだだけで、その表現力にノックアウトされました。

作品全体から受け取るイメージが、高露出で撮影した、明るくて白っぽい雰囲気の写真みたいで。
(あー、写真好きな人にしか伝わらんかな、これ……)

この作品は在阪テレビ局で働く人たちを主人公にした、連作短編集。

テレビの仕事というと、なんだか華やかなイメージがあるけれど、そこで働く人々もまた一人の人間というのかな。

共感せずにはいられない悩みを抱えていたり、面倒なことから逃げようとしていたり、つい周りの人と比べてみたり。

置かれている環境や状況、立場は違えど、誰しもが似たような思いを抱いているのだなと、ほんの少し安心できます。

最後は、それぞれの主人公がちょこっと成長し、前を向いて歩き出していて、爽やかな読後感が広がります。

作者ならではの視点で切り取られた日常を、ぜひ覗いてみてください!



以上、4月の読書記録でした。
ではでは、またー!


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