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Google社SIY開発者チャディー・メン・タンさんのお話。2020.08.29



どうも、可能性を最大限に活かして生きる、マインドフルネスコーチのてるいです。


今日はMiLIさんが主宰するこちらのシンポジウムに参加しました。



今回なんと、世界的ベストセラー「サーチ・インサイド・ユアセルフ」(以下、SIY)の著者であり、このSIYのプログラムをGoogleで開発されたチャディー・メン・タンさんがキーノート・スピーチでお話されるとのこと!!!
※SIYとはGoogleで開発された脳科学とマインドフルネスの能力開発メソッドのことをさします。(MiLI社HPより引用)



マインドフルネスが世界の様々な企業で導入された大きな立役者の1人であるこの方のお話しを、日本でリアルタイムでお聞きする日がくるとは・・!!(興奮)おそらく今回参加したかったけど参加出来なかった方も多かったのでは?とおもい、今回、MiLIさんのこのシンポジウムでお話しされた内容のメモ(文字起こしの形で記していたもの)をnoteにしてみたいと思います。

※自分の記録用としてメモしていた内容なので、私の効き間違いや誤認などあるかもしれませんが、その点はご容赦いただければと思います。


今回貴重なお話しをしてくださったチャディー・メン・タンさんと、主催のMiLIさんに感謝の気持ちを込めて・・・。


10秒で最善の自分をその場にもたらす


みなさんと今から一緒に瞑想をしていきたいと思います。これからするのは、3つの呼吸です。


◆3つの呼吸 10秒 
①集中/注意を集める
洞察/全身に意識を向ける、全身に気づいていく
静寂/体の状態を落ち着ける



この、たったの10秒で最善の自分をその場にもたらすことができます。みなさんのなかでリーダーシップ注意が散漫になっているとき、ミーティングの間と間に使ってもらえると有効です。自分自身の一番良い状態をその場に持っていけることが大事ですね。


たくさんミーティングある中で注意がバラバラになっているとき、そのカギを握っているのがこの10秒の実践です。この10秒で最善の自分をその場にもたらす。リーダーとしてだけでなくても、心・メンタルのために大切になってきますので是非やってみてください。
  


とても優れた若いリーダーの話



数年前、米兵がイラクに駐留にしていました。一触即発の危険な事態、少人数のアメリカ軍兵がイラクの街をパトロールしていた時、怒りに満ちた地元の人たちが自分たちに向かってやってきて、”重装備の外国軍の小集団が丸腰の大群衆に囲まれる”という状況になったんです。


もしあなたがリーダーだったら、どのような決断を下しますか?どのような決断をしても、多くの人々が命を落としてもおかしくない状況であったと思います。あなたはこの決断を下すのに数秒しかありません。どうしますか?
  

この若い指揮官は非常に高いEI(エモーショナルインテリジェンス)を持っていたのです。この指揮官は兵士たちに銃を下ろして笑顔になるようにといいました。兵士たちはその通りにしたところ、群衆は進んでいくのをやめ、しばらくすると群衆はそっとその場を離れていきました。その若い指揮官のおかげでその日は誰一人も血を流さずにすみました。


この話が真に心のこもったマインドフルリーダーシップの力を示しています。あなたがマインドフルリーダーシップになる訓練をするとき、高められる素質は少なくとも3つあります。

◆マインドフルリーダーシップを高められる3つの資質
 1.大きなストレス下でも冷静に考える能力
 2.感情的な反応を醸成する力
 3.共感とコンパッション


 
これらの資質があったので、若い司令官は勝ち目のない状況を幸いな状況に変えることができました。これがマインドフルリーダーシップの力です。それほど強力なものです。

私が大切な友人である君子さん(主宰者)に誘われて講演することになったとき、君子さんが「SIYの今における意義について話してほしい」と頼まれました。ご存じの通り、SIYは2007年に私と私のチームがGoogleで開発しました。マインドフルリーダーシップの開発に非常に役立っています。君子さんへの最初の答えは、「もちろん今も変わらず重要な意義がある」です。なぜならSIYは精神的・感情的原因の苦しみとその苦しみの解決策に対する時代を超越する古い知恵に基づいているからです。



ある古代の聖典の中で、私たちの祖先というのは苦しみの原因をリストアップしてその苦しみのリストは何千年も前から共有しているもので、今も変わっていません。だから解決策も変わっていません。SIYはその教えに基づいています。なのでこのような叡智というのは時代を超越しているのです。50年後に同じ質問をされたとしても私は同じ答えをするでしょう。


で、私は少し考えてみたんですけど、その答えは間違っていると気付きました。SIYは13年前と同じように今の時代に意義があるのではなく、実は今こそその重要性が増しているのです。それはなぜでしょうか。


若い指揮官のお話をしたようにマインドフルリーダーシップは最も困難な状況下で最も力を発揮します。それは体力をつける訓練と似ています。自分の危険、愛する人の命の危険がさらされているとき、その時こそあなたの力が本当に発揮されるべき時です。


同じように、ここでは多くの人たちがマインドフルリーダーシップを実践しています。通常の状況下ではどれほど有用なものかご存じですね。しかし、マインドフルリーダーシップの力が発揮されるときは物事が非常に困難な状況になった時です。困難な状況には並外れたリーダーが必要です。



困難な状況になった時こそ、私たちが最も必要としているのは、その状況でも冷静に考え抜くことができ、非常に厄介な感情をコントロールすることができ、すべての人の共感やおもいやりをもって実行できるリーダーです。



言い換えれば世界的なパンデミックのなかで、経済、生態系、人々が限界までストレスを感じて政治的にもファシズムと悪が世界で対当しているいる中で、マインドフルリーダーシップを実践しているあなた達にとって世界は今まで以上にあなた達を必要としているのです。世界が必要としているのはあなた達です。マインドフルリーダーシップを実践しているあなた達こそが世界が必要としている人なのです。


2つの言葉


私が今言ったことを次の言葉で表現することができます。

1.マインドイズチーフ 心こそ主であるということ
世界の最大の問題は人間の心が作り出したものであり、すべての問題を解決する力も人間の心から生まれます。マインドフルネスとはマインドを使いこなすためのトレーニングです。ですから、マインドフルリーダーシップによって世界の問題を解決することができると私は信じています。
2.マインドフルリーダーとしてあなたが待ち望んでいた存在とは、あなた自身であるということ
それは私たちが次に何ができるかという問題につながります。私はすべてのマインドフルリーダーができることを2つ提案したいと思います。

①実践を深めてください
ひとつわかったことは、人生のチャレンジが大きければ大きいほど、それを克服するために必要なマインドフルがより深くなるということです。ジャグリングに例えると、3つのボールをジャグリングするときはある程度のスキルが必要となりますが、4つになるときはより高いスキルが必要になります。そして周りの課題が増えれば増えるほど、より高いレベルの精神力が必要になります。ここで私の提案は、誰しもそのスキルアップを図るために、1日に少なくとも45分間座る瞑想の練習をしていただきたいということです。

②恥ずかしがらずに行動を起こすこと
私たちはみなマインドフルネスを学ぶという幸運に恵ましたので、行動を起こすこと世界に還元することです。そうすることによって私たちや子供たち、子供たちの子供たちのためにより良い世界をつくるということです。同時にそれは行動を起こすことそのものが実践の一部であるということです。

例えばボクサーになるために学んでいるのであればジムで体力をつける必要があって、防御と攻撃のテクニックを学ぶ必要があります、実際にリングに上がって人と試合をしない始まりませんね。そのうえで実際にリングに上がって実際に試合をしてみないと始まりませんね。試合こそがボクサーの本当の練習です。なぜなら、人を相手に試合をしないと身につかないと身につかない技術があるからです。実際に試合をしないと本当のボクサーになれません。同じように、マインドフルリーダーシップの実践では明らかに瞑想の実践が重要ですが、しかし現実の世界にしか開発できないマインドフルネスのスキルがあります。ですから現実の世界で行動を起こすことも実践の一部となります。そのようなスキルの例としては、感情の引き金の対処法、活動の最中に集中力や喜びを維持すること、レジリエンス、絶望を克服すること、人を鼓舞してやる気にさせること、さらには思いやりを持つことが挙げられます。これらのスキルは座っているだけでは得られません。マインドフルネスリーダーシップの実践=マインドフルネスの実践なのです。


ですから、皆さん覚えておいてください。マインドイズチーフ、心こそがチーフです。自分の心をマスターすればするほどより素晴らしいリーダーになることができます。そしてもう一つ覚えておいてほしいのが、世界はこれまで以上にマインドフルリーダーを必要としています。みなさんのことです。ですから実践を深め続け世に出て行動することを恥ずかしがらないでください。みなさんご清聴ありがとうございました。そしてマインドフルネスでみんなを導いてくれてありがとうございます。


おわりに


ビジネスシーンにおけるマインドフルネスを世界的に広めた方、といっても過言ではないチャディー・メン・タンさん。いや、どう考えてもやはりこの方ですね!今回念願かなってこのような形でお聞きすることが出来たのは本当にありがたい事でした。



画面越しに伝わってくる、チャディー・メン・タンさんの存在感は暖かくつよく優しい光をみているようでした。表情と声がとても柔らかく、どこかチャーミングでどこかでお会いしたことがあるような不思議な感覚を覚えました。



私自身も実践者として、実践を深め、恥ずかしがらずに行動、していきたいと思います!ありがとうございました!


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2021年9月9日(木)19:30~20:30


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