見出し画像

正直な話をしよう 〜この一年の活動、経営を振り返る

正直な話をしよう  

2008年に母の日プロジェクトを立ち上げ任意団体設立から15年。

この1年はひたすら「届ける」ことに意識を向けて走り回っていました。

この1年で、コロナ本『コロナ下で死別を経験したあなたへ』は2,000冊を無償で届けてきました。累計で1万冊ほど無償配布をしました。
いのちの授業は23校、6600人の子どもたちに「自殺予防」と「グリーフ」の学びを届けました。
『グリーフケア基礎講座』はオンデマンド講座を通じて60名に、教科書を通じて240名の人たちに学びと自他のグリーフに向き合う支えを届けました。
「大切な人を亡くした若者のつどいば」は13名の若者が当事者同士の出会いを通じ、自らの中にある生きる力を感じられる場とかかわり合いを届けてきました。

しかし、届けていくことに意識を全振りしていたこともあり、酸素(お金)が足りないという状況に直面。この15年近くで、はじめてといってもいいほどに、団体経営が厳しい状況になり資金ショート寸前までいきました。つまりはリヴオン倒産の危機。

その背景を細部まで見ていくと、いくつもの理由が折り重なっています。正直に話そう!ということで、全部お伝えしたいと思います。

この数年かけて、団体内の「人」に焦点をあて、どのように迎え入れて、研修をして、リヴオンで大事にしたいことを共有し、なるべく継続的に無理なく一緒に活動していけるのかについて、かなりの時間を費やして探求、模索し続けてきたこと。また、これまで培ってきた、あり方をはじめ、知とノウハウを結集してグリーフケアの基礎を学べる講座のプログラムづくりに力を注いだこと。研究の知を幅広い人たちに届けるPodcast「ゆるやか死生学」もスタートさせました。こうして、かなりの「テコ入れ」「仕込み」を一年かけてしてきました。

リヴオンのメンバーみんなで、今年は思いきりかがんで、来年度に向けてジャンプをする準備をしているような感覚です。(写真に貼ってあるイラストはそういうことです笑)

そして、何より代表である私が、まだ2歳になったばかりの子どもの子育てと、イギリスの大学院の博士候補生になるための試験(2度目の挑戦、落ちたら退学の危機)や、試験後もフィールドワークに向けた準備があり、経営に十分集中できる状態ではありませんでした。

たぶん、イギリスの大学院で博士をとるって、イギリス人(ネイティブ)でかつフルタイムの学生であっても恐ろしく難しいことであり、わたしはノンネイティブであるのはもちろん、日本をベースに切り替えて、仕事をもってパートタイムの学生という、もう指導教官からは何度となく「考え直しなさい」(要は、やめたらどう?って言いたい)と言われてきました。すごく苦しい一年で、それでも、諦めたくなくて、やれるだけやってみようと思ってここまできました。

今月2年半ぶりに対面できた先生の前で、かつ国際学会の晴れ舞台で初めて自分の研究についてプレゼンを行い、先生や参加者に研究の価値を認めてもらうことができました。研究はリヴオンの事業と直結していて、18〜25歳で親を亡くすことの経済的影響をテーマにしています。
博士をとった暁には、日本におけるこの世代の若者支援が充実していくように動きをつくっていくこと。それは一団体としての目標以上に、社会に対して投げかけていきたいものでもあります。

母を亡くした19歳の私があまりに無力だったこと。20歳で大人になっても、大人の力や支えなくしては、生きていくことはできませんでした。自分には支えがあったから、その支えを恩送りしていきたい。支えが当たり前にある社会を実現したい。その想いで歩み続けてきました。そのために、リヴオンを立ち上げて、仲間と共に活動してきました。

リヴオンの描いている未来は

「グリーフケア・サポートが当たり前にある社会」です。

それは、誰が、いつ、どのように失うという体験をしても、その支えが手をのばせばそこにあり、その人なりの形で「喪失」を大切に抱きながら生きていける社会です。死別の悲しみや苦しみを「乗り越えよう」とか「受け入れる」とかそういうことでなく、痛みが何度たち現れてきても、その痛みと共に生きていける支えがあること。
亡くしたら終わりでなく、つながりを育みたいと思えば、まわりの人と共に、亡くした人を共有しながら暮らせること。

一緒に、一歩ずつ、その未来に向かって歩みを進めてもらえませんか。

今年度(〜9/30)から来年度(10/1〜)に向けて、応援のお願いです。
みなさまに、できることがあれば、ぜひアクションしていただけたらとっても嬉しいです。

75.000人以上の人がこれまでにコロナで亡くなっています。影響を受ける人は、その9倍と言われ、ざっと70万人近い数の人達です。リヴオンがこれまでに冊子を届けられてるのはわずか1.2万人。近年増加する子どもたちの自殺、去年だけでも10〜19歳で800人の子たちが亡くなっています。その影響を受ける人の数を考えると「いのちの授業」でつながることのできている数はまだまだごく一部。もっともっと届けていきたいと願っています。

酸素が足りない、と冒頭に書きましたが、走り続け、届けていくためには、水を補給する休憩所も必要だし、★キロごとにバナナが置いてあるとうれしかったり、マスコットのようなキャラクターのエールもあると頑張れたりします。これはたとえですが。
それぞれのエール(エイド)が走り続け、さらに多くの人に届けていく力となっていきます。

この一年、支えてくださったみなさま、見守り続けてくださったみなさま、一緒に学んだり、場をともにしたみなさま、本当にありがとうございます。

★_________________________★

みなさまお一人おひとりにお願いをしたいこと

※すべて関係するリンクをコメント欄に掲載しております。
ご寄付のページはFacebookから飛ぶとエラーが出るため、リヴオンのwebsiteにブラウザから直接アクセスしていただくことをおすすめします。

1)ご寄付


 毎月クレジット決済の形で一定額のご寄付を行う

 マンスリー会員(ohanaメンバー)になって継続的に支える
 または
 単発のご寄付も受け付けております!

 継続的に応援いただいている方にはohanaメンバー専用のメールレターが毎月配信されます。

★寄付の先にあるもの…
・1万円のご寄付で1名の医療従事者にグリーフの基礎の学びを届けられます(医療者向けグリーフケア講座)
・月3万円のご寄付により、一年間かけて、10代〜30歳までに死別を経験した若者30名に支えの場(つどいば)を届けられます。
・30万円のご寄付で全12回のグリーフの学び(いのちの学校)を、当事者や支援的な立場の人たちに届けられます。

2)本を購入する


リヴオンが初めてつくりあげた教科書『グリーフケア基礎講座』をはじめ『大切な人を亡くしたあなたへ』『コロナ下で死別を経験したあなたへ』「母の日プロジェクト関連の文集」など本を買うこともリヴオンを応援することにつながります。その本を必要とされる方に届ける、のもグリーフサポートに。

3)講座を受講する


グリーフケア基礎講座オンデマンド
今月いっぱい開校記念キャンペーン価格 29,700円でお申し込みいただけます。
ちなみに、来月からは通常価格 35,200円になります。


4)イベントの動画視聴


「てるみんの英国より現地レポート」動画視聴で参加する。
てるみんが9月の約2週間半の間、渡欧して得られた知見を大放出!
イタリアで開催された死と死別などに関する国際学会DDDで学んだことや、イギリスのグリーフサポート、死別支援に関わるキーパーソンらに聞いた貴重な話、またCovid-19 Memorial Wallというコロナで亡くなった何十万もの人たちを追悼するハートがいくつも描かれた
壁の貴重な現地映像も見られます。
9/19に開催したイベントですが、動画視聴をお申し込みいただけます。

動画視聴 参加費:2,000円+お気持ち

5)広報の協力

グリーフケア基礎講座オンデマンドの、広報動画(CM)が完成しました!
ぜひ、この動画を共有いただいて、まわりの人に一人でも多く
知っていただけたら嬉しいです。


また、Podcast「ゆるやか死生学」の広報協力もとっても嬉しいです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?