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【本の紹介】EQリーダーシップ(近藤弥生子著)

訪問頂き、ありがとうございます!
今回の投稿は私が読んだ本「EQリーダーシップ」を紹介する記事です。
Amazonサイトはこちら
著者の近藤さんご自身もNoteに投稿されています。



どんな本?

EQという言葉は、知能指数であるIQと対照的なものとして「心の知能指数」として知られるようになり、昨今では企業研修などでも取り扱われるようになっています。
この本はそのEQには「台湾式がある」ということで台湾式EQについて書かれた本です。
著者の近藤弥生子さんは台湾でノンフィクションライター活動をされている方で、台湾ならではの国民性もあり、EQが台湾式で普及されていることから、日本人の参考になるのでは?ということで出版されました。

台湾といえば、日本でも有名なオードリー・タンさんがいらっしゃいますが、著者はEQの体現者であるとの紹介もあります。
著者がオードリー・タンさんを密着取材して書き上げた本で、「オードリー・タンの思考 IQより大事なこと」には「EQの体現」とも言える内容が詰まっています。ちょっと脱線しますが、私の加入している読書クラブのサイトでこの本の紹介をしているので共有しますね。(短文ですのでよかったららどうぞ)
オードリー・タンの思考 IQより大事なこと - ビジョナリー読書クラブ

さて。本題に戻ります。台湾でEQが広がる土台として、以下のような国民性があるとのことです。

興味深いのが、台湾ではネガティブな感情を抱くこと自体が否定されるのではなく、それを〝相手や周囲に影響させることをEQが低いと表現する〟という点です。要は「感じ方」をどうするかではなく、「爆発させることなく、どう伝えるか」という概念です

はじめに より

こういった考え方をもとに台湾の人々に募ったアンケートや、それらを踏まえた「台湾式EQチェックリスト」なるものも提案してくれています。
「EQは測定できるものではない」という前提があってのチェックリストなので、点数評価を気にすることなく純粋に自分を振り返るためだけに使えるようになっています。

私の気づき

EQチェックリストはもちろん役立ったのですが、私の気づきが生まれたのは別の箇所でした。

感情は周囲の人々に影響を与えます。 そして、地位が高い人ほど与える影響が大きくなります。 家庭や仕事においては親や上司が感情を適切に管理できることで、 その場に良いコミュニケーションが生まれます。

第1章 今、EQが必要とされる理由 より

長い人生、ずっと順調にいくはずがありません。起きてしまった問題がそこまで深刻でない場合、自分自身を不幸せにする必要はありません。 EQを発揮して、それを受け入れてみるのもよいのではないでしょうか。

第1章 今、EQが必要とされる理由 より

「感情を適切に管理する」って、なかなか難しいですが、そこは目指していきたいところ。だからEQを意識しよう、それは理解できたけれど、じゃあ具体的にどうすれば?と思って読み進めていくと「ずっと順調にいくはずがありません」の言葉が目につきました。
「順調」って、自分の都合だったり想定範囲を指している言葉なんですよね。
つまりは、自分の都合でもなく、想定範囲ではないところで物事は起こる、という前提に立つと、感情を適切に管理することができるのでは?という気づきです。そして、感情を適切に管理することができれば、自分自身を不幸せにすることもない。(もちろん、周りを不幸せにもしない)
自分の都合や想定範囲ではないところを見るには「俯瞰する力」が必要。「俯瞰する力」と「自分自身を不幸せにしない力」は比例する関係にあるのではないでしょうか。

自分の不幸を避けるために「他人に期待しない」という考えも聞きますが、それとも少し違うとも思うんですよね。たとえば「自分の理想とか希望」があって、それが「自分の都合」だけになっていないか?という目で見るのが「俯瞰する力」かなぁと。どこかで自分を信じている、そういう気持ちがあるからこそ、「自分自身を不幸せにしない力」につながるのかな?と思います。

おすすめポイント

最近「カスハラ」などもかなり話題になってきていますよね。
この本は、そういった状況にある方が「どうやって受け止めようかな?」という立ち居振る舞い方の参考にもなるかなと思います。(私の気づきポイント以外のところにヒントがたくさんありました。)
また、「私のあの行動ってパワハラだったかも」という心当たりのある方、もしくは「この前、キレてしまった・・」と後悔してしまうような出来事があった方にも、ストレートに響くことが多く、おすすめです。
その他、「自分軸」みたいなものをお探しの方には「どういう心持で探そうか?」と考えるときの参考になるかなと思います。


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