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食材の活かし方〜実践編〜サーモンのエスカベッシュ

こんにちは。大家輝です。

今日は食材の活かし方実践編〜サーモンのエスカベッシュ〜のお話をします。エスカベッシュとは南蛮漬けのことで、地中海近郊で親しまれている料理です。今回はイタリアンのエスカベッシュの作り方をご紹介します。

エスカベッシュってあんまり聞き馴染みがないんで、難しそうだなって思われる方もいらっしゃると思いますが、実はめちゃくちゃ簡単に作れてしまいます。ぜひ、皆さんもこの記事を見て、作ってみてください。

酸味の効いたエスカベッシュはさっぱりとしてて、暑くなってくるこの時期にピッタリの料理です。

■材料

【材料】(2人前)
・サーモンor鮭 180g
・玉ねぎ(スライス) 200g
・人参(千切り) 100g
・にんにく 1欠片
・はちみつ 小さじ1杯
・白ワイン 大さじ2杯
・白ワインビネガー 大さじ1杯
・オレガノ 適量
・ローリエ 1枚
・塩 適量

サーモンは臭みが少なく、塩漬けされてない生食用の方が好ましいです。今回はサーモンで調理しますが、別に他の魚でもOKです。他の魚の場合は白身魚か、アジやサバといった青魚、アユやワカサギといった魚もエスカベッシュにすると美味しいですよ。

■食材の意図

【主役はサーモン】
今回の主役はサーモンです。サーモンの魚肉の旨味を引き出すために、ソースを作っていきます。

【旨味の引き立て役として玉ねぎ、人参】
玉ねぎと人参の旨味と甘味は、魚肉系の旨味ととても相性がいいです。また、玉ねぎと人参は香味野菜と呼ばれていて、肉の臭みを消してくれる食材でもあります。肉・魚と香味野菜の組み合わせは王道中の王道で、間違いない食材の合わせ方です。

【味の拡がりをつくるためのビネガーと白ワイン、はちみつ】
サーモン、玉ねぎ、人参だけだと味に奥行きがありません。味の構成が旨味と甘味だけになっているためです。なので、ビネガーと白ワインを入れることで酸味を足してあげます。はちみつを入れるのは、コクを足してあげるイメージです。

【香りの拡がりをつくるためのオレガノ、ローリエ、にんにく、パセリ】
サーモンの肉の臭みを抑えて、豊かな香りを加えることで突き抜ける美味しさを演出します。

オレガノはイタリアンのピッツァによく使われていて、これがあるとイタリア料理っぽさが増します。ローリエでスパイシーで爽やかな香りを加えて、にんにくで食欲をそそる香りを生み出します。パセリはフレッシュな香りを加えることと、最後の彩りのアクセントとして使います。

■参考記事

食材の活かし方について、それぞれ書いた記事のリンクを貼っておきますので、深堀りしたい方はぜひこちらをご参考ください。

◯玉ねぎの使い方

◯ローリエの使い方

■実践

【エスカベッシュのソースの作り方】

それでは、まずエスカベッシュのソースの作り方を説明していきます。

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まず、冷めたフライパンに油を入れて、にんにくとローリエを入れます。そしたら、火力を弱火にしてゆっくり熱を加えて行きましょう。

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こんな感じで油がシュワシュワしてきます。この時、ローリエとにんにくの香りがしてきますので、油に香りが移っていってます。


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にんにくがこれくらいの焼き色になってきたら、玉ねぎと人参を入れましょう。これ以上にんにくに火が入ると焦げてしまうので、要注意です。


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ここも引き続き、弱火で熱していきます。ゆっくり熱を加えることで、玉ねぎと人参の細胞がいっぱい壊れて、甘味が出てきます。これを煮詰めて濃縮することで、めちゃくちゃ美味しくなっていきます。


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玉ねぎと人参が気持ち、しなっとしてきたらオレガノを入れましょう。こうすることで、香りがより活かされます。引き続き、弱火で炒めていきます。


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玉ねぎがぐずぐずになってきたら、白ワインを入れましょう。ジュワ~って音がなります。そのまま沸騰させて、アルコールを飛ばします。

白ワインが写真のように減ってきたら、白ワインビネガーとはちみつを入れましょう。


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白ワインビネガーとはちみつを入れてぐずぐずに煮れば、写真のようなトロみある煮汁になります。この濃縮された煮汁が、玉ねぎと人参の旨味、オレガノとにんにくとローリエの香りの塊です。これがめちゃくちゃ美味しいんです。

いったんここで味見をして、塩を加えて、味を調整しましょう。ビネガーの酸味でむせ返ってしまうので、よく冷ましてから、恐る恐る味見しましょう。ちなみに僕は、ほぼ100%むせます。

これで、エスカベッシュのソースの完成です。

【サーモンの調理方法】

次にサーモンを調理方法を説明します。サーモンの工程は大きく2つあります。

・サーモンの下処理
・サーモンの仕上げ

◯サーモンの下処理
ここで説明するサーモンの下処理は、比較的かんたんな方法をご紹介します。やることは簡単、サーモンの表面にパラパラっと塩をかけましょう。


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サーモンの表面に塩を振ってしばらくすると、水分がでてきて汗をかきます。この汗と一緒に魚の臭みが出てるので、しっかり洗うか水分を拭き取りましょう。

水分がでてくると身が締まって、旨味が凝縮されます。また、このついでに塩分がサーモンに入っていくので、美味しいサーモンの出来上がりです。

この塩振りは一石三鳥の工程なので、ぜひやってみてください。


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サーモンの身を切った後、小麦粉をまぶしましょう。こうすることで、衣をまとってソースがよく絡みます。あと、焼いた時にサーモンの水分が出て行きにくくなるので、ふっくら美味しく仕上がります。


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これくらい小麦粉をまぶせば大丈夫です。


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フライパンに油を多めに入れて、表面がカリッとするくらい焼いていきましょう。


サーモンのエスカベッシュ

あとは焼けたサーモンをお皿に盛り付けて、ソースとパセリをかけて完成です。お皿の余白をできるだけとって、高さがでるように盛り付けるとプロっぽくなります。

ちなみにエスカベッシュは南蛮漬けと言うだけあって、本来は揚げたてのサーモンをソースに入れて、味を染み込ませる料理です。ただ、温かいサーモンに温かいソースをかけても充分美味しいので、個人的にはこういう形のエスカベッシュもありだと思っています。

余ったエスカベッシュは冷蔵庫に入れておけば、後日おかずの一品としても使えますので、いっぱい作り置きしておきましょう。

以上がサーモンのエスカベッシュの作り方になります。意外と簡単だなぁって思って頂けたと思います。ぜひ、皆さんもチャレンジしてみてください。

本日は以上です。
ここまで見て頂き、いつも本当にありがとうございます。
また宜しくお願いします。



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