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お肉や魚介の引き立て役!マッシュルームの活かし方

こんにちは。大家輝です。

今日はおすすめの食材、マッシュルームの活かし方についてお話します。
僕はこのマッシュルームがとにかく好きです。この素晴らしさを、お伝えしたくてピックアップさせて頂きました。
一瞬だけマニアックな話が入ってきますが、とても重要なことなので、頑張ってお付き合いください。

なお、このブログではよくあるレシピのお話はせず、食材そのものの活かし方について書いております。食材のことを知る重要性については、こちらの記事をご覧下さい。

さて本題ですが、僕はマッシュルームをこんな風に考えています。

・マッシュルームは旨味のかたまり
・お肉や魚介との相性は格別
・生でも食べられる
・マッシュルームを軸にいろんな料理に挑戦してみよう

■マッシュルームは旨味のかたまり

きのこって旨味成分がけっこう豊富に含まれています。中でも、マッシュルームは旨味がめちゃくちゃ入っています。

この旨味っていうのが、料理をするにあたって非常にたいせつな味になります。他に旨味をもっている食材が何があるのかというと、お肉や魚介、しいたけなどのキノコ類、納豆とかチーズの発酵食品系、あとは昆布とかが旨味を多く持っています。

旨味っていうだけあって、これがあんまり無い料理は『うまくない』のです。なので旨い料理を作りたければ、旨味を多くもつ食材を最低1つは入れなければなりません。

そして、もう1つ付け加えて言うと、旨味というのは2種類以上掛け合わせるとめっちゃくちゃ美味しい味に生まれ変わります。この現象を『うま味の相乗効果』と呼びます。かつお出汁と昆布出汁が一緒になると、急に美味しくなりますよね。あれがそうです。

さて、旨味を2種類以上と言いましたが、旨味って何種類あんの?って話になると思います。旨味は大きく分けると4種類になります。それが、こちらです。

・イノシン酸
・グアニル酸
・コハク酸
・グルタミン酸

いきなり、こんな名前出されてきてテンション下がりますよね。
大丈夫です!こんな名前はいちいち覚えなくていいです。僕なりに、こういう分け方をしました。

・動物系の旨味:肉、魚肉、魚介など
 →(イノシン酸)

・キノコ系の旨味:しいたけ、まいたけ、ポルチーニなど
 →(グアニル酸)

・貝系の旨味:しじみ、あさり、牡蠣、はまぐりなど
 →(コハク酸)

・それ以外の旨味:昆布などの海藻、チーズ、納豆、みそ、醤油、トマト、玉ねぎ、ブロッコリー、アスパラ、白菜、お茶など
 →(グルタミン酸)

どうでしょう。こういう分け方をしたら、分かりやすくなりませんか?
要するに、肉かキノコか、貝、それ以外で判断すればいいんです。厳密に言えば、いろんな旨味をもってる食材もあるので、完全にこうだとは言い切れません。ですが、お家で料理を楽しむくらいなら、これくらいの認識で問題ありません。

さて、マッシュルームの話に戻りますが、マッシュルームの旨味成分はグルタミン酸とグアニル酸です。すでに2つ旨味が入っているんですね。なんで、マッシュルーム単体でも充分おいしい食材なんです!

(ただし、グアニル酸は生の状態だとあんまり感じれないので、マッシュルーム単体なら加熱をした方が美味しいです。)

■お肉や魚介との相性は格別

マッシュルームと相性のいい食材は、お肉や魚介の食材になります。
これは、さきほどの『味の相乗効果』で考えると分かります。料理では2つ以上の旨味を掛け合わせると、めちゃくちゃ美味しくなりますので、お肉や魚介類と合わせると、以下の旨味の掛け算が起きています。

お肉or魚の旨味✕マッシュルームの旨味
⇒ イノシン酸 ✕ グルタミン酸 ✕ グアニル酸 
貝の旨味✕マッシュルームの旨味
⇒ コハク酸 ✕ グルタミン酸 ✕  グアニル酸

こんな感じで、マッシュルームはお肉や魚介を味をさらに美味しくしてくれる、名役者なのです。

個人的なおすすめは、ベーコンや生ハムなどの熟成されたお肉との相性がピカイチだと思っています。みなさんも多分、『生ハムとマッシュルームの◯◯』や『ベーコンとマッシュルームの◯◯』みたいな料理、どっかで食べたことあるんじゃないでしょうか。あれはこういう理屈のもと、王道の食べ合わせとして親しまれています。

ちなみに、しいたけも同じような旨味成分を持っています。(厳密に言えば、ちょっと違いますが今回は割愛します)
なので僕は、和食のときはしいたけ、洋食のときはマッシュルームという使い分けをしています。手軽に買えるきのこで、しいたけとマッシュルームは旨味の2大巨頭だと思っています。

■生でも食べられる

マッシュルームはあまり知られていませんが、生でも食べられます。薄くスライスしてサラダなんかに散らしてあげると、白色が映えて華やかになります。

こちらは家の冷蔵庫のあまりもので作ったサラダです。

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この上に生ハムをちぎって散らしたら、むちゃくちゃ美味しい『生ハムとマッシュルームのサラダ』の完成です。他にも、ベーコンをカリッと焼いて散らしてあげれば、『ベーコンとマッシュルームのサラダ』が完成です。どうでしょうか。すごい簡単でしょう。

■マッシュルームを軸にいろんな料理をしてみよう

こんな感じで食材の特徴と相性を知っているだけで、いくらでも応用が効きます。

例えば『生ハムとマッシュルームのクリームパスタ』、『生ハムとマッシュルームのピッツァ』、『生ハムとマッシュルームのアヒージョ』とかいろいろ考えられます。さっきのサラダも入れると、生ハムとマッシュルームだけでぱっと4種類できました。

ベーコンも似たような感じで出来るので、さらにもう4種類料理の幅が拡がりましたね。
ベーコンの部分を、エビにも変えられるでしょう。サーモンだって出来ます。これだけでもう、16種類レパートリーが増えました。

『お肉と魚介の旨味✕マッシュルームの旨味』という法則さえ知っていれば、マッシュルームを軸にいろんな料理を生み出せます。こうなってくると、いろんな料理に挑戦したくなります。料理がもっと楽しくなってきます。
料理人というのはこんな感じで、いろんな食材の組み合わせを試行錯誤して創作料理を楽しんでいるんです。

もちろん、創作するのにも失敗はあります。でも、それも含めて楽しいんです。むしろ、その失敗があるからこそ、むちゃくちゃ美味しい創作料理が出来たときの喜びは格別なものです。これもきっと一種の相乗効果なんでしょうね。

僕が伝えたいことは、『食材の活かし方を知ることで、料理は簡単になるし、楽しくなる。』ってことです。
この記事が、あなたの料理を少しでも楽しくなるきっかけになればと願っています。

本日は以上です。

ここまで読んで頂いて、ありがとうございました。
また宜しくお願いします。

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