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19.『屋上のテロリスト』

知念実祈人先生の19冊目の本、『屋上のテロリスト』読みました📖

自殺願望のある人の多くは、実際は精神的な病に罹っていて、正常な状態で「死にたい」と思う人はほとんどいないというデータもありますよね。

主人公も「死に憧れている」なんて言いますが、本当に追い求めていることは死ではなかったりします。

自分が繋がっている誰かがいること、その人と楽しい思い出をつくることなのです。

でも天涯孤独なのでそれに気付かないから、死んで先に他界した両親と同じ状態になることに憧れています。

非日常がそんな彼を現実の世界に繋ぎ止めます。

ヒロインの起こしたテロは、人の命を奪うものてはなく、かえって誰かの命を生かすものになりました。

ヒロインが大人では無理だと思う夢を抱いたからこそ、彼女は大きなことを成し遂げたし、結果人に命と夢を与えることになったのでしょう。

大人になるほど、「こんなこと無理だ」って思ってしまって、結局理想を捨ててしまったりするものですね。

子どもの頃の方がずっと単純に解明できたことが、大人になると難しい。

でも本当はみんながそれを追い求めているんだってこと。

人には現実的でないと思われることこそ、果敢にチャレンジして行きたいものですね。

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