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2.『螺旋の手術室』

知念実祈人先生の二冊目の本、『ブラッドライン』が改題・改訂された『螺旋の手術室』読みました📚

改訂に合わせて改題された意図も何となく分かる気がします。

「ブラッドライン」、すなわち「血筋」は、この物語の鍵を握る最重要用語です。

ミステリー小説のタイトルとしては、あまりにも大っぴら過ぎる(?)かもしれません。

この小説の主人公が勤める純正医大病院は、『天久鷹央』シリーズに登場する小鳥の所属病院ですね(小鳥はそこから天医会総合病院に一時的に派遣されているのです)。

主人公は外科で、小鳥も元々は外科だったのが、「思うところあって」内科に転向しています。

もしかして「思うところ」とはこの『螺旋の手術室』で起きた事件が関係しているのでしょうか??

主人公と小鳥は年齢的にも近いですからね。

『天久鷹央』シリーズに登場する『刑事コロンボ』によく似た桜井刑事も活躍します。

同じ筆者の同じ医療系小説同士で、こういった妙な繋がりを発見できるのはファンにとってうれしいですね!

主人公とその妹は、父親との間に確執がありましたが、事件を通して和解し、主人公も妹も人格的に大きく成長します。

人間ドラマとミステリーが組み合わさった深い小説でした。

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