見出し画像

未来のあなたを支えるために、今のあなたを支えます。

働き方改革が当たり前になってから、
不登校が珍しくなくなってから、
パワハラという言葉が浸透してから、

少しモヤモヤしていることがありました。


「ラクしていいよ」
「無理ならやらなくていいよ」
「嫌だったら辞めていいんだよ」

というのは
本当の優しさなのかな?ということです。




私が経営する学習支援塾エールに
4人の大学生が仲間入りし、
エール生の学習指導に入ることになりました。

名古屋大学をはじめとした
優秀な大学生が10名も所属するチームとなったエールは
先日、彼らに向けた「スタッフ研修」を行い、

そこで私はかつて私が働いてきた経験をお話ししました。


エールには優秀な学生が
採用活動なしで自然に集まってきます。
働いている学生たちが
自分の周りにいる相応しい学生に声をかけてくれるんです。

「エールはいいよ」
「エールはホワイトだよ」と。

働きやすさや
やりがいを感じて
そのように伝えてくれるので、

誘われた学生も
エールにアルバイト見学したその日に
「僕も働きたいです」と決めてくれます。

本当にありがたいです。
履歴書も、面接も、ありません。


スタッフ研修ではこの様に伝えました。

みなさんがエールをホワイト企業と言ってくれて
とても嬉しいです。
その言葉に相応しい職場になるように、
みなさんのやりがいと働きやすさに努めます。

しかし、
何がホワイトかということは
みなさん、自分で決めてくださいね。
と。

というのは、
私は20代で出版社に勤めており、
今では考えられないくらいの職場環境でした。

入社した2日目に、
隣のデスクの先輩が、前日と同じ服を着ていたので
「え?同じ服?」と怪訝に思いました。

3日目には、別の服を来ていたのでホッとしていると、
フロアの端っこに積み上げられた段ボールの山が
ガサガサと音を立てたのでびっくりしてそちらを見たら、
別の先輩が、昨日と同じ服を着たまま段ボールの山から出てきました。

家に帰っていなかったのです。

4日目には
夕方6時くらいに「これお願いね」と
2〜3日はかかるだろう膨大な仕事を渡されました。
はいと返事して、黙々と作業を続けました。
時間になったら、
先輩から「もう帰っていいよ」と言われるだろうと待っていたら、
「あんた、まだいたの!」と声をかけてもらえたのは
夜中の3時でした。

自分から「もう帰っていいですか」と
言い出せなかったのは
その時間まで、誰も帰っていなかったからです。

入社5日目には、
先輩と一緒に、職場が用意する夜食用の仕出し弁当を
食べるようになっていました。。。

・・・・

入社1週間でそんな経験をしたら、
みんななら「ブラックだ!」と辞めるかもしれないね。

聞いていた学生も言葉にならない表情でした。


でも、当時、辞める人はほとんどいませんでした。
(1年くらい頑張って辞めた人はたくさんいますが・・・)

そんな大変な環境で苦労したんだね、、と
私を案じる必要はありません。

当時はブラック企業という言葉もなかったし、
それが当たり前だと思って疑うことがなかったのは、

私にとっては幸運でした。


確かに、苦しくて、大変で、
ボロボロになって働いたこともあったけど、
2〜3日徹夜したって平気な若いうちに
体力を使い果たすくらいに働けたおかげで、

私は、今、
コピーライターとして
ペン1本で、3人の子どもを育てられるくらいになれました。

当時の仲間は今でも各方面で活躍しています。

『あの時の、あの経験があったから』

条件だけで見ればブラックでも
そこで何を得たいのかを考えれば、
ホワイトにも、ブルーにも転じることができる。

いつでもあなた次第なんだよ。

そう話すと、学生たちはじっと私を見てくれました。


・・・・

スタッフ研修を終えて、
4月から新しい体制で動き出すエールは

4/3に
エール株式会社の役員でもある、
原田隆史先生も同席していただいて、
新年度、2022年度のビジョン、
そして、
これからのエールのあり方についてミーティングをしました。


そこで、原田先生から

『シングルケース』という言葉を教えてもらいました。


調べると、
「1症例」という言葉にぶつかり、医療分野で主に用いられるようです。

「1症例」に対する言葉は
「複数の症例」です。

複数の症例を対象とした方法が
客観的な事例を抽出できるのに対し、
シングルケースは、1個体の事例を指します。

原田先生は
『エールは、シングルケースでいいんや』とおっしゃいました。


多くの塾生を分析して、
「こうすれば成績が上がる」
「人間力が高まる」というような
平均的なデータで子どもたちを見るんじゃないよ。

その子の、
たった1つの経験
作ってあげなさい。

『エールがあってよかったと言われる日が来るよ』


原田先生は
そういって、私たちに力添えしてくれました。

・・・・

「ラクしていいよ」
「無理ならやらなくていいよ」
「嫌だったら辞めていいんだよ」

そういう言葉の優しさを否定していません。

苦難にぶつかり、
心を壊しそうになる時に、
そのような暖かい気持ちに触れることは大切だと思います。

しかし、子どもたちは
同時に、

ラクした自分が、
やらなかった自分が、
辞めてしまった自分が、

これからどうなるの?という
不安を抱えています。


何かを手放すときに、
何かを掴める力を育てていきたい。


それが『あの時の、あの経験』になるように。
その子だけのシングルケースになるように。

2022年4月に
設立5周年を迎えたエールの
次のステージがそこにあると思います。


ミーティング中、
原田先生は何度も言っていました。

『それ、神様が喜んでるか?』


帰宅し、
娘に「それ、神様が喜んでるか?」と
原田先生の大阪弁を真似て、遊んでいたら、

原田先生がいるみたいだー!と大笑いして
「今年はその言葉で応援して欲しい!」と
リクエストしてもらいました。


中3になる娘。
陸上競技で全国大会へ。
先輩を追って難関校へ。

高い目標は
この上ない絶対的な努力と、
絶妙なコンディショニングと
絶好のタイミングと
すべてが揃わないと叶いません。

だからこそ
それに向かってどんな努力を重ねるのか。

神様に見守られながら、
たった1つの経験を
母として、共に歩んでいきたいと思います。

もちろん、
エール生みんなにも
この言葉で、今年は推し続けます!w



<学習支援塾エール>

入塾のご案内や
大人のための「大人のエール」の告知など
最新情報をお届けしています。

<メールマガジン>
https://www.yell-school.jp/mailma

<公式LINE>
https://lin.ee/Ylv9kEs

ぜひご登録ください。

この記事が参加している募集

企業のnote

with note pro

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?