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「伝えたい」から「伝わる」の狭間で、私たちライターがやっていること。

最近、エールは嬉しいことが続いています♡

エールでは、
学習時間内に「国語ワーク」というプログラムを入れて、
子どもたちの「考える力」「表現する力」「読み解く力」を育んでいます。

先日、小学生のエール生たちが
自分の作文を新聞に投稿しました。

そのうち、数名が採用されて、
自分たちの記事が新聞に載った!と、みんなで喜びました。
 

それから1ヶ月くらい経った先週。

一人のエール生の作文を読んだ方が、
「感動した!」と、新聞に感想を寄せてくれたんです♡

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「伝えたい」から
「伝わる」へ。

人の気持ちを動かす作文が書けていたことは
これから先の大きな力になると思います。

今後もこうした取り組みに力を入れていきたいです。





私はコピーライターのお仕事もしています。
10代から執筆のお仕事をしていたので、
キャリア30年くらいあります。。。

10代で広告制作プロダクションに就職して、
その後、雑誌社勤務を経てフリーランスになり、
企業の広告制作に関わってきましたが、

最近では、
文章ライティングのキャリアと
自身の経営者としての経験を生かすべく、
経営者の出版のお手伝い
文章ライティングの講師などもしています。


その中で、
社長さんや受講生たちの
文章の悩みNo1は、

「一生懸命に書いたのに、伝わっていない」です。


これまで多くの経験をしてきた社長さんのお話は
その軌跡(奇跡?)だけでも十分にストーリー性があります。
文章の勉強をしたい!とわざわざ講座に通う受講生さんたちは
もっと上手になりたい、という向上心を持っています。


いずれも、

「伝えたい!」という熱い思いがあります。



しかし、
「伝えたい」と「伝わる」は似て非なるもの。

せっかくですので、
ここでは、社長さんや受講生たちの
「伝えたい!」という思い
「伝わる」に変換していく中で、

私たちライターがどんな作業(講義)をしているか、ちょっとだけご紹介します。



伝わらない文章あるあるナンバー1は、

「一生懸命に〝結論〟を書いている」です。


伝えたい!という思いが強い証拠だと思うんですが、

そんな思いとは裏腹に、
結論だけの文章は、指示書や報告書のような
淡々とした文章になりがちで、

体温が感じられないので、
面白みに欠け、相手の心に響く文章には程遠いです・・・涙。


体温?
心に響く?


それってどんなこと?と思われる方に質問します。

例えば、
スポーツの試合結果だけを見て、
ファンでもない人が感動するでしょうか?
勝つだけのチームに、ファンが増えるでしょうか?

なぜあなたは、
あのチーム、あのアーティスト、あの選手を応援したいんでしょうか?

それは、
結果(結論)に至るまでの
努力とか、勝利とか、挑戦とか、失敗とか、
そうした過程(思考)が
自分に感動(影響)を与えてくれたから…なんじゃないかな、と思います。



社長さんはとても忙しい方々ばかりです。
出版に際し、執筆する時間がなかなか取れず、
言いたいことだけ書いた、かもしれません。

受講生さんたちは、
正しく上手に伝えたいと思い、
事実だけを書いた、かもしれません。


しかし、それは試合結果と同じ「情報」です。
情報だけで人の心は動きません。

熱い思いがあるのに、
伝わらないのは悲しすぎる・・・。


だから、私たちは
社長さんや受講生たちに、

どうしてそう考えたんですか?
他にアイディアはありませんでしたか?
迷ったこと・苦しかったことはありませんでしたか?
アイディアの元になった出来事はありませんか?

・・・などなど、たくさんの質問をして、

みなさんの「思考」にグググっと押し迫っていきます。

そして、
ここが起点だ、ここが分岐点だ、ここがクライマックスだ、と
思考のパーツを、ストーリーに乗っけながら、

読む人に感動を与えられるように

文章の組み立て方や
言葉の選び方や
目線の置き方 などをアドバイスして、

結論への道筋を描き出し、
文章に体温を与えていくんです。


結果(見えるもの)と
思考(見えないもの)のバランスを整えていく
のが、

「伝えたい」から「伝わる」への作業です。



もしも、
リーダーであるあなたが、
「みんなに伝わってないんだよね」と嘆くことがあったとしたら、

それは、どっちなのか考えてください。

・情報が伝わっていないのか
・あなたが言いたいことが伝わっていないのか。

前者なら、情報がしっかり伝達される仕組みがあればいいので、解決策は簡単に見つかります。

しかし、後者はきっと「伝え方」が間違っています。
大事なことを伝え忘れています。


みんなが知りたいのは

結論に至るまでに
あなたが何を考え、どこを目指し、何が課題で、どんなアイディアを持ち、
なぜその結論に至ったのか、という過程(思考)なんです。

それを伝え、
相手にその先を考えさせることが

『動機付け』なんだと思います。


それは、文章でも同じってコトです。


















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