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平日のランチをやめた理由

先日、平日のランチをやめ、土日祝のみランチ営業継続を決定して、
少し時間が経ちました。
その理由を紐解きたいと思います。

【オープン当初はランチをやっていなかった】
コロナ禍でのオープン、2021年8月。
テイクアウトが爆発し、すぐにランチを停止しました。
パンクしていたからです。毎日朝まで仕込みしてました。
そして、今年の3月にメニュー改定など試行錯誤するタイミングで、
ランチを再開。
それは、テイクアウトメニューを少し絞っていきながらでした。
世の中の流れとして、テイクアウトはこれから残るとは思います。
ただ、店内飲食も復活していた時期なので、本来やりたい「飲食」を
取り戻したいという気持ちがありました。
世の中にはテイクアウトに振り切るというやり方も見え隠れしている中、
意外と勇気がいるものでした。
最初は集客出来ませんでしたが、周りがやっていない時間帯なので、
需要はありましたし、何より我々がやっと「飲食業」をしている感じ。
それが嬉しかったです。
それに伴い、豪徳寺でも知ってくれる方も増え、おそらく販促的役割は
大きかったと思います。
使い勝手というのでしょうか、居心地というと個人差はありますが、
そのあたりで昼間も楽しんでもらえていましたし、現に売り上げも
安定していました。
ただ、皮肉なもんで売り上げが良い、使い勝手が良いというのと比例して、
スタッフへの負担は少しずつ増えていきました。
もちろん、そこは皆のハートで乗り切ってきたつもりです、

そしてランチ再開から半年以上過ぎた今。
疲労が抜けない状況だったのです。
現に飲食業というものから離れていくスタッフも出ました。
「楽しい」と感じていたことが「疲れ」「時間のなさ」などの
ネガティブなものに変わってしまったのです。
これは会社として反省しなければなりません、
もちろん、スタッフもコロナという未曽有の譲許を理解して
くれていたので。
飲食業という「当たり前」の中で奮闘はしてくれていました。
同時に集中すべき時間帯で、気持ちが入らないなどもあったかと思います。

スタッフ増員を考えましたが単純に誰でもいいわけではありませんよね。
採用して躍動するスタッフもいますし、試用期間で辞める人もいました。

17年目の会社ですが、少しずつ雇用形態は良くしてきたつもりです。
ただ、やはりスタッフはつらい部分もあったのかなと思っています、
「飲食なんてそんなもの」そんな言葉には惑わされずにやってきたつもりですが、少し流されたのかもしれません。

やりがいとか、生み出す楽しさとか、色んなものが介在する場所のはず。
そうなっているときと、それが前に見えなくなる時があるんだと思う。

そこを網羅することはできないのだけど、それに向かってトライすることはできる。そういう意味で、僕は今まで良しとしてきた形態を少しずつ変えていく決断をしました、

各店舗と今少しずつ話し合いながら、「何が幸せなのか」を因数分解しながら、変えていきます。

その一つが、売上ダウンしても、平日のランチを廃止でした。
疲弊した心身を整え、よりクオリティを高めていくことで、何十年続けられるお店になるんじゃないかということです。
そしてこれにより、自分がその他お店を見る時間が出来たり、
スタッフと対話する時間が確保されたりします。
そして何よりもスタッフがお客様へ全身全霊でサービスをすることができるのじゃないかということです。
そんなに甘くはないですが、営業するだけがお店のパワーじゃないです。
組織である以上、支え合いたいですから。

お客様への理解を求め、新しい営業時間にお客様が集中することが一番。
そのために気持ちを込めたサービスを今後もしていくということ、魅力あるメニューを提案していくこと。

人材流出って寂しいです。
お客様も寂しい。せっかく仲良くなって会いたい人がそこにいないから。
だから、寂しい場所にしたくないのです。
幸せな空間を追求したいから。

何のために働いているかって、そこですから、
自分が生み出した空間で喜んでくれる方がいるならば、それが一番幸せ。
それはお客様であり、スタッフも一緒です。

もっともっと努力して、そんな組織を夢見て、また歩き出します。

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