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「見守りましょう」の意味


相談して「見守りましょう」と言われたけれど

ある日、「学校に行きたくない」「行かない」と子どもさんに言われたとき、ご家族は少なからず衝撃を受けたり、怒りにも似た気持ちになったり、不安が押し寄せたりするのではないでしょうか。
ご家族として、一生懸命原因を探ったり、登校できるように促したりなどできることはなんでもしたいという気持ちで取り組まれると思います。
そういった最大限の努力をされたとしても、子どもの登校にはなかなか結びつかないので、どうしたらよいか分からなくなります。
そこで、最初の1ヵ月以内では本やインターネットで調べる、2か月以内には知人や相談センターへ相談する、3か月前後で病院に受診すると言われています。
本やインターネットでは、情報が玉石混合であって1人ひとり異なる不登校の状況にピッタリ合うような対応方法はなかなか出会わないのではないでしょうか。帯に短し、襷に長しとはこのことです。この段階でも、見守ることが一番というフレーズには出会うことでしょう。
知人や相談センターで話をして、よく言われるのが「今は、見守っていきましょう」と高確率で伝えられます。この助言、決して間違いではないのですが、不登校の保護者のみなさんには、その意味するところが分からないので、よけいに焦ることになります。
病院では、自律神経が、、的なことを言われ、生活習慣を規則正しく、とか睡眠がしっかりとれるように、スマホ、SNSは適度になど言われます。それができれば苦労はない、という本音が聞こえてそうです。

保護者としては、できることをしてあげたい

不登校になった時、一早く対処して登校できるようにしてあげたいと考えてしまうのではないでしょうか。となるとすぐに効果のある特効薬的な何かをついつい探してしまいます。
そんな時に、「見守りましょう」と言われても、納得できるはずもありません。それではズルズルと休みが続いてしまうのではないか、と不安が逆に大きくなってしまうのです。
そのような状態になるのは、決して望ましいものではないはず。ということで、もう少し違うアプローチが必要なのです。
地球子屋としては、1人ひとり不登校になる原因や過程は異なることが多いということを前提に、身体に起こる変化をお話します。心や気持ちは本当に1人ひとり異なります。ところが身体に起こっていることには共通点が多いのです。そしてそれはきちんと医療機関などで調べれば画像や数値としても現れやすい。
不登校は、子どもの気持ちや考えがもとでなっていると長い間考えられてきたので、気持ちや子どもの考えはどういったものかとあーでもない、こーでもないと議論がされてきましたが、それは1人ひとり違うという結論以外何も得られないです。その意味では、少し不登校についてご家族が学んでもらわないと分からない部分が多いのです。不登校の理解なくして、ご家族のできることはなかなか見えてきません。

「見守りましょう」をわかりやすく言うと

さて本題ですが、見守りましょうは読んで字のごとく「見る」と「守る」の2つのことをしていきましょうと言ってます。
しかし「見る」は視界に入ったものを見るということですが、それではいけません。単に見るのではなく、観察する方の「観る」ということです。
例えば、よくご家族がおっしゃるのが、「家ではゲームとスマホばかりしてます」とおっしゃります。そこで、「どんなゲームですか?」と必ず聞きますが、「よくわかりません」という答えをよく聞きます。少し厳しい言い方になりますが、それでは「見て」いるのですが、「観て」いないのです。
不登校になったことばかりに気持ちがとられてしまい、子どもさんのことに目が向いていないのかもしれません。それも無理もないことではありますが、今できることはよく観察することなのです。もっと言えば、ゲームのタイトルだけわかっても観ていることにはなりません。そのゲームをやり始めたばかりで上手くできていないのか、ある程度ゲームに慣れてきた時期なのか、ずいぶんやりこんできてネッ友ができたり、課金したいなと考えている時期なのか、さらにプレイ時間が500時間とか1000時間とか超えてきてゲームの世界の中での自分の位置がどの程度かある程度わかってきた時期なのかなど、一口にゲームをしているといってもいろいろな段階があるのです。観察をするというのは、そういうところまでしっかりと関心をもって観ることです。
そんなことに何の意味があるのか?とおっしゃる方もいるかもしれません。間違いなく子どもさんとゲームの話ができるようになります。どこは上手くいって、どこは上手くいっていないのか、どんなに努力しても敵わない人がいるとか、話ができます。それがアニメの話なのかもしれません。youtubeの話なのかもしれません。よく観察すればいろいろな事が、そんな話題からでも子どもさんの様子がわかるようになります。

守るのは、安全のため

もう一つの言葉、守るも漢字で正確に書くとすれば「護る」だと強く言いたいです。
学校がストレスが非常に強くて、さらに言えば危険な場所と言ってもいいかもしれません。子どもさんにとって、そういう状態になっているところから離してあげることがストレスから逃れる手段になります。
学校から、というのが違和感を覚える方もいらっしゃるかもしれません。言い方を換えれば、ストレスから「護る」といってもいいでしょう。
危機・危険と身体が感じている状態から脱するには、安全な環境にすることなのです。まずは家の中だけでもそのような環境にしていくことがご家族ができることで最大限の効果があります。
安全な環境になれば、当事者の子どもさんは、安心します。安心すると身体はリラックスできますので、自然に自己治癒力が発揮できるようになります。不登校の子どもさんが元気になるコツは、ここにあるのです。
ですが、どうすれば安全な環境をつくることができるのか、それもまた奥が深く、難しい問題があります。占いみたいに、玄関に〇〇を置く的なそういう対処ではありませんから。ご家庭の中での最大のストレスは、ご家族との人間関係になります。つまりはご家族が不登校について学んでいただき、理解を深めないとなかなか変わらないということです。

見守るだけでない、まだまだたくさんあります

不登校・ひきこもりの対応として、ご家族ができることはたくさんあります。学べば学ぶほどできることはたくさんあるのです。世の中にはたくさんの専門家がいて、いろいろご家族のために支援したい気持ちもあって動いています。
そういう人たちの支援を受けたいと思えば、もちろん活用すればいいし、おおいに活用してほしいという気持ちもあります。
ですがご家族が学ぶだけで、一気に関係が変わるのも事実です。
地球子屋で「不登校 学習会」を毎月1回続けていますが、本当に書いてあることをその通り実践しただけで、子どもが元気になった、関係が変わったとおっしゃるご家族が次々とあらわれています。
もし学んでみたい、地球子屋ではどのような対応をしているか知りたいという方がいらっしゃったら、遠慮なくご連絡いただければと思います。
SNSが発達し、場所を問わずご相談できる時代です。ぜひご活用いただけたらと思います。
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