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マガジン限定記事「人文学は役に立つ」

 私はSNS上などでしばしば「人文学は役に立たない」と述べている。

 断っておくが、単に人文学者憎しでそのようなことを言っているわけではない。ましてやかれらに恨みがあるわけでもない。そうではなくて、実際にこの学問は、ある点においてはまったく「役に立たない」どころか有害ですらあるのだ。

 ……にもかかわらず、今日の記事のタイトルは「人文学は役に立つ」である。普段と言っていることが矛盾しているのではないかと思われたかもしれない。だが、どうしたってそう表記せざるを得ないのだ。

 なぜなら人文学は「役に立つ」からこそ「役に立たない」からだ。

 
 文章で表記すればまったく意味不明かもしれない。けれども、この記事を読み終わるころには、この行の意味を理解できるはずだ。

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