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#582 教師のマインドが競争意識を生む

教師は子どもをすぐにほめる。

「早いね、もう終わったの!」

「100点すごいね!」

「こんな難しい問題よく解けたね!」

全部、悪気はないはずである。

しかし、このようなほめ方をする教師のマインドが、クラスに競争意識を生む。

早ければいい。

点数が高ければいい。

レベルの高い問題を解ければいい。

そんな価値観がクラスを覆うようになるだろう。

しかし、このような競争意識が充満すると、子どもたちの協同は見られなくなる。

本来、人間には個性がある。

足が速い人もいれば、遅い人もいる。

マイぺースで問題を解く人もいれば、ものすごいスピードで問題を解く人もいる。

点数でも、課題のレベルでも同じである。

果たしてそこに、優劣があるのか?

足の速さも遅さも個性ではないだろうか?

全ての人間が速ければいいのだろうか?

そうしたら、協同する意味など、ないのではないか?

教師は「活動のスピード」「頭の良さ」を求め過ぎである。

だから競争意識を生むのである。

それでは、望ましい学級経営などできないし、アクティブラーニングも機能しない。

教師は「優劣を生むほめ方」ではなく、「協同を生むほめ方」をしなければならない。

「助けてくれてありがとう」

「みんなのためになったね」

「教え方がステキだね」

など、協同を促進するほめ方をする必要がある。

ほめ方1つで、教師の歪んだ価値観を子どもに教えてしまうのである。

まさにヒドゥンカリキュラムである。

気を付けるようにしたい。

では。

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