#1879 時短しないで問いかける
今の世の中、人々は「時間」に追われている。
常に「忙しさ」と闘っている。
常に「多忙感」を抱えている。
大人にも子どもにも「心の余裕」が存在しないのである。
「目」を合わせて、じっくりとコミュニケーションをとることもない。
人々は「時短」することに躍起になっている。
「こなす」ことがデフォルトになっている。
そんな世の中になってしまっている。
なので、大人側に余裕が全くない。
そうなると、言うことを聞かない子どもに対して、「一方的に思いをぶつける」という選択をとることになる。
これにより、「思考停止」人間が誕生する。
「一方的に思いをぶつける」つまり「叱りつける」ことは、簡単に子どもの行動変容を促す。
つまり「時短」になる。
「心の余裕」がない大人が選択しがちな行動なのである。
たしかに「時短」にはなるだろう。
「忙しさ」に追われる大人にとって、「時間」は貴重なものである。
しかし、同時に失われたものがある。
それは、子どもが育まれるべき「創造性」である。
「自分の頭で考える力」である。
「一方的に叱ること」は時短を実現するが、その対象になった子どもの創造性の芽を摘んでしまうのである。
では、子どもの創造性を奪うことなく、それを育むにはどうしたらよいか?
それは「問いかける」という選択である。
これに尽きるだろう。
大人側の都合や価値観をいっさい排除して、心にゆとりをもって、子どもに問いかけるのである。
「こう答えてほしい」
「こう答えるべき」という先入観をもたない。
「どんな答えが返ってくるのかな?」と期待し、インタビューするつもりで問いかけるのである。
問いかける側の大人の態度や心持ちは、子ども側にも伝わる。
純粋に「あなたの考えを聴きたい」という気持ちで問いかけるようにしたい。
これには「時間」と「心の余裕」が必要だ。
今の世の中、時間に追われ、心の余裕を失っている大人には「苦行」かもしれない。
しかし、それでも「問いかけ」を続けていく。
それにより、子どもの「創造性」は徐々に培われていくのである。
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