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#1433 目的に合った英語の学び方
英語などの第二言語を学ぶ際は、「目的」を明確にする必要がある。
「音声:リスニング-スピーキング」を鍛えたいのか、
「筆記:リーディング-ライティング」を鍛えたいのか。
はたまた、
「受信:リスニング-リーディング」を鍛えたいのか、
「発信:スピーキング-ライティング」を鍛えたいのか。
その目的により、学習内容と方法が変わってくるのである。
学習法を考える上では、「転移適切性処理説」を生かすことが重要だ。
「転移適切性処理説」とは、「学習の形式とテストの形式が近ければ近いほどパフォーマンスがよくなる」という考え方である。
つまり、
「機械的な文法のテストで高得点を取りたいのであれば、文法のドリルを繰り返す」
「実際の英会話ができるようになりたいのであれば、他者とのコミュニケーションの練習を繰り返す」
ということである。
よって、英語を習得する最もよい方法は、「英語のどのような知識・技能を身に付けたいかによる」のだ。
また、英語の学習法には2通りのアプローチがある。
それは「意味重視学習」と「言語重視学習」である。
前者の「意味重視学習」は、学習時間が多めにかかってしまうが、実際のコミュニケーションで役立てることができる。
※「流暢性」に関係する
後者の「言語重視学習」は、文法などのルールを効率よく身に付けられるが、実際のコミュニケーションでは役立たないことが多い。
※「正確性」に関係する
このことを踏まえると、意味重視学習と言語重視学習は、どちらかに偏るべきではなく、バランスよく行っていくことが重要となる。
言語重視学習では、単語や文法、発音などについての「宣言的知識」を先に習得する。
そして、それを「手続き的知識」に変換できるように、ドリル的な練習を繰り返す。
これにより、英語の仕組みを効率よく習得することができるが、実際の英会話で発動できないことが多くなる。
そこで、意味重視学習も重視するようにする。
実際の英会話の文脈を意識して、コミュニカティブな活動を行う。
「正確性」よりも、「流暢性」を重視するようにすることがポイントだ。
このような意味重視学習を繰り返すことで、実際のコミュニケーションで生かすことができるが、習得に時間がかかってしまう。
そこで、英会話の途中に「添削」「中間評価」「他者からのフィードバック」などを介在することで、文法などの言語面に注意を向けるようにする。
これにより、正確性も増していく。
これは「フォーカスオンフォーム」と呼ばれる。
このように、意味重視学習と言語重視学習をバランスよく行っていくのである。
大人の英語学習においても、子どものための英語教育においても、英語を習得する「目的」を明確にし、意味重視学習と言語重視学習を組み合わせるようにしていきたい。
では。
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