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性にまつわるあれこれ。

大学の授業の一環で、えろ屋の紗倉まなさんが講演に来た。朝日新聞の記事(要ログイン)でしか、私は彼女のお仕事を見たことがなかった。その記事は、紗倉さんの仕事に対するまじめな気持ちが伝わる本当にいい記事で、彼女が来ると知って本当に楽しみにしていた。

壇上で話す紗倉さんはとても丁寧で、えろ屋を名乗る彼女が自分の体を使った表現に対してとても真摯に向き合っていたのが伝わる講演だった。授業のおかげで完全に彼女のファンだし、これからはもう、むっちゃくちゃに応援していきたい。

エロにまつわる話はとっても面白かった。性にまつわるコンテンツは多々あって、産業としてもメジャーなのも関わらず、我々はエロを隠したがる、と。

ここからは、すこし私の思ったことを書く。性欲は、生理的な欲求といわれている。にんげんの誰もが持ちうる、根っこの部分にある欲求(それがない人だってもちろんいる)。睡眠欲や食欲と並んで三大欲求、みたいな話を聞いたことがある人も多いはず。だけど、その根っこにあるはずの欲求についての知識は、寝ることや食べることについての知識よりもあやふやなのではないかな?

私は高校を卒業したのが5年前だけど、中高通じて性教育は体の仕組みについてちょろっと触れられるぐらいだった。避妊について保健体育で習った記憶はほとんどない。むしろ、家庭科の先生が性教育に熱心で、IUDなどの子宮内避妊器具を使った避妊について教えてくれたことの方をよく覚えている。

私が卒業した後の性教育がどうなっているかはわからない。でも、ニュースを見ていても、あの時とたいして変わっていないように思える。性教育について見直していくことはもちろん必要だし、世代交代による自然な考え方の変化を待ってもいいのだけど、じゃあ、今を生きる人たちはどうしたらいいのだろう。

セックスはそんなに遠い存在じゃない。この世に生きるありとあらゆる人は、誰かのセックスの結果だ。

講演の最後には、アダルトなコンテンツとどう社会が付き合っていくのかという話がでた。

紗倉さんと、トークセッションで相手となっていた落合先生の話では、性教育をきちんとやって、アダルトコンテンツ以前に性にまつわる話をもっとオープンにできる環境を作った方がいいよね、とか、世代交代していく中でアダルトコンテンツに関する見方も自然に変わっていくだろうということが言われていた。あとは、性にまつわることについて、お茶の間にも受けるレベルで話せるアイコンみたいな人が必要、と。

メディアでこんな話を描いてくれるところ、AMくらいしか知らないけど、もっと大きなメディアで、これをやってくれたら心強いのになあ。そう思った。

いまもまだ、なんだかぐるぐるしている。


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