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アート独り言。(ぼく映画館に行けたよ。)

昨日は鑑賞支援コーディネーター研修2回目。
午前研修を受け、午後から実際にお客様対応をした。

一回目はこちら↓

アート独り言。(劇場って楽しい!)|https://note.com/teramaki/n/n95a9b337b6ad

ホールのキャパは300名に対して定員150名。
実際は130名ほどの申し込み。
開催にあたっては県と何度も協議を重ね、県の指導の下、感染症対策を万全にして行われた。
キャンセルが発生したが、実際には100名近くの方が来てくださった。

お客様は障がいを持った方を対象にし、声を出したり席を立っても大丈夫、映画館に行く練習をしようというもの。
大阪のビッグアイさんという団体が主宰している。

私もそうだったが、子供が多動だと人に迷惑をかけるから映画館や静かな場所は行ってはダメだと思っていた。こういう場所を提供するという支援のありかたはとても良いと思った。

外出制限がある中だったので、研修の辞退を行うことが出来た。
しかし、実際には沢山の公演が行われていたり、映画館も営業している。
コロナ渦での対応はどうしたらよいのか、また、映画や舞台を作る方々にこのような取り組みがある事を知ってもらい希望を持って欲しい。

今学ぶ必要があると思い参加することにした。

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舞台のスクリーンは上に映画、下に字幕が表示される。この字幕は沖縄の字幕タイピングのプロに音声が転送され、司会や映画のセリフがほぼ同時に表示されるしくみになっている。

※沖縄にオペレーターがいるのは、全国各地で取り組みが出来るように1ヶ所事務局が設けられている。

実際に会場のPAを見せてもらったが、映像、音声、テキストを細かくコントロールしていた。

受付と会場案内に別れ、私は会場案内になったので手分けして会場設営から始めた。
通常なら、座ってはいけない場所に案内の紙を貼るが、一席ずつあけて座って良い所に○の紙を貼ることに。ダメを視覚的に見せない配慮だった。
退場を案内する方法も、4ヵ所ある出口をどう使うか、どうしたら密にならないかを皆でアイデアを出しあった。
他にも壁に案内の紙を貼り、安心して鑑賞出来るように工夫がなされた。

会場には看護師が常駐し、救護室も準備、突然咳が出始める方がみえたらどう案内するか、車椅子の使い方なども教えてもらった。

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あっという間に開場時間になる。
映画が始まる前は、お掃除お兄さんのパントマイムが会場を盛り上げていた。ないはずのガラスを永遠に拭きはじめる。真似する子もいて面白かった。

↑ここだけ撮影O.K.だった

大半の親御さんは「私たち本当に来てもいいの?」という不安そうな表情。子供さんが歩き回らないようガッチリ抑制されている方もみえた。

サポーターとしてのお声掛けのタイミングは難しい。フェイスシールドを装着しなければならず、視線を合わせにくい上に距離も置かなければならない。ダメだというお声掛けは極力避けなければならないので、歩き回る子を危険がないよう見守っていた。

しかし映画のパワーは、すごい。
ずっと泣いてた子はぴたりと止み、みんなおとなしく観ていた。後半は集中力が切れていたけど、それでも大半が落ち着いていた。

お子さんたちはとても楽しそうで

「ぼく、映画館に来れたよ!」

と言っている子もいて、はじめの一歩がお手伝い出来た事がとても嬉しかった。

無事にお客さまを見送り、通常ならお客さまが使用した椅子のみ消毒。しかし歩き回ったりしたお子さんもみえたのでホール全席の消毒作業をすることにした。

最後は座談会。
受付では、頑張って会場には来たけれど、どうしても中には入れなかった方の対応についてお話された。お母さんにお話を聞くと、ずっとチラシを大切に持っていて、閉じたり開いたりされていたことから楽しみにしてた様子が伝わる。
それでも、中に入れなかったので、どのような対応が良かったのか話し合った。

まだまだ課題は沢山あるが、この時期になれば私たちでも行けるイベントがある、と思ってもらえるよう、継続することは大事だなと思った。

最後、映画の感想を少々。
「パンダコパンダ」は宮崎駿原案、高畑勲監督作品。「となりのトトロ」の原型?ともいわれているらしい。

パンダがトトロ見えたのは置いといて、設定がハチャメチャ、冷静に考えたらダメなことが沢山で 笑
これを作る勇気はなかなか凄い。
色んな角度から楽しめる映画だった。

おわり

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