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アート独り言。(エンジン01in岐阜 オープニングシンポジウム)

10/28から岐阜で開催されたエンジン01に行って来た。一昨年、昨年は中止となってしまい、3度めの正直。ようやくだ。

エンジン01とは
エンジン01(ゼロワン)文化戦略会議は、文化、芸術、スポーツから経済など、各分野の第一線で活躍する表現者・思考者たちが日本文化のさらなる深まりと広がりを目的に参集したボランティア集団です。

公式より引用

開会式

司会はアナウンサーの露木茂さん。フジテレビでご活躍されたこともあり、安定感たっぷり。

岐阜県美術館館長の日比野克彦さん、作曲家の三枝成彰さん(赤のレザージャケットがカッコイイ!)、作家の林真理子さん、脳科学者の茂木健一郎さん、ぴあ社長の矢内廣さん、アートディレクターの浅葉克己さん、日本映画監督協会委員長の和田秀樹さんが登場。

これだけでも、盆と正月とクリスマスが来たぐらい凄いのですが、、

古田知事、柴橋市長、岐阜大学学長、中日新聞社長、岐阜新聞社長、商工会頭という顔ぶれ。

林真理子さんが「キムタクより先にやってきましたよ!」と会場を沸かせていた。(後日お祭りでキムタクが岐阜に来る予定)
みなさんがそれぞれ挨拶し、日比野さんによって開会宣言が行われた。
その後、01ハウスを囲んで集合写真撮影。お茶目。


シンポジウム

オープニングシンポジウム「エデュケーション/レボリューション」は日比野さん、林真理子さん、和田さん、秋元康さん、落合陽一さんというこれまたすごいメンバー。
教育をテーマに話が繰り広げられた。
一見固そうだけど、そんな事はなく最初から最後まで楽しめる内容だった。

秋元康さんは本当に天才だと思ったし、落合陽一さんの天才っぷりも間近で見てとても驚いた。秋元さんの靴は靴なのか?と思うぐらいピカピカと光っていた。。。
とても良いお話だったが、メモしたことをすべて書くと長くなってしまうので、印象的だった言葉をそれぞれ箇条書きにする。

和田秀樹さん
・現在の教育、みんなで手を繋いでゴールは果たして正しいのだろうか?全員が一番を取れるように競争の機会を増やすべきではないだろうか?
・大学の医学部には身体障碍者の方がいない現実。まだまだ差別は残っていいる。多様性を今後どう受け入れていくのか?
・若い人は結論を急いでいる気がする。

秋元康さん
・若い人と接する機会が多いが、大学に行って何を学びたいか?どういう人間になりたいか?など夢を持った人が少ない。
・才能がないなら早く才能がないと言って欲しいなど、回り道したがらない人が多い。
・日本に欠けているのはこれだけの人がここに集まってとても良い話をしているのにここに来ない人がいることだ。
・ヒットを産み出すには興味を持ってもらうことが大事。
・先生はプロデューサーにならないといけない。0から1ではなく、0.1から1にする。子供の良いところを伸ばすのが必要。

林真理子さん
・天才の条件は空気の読めない人。秋元康さんは珍しく社会性のある天才。
・平均点を求めて生きる人生はつまらない。
・頑張っている人、目立つ人、野心を持った人がものすごく叩かれてしまう印象がある。
・ゆったりとした教育をしてしまった結果、韓国に抜かれてしまっている。
・20~40年、結論が出ないまま今の状態が続いている。

落合陽一さん
・小、中、高のネットワークの設備が整っていない。
・日本にはAIが欠けている。
・シンポジウムが始まってからメモしながら膝の上に乗せたパソコンで4曲制作した。人間は90秒の曲は90秒では作れない。
・先生が足りていない現実。スクールワーカーを上手く活用して、先生が子供たちを伸ばすことに専念できる環境づくりが必要。

日比野克彦さん
・発信できるツールの発達によって小声て言っていた事が世界中に広まるようになっている。だから袋叩き現象になってしまうのではないか。
・子供絵画コンクールに違和感を感じる。絵を年齢でカテゴライズする意味がない。
・子供の時や大人になってからなど、その時にしか描けない線がある。

日比野さんは良いタイミングで話を引き出したり、話を繋いでいる。

最後の方、和田さんが映画撮りたいという話に落合さんが
「なぜ撮らないのですか?スマホで撮れますよ」

「音楽とか色々…」

「音楽はAIでも出来ます。ツールさえあれば出来ますよね?」

たじろぐ和田さん。

「やる前に考えるより、やってから考えればいい。」
落合さんの言葉に100万イイネしたい。


ここで個人的に補足を入れたい。
私が受講した「五感、六感ってナンヤローネ」で、ゲストの小六禮次郎さん(小六さんは作曲家で、主に映画の音楽を作曲。映画「ゴジラ」が有名)がオープニングシンポジウムの落合さんの発言について、落合さんは本気でAIが音楽を作ればいいと思っているのだろうかとお話しされていたが、私の解釈では映画を作らない理由として音楽を作るのが大変というのであればAIというツールを使う手段があるという意味で、AIがすべてを担うという認識ではないと思う。


何が必要か、何をすべきか。
熱い話が繰り広げられて、本当に楽しかった。

エンジン01はチケット発売日の争奪戦?サーバーに繋がりにくく、お目当ての講座が取れるか心配だったけど無事取れた。
人気?かと思いきや、意外と知られておらず、知らなかった!と言われる事が多かった。ツイッターにも岐阜に落合陽一さんが来ていたのか!とびっくりする呟きもいくつか見た。非常にもったいない。

そして、岐阜には日比野克彦さんというアーティストが精力的な活動をしてくれているおかげで、このようなすばらしいイベントが開催できたのではないだろうか。そう考えると日比野さんがもしいなかったらどうなっていたのだろう?岐阜の文化レベルをもっともっと上げるにはどうしたらよいのだろう?もの凄く危機的な感じがした。

私にとっていろいろ考えるきっかけとなったので参加してとても良かった。
受講した講座については改めて書く。かもしれない。

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