あの日、あの時、あの瞬間のこと。
こんばんは。
Etoile Pilates and Bodyworkの寺田マリです。
今日のnoteは、タイトルの通り。
10年前のあの日、あの時、あの瞬間のことを書いていこうかなと。
あの日は、まだ山梨にいて。
父親の店でアルバイトをしながら、バレエ教室の先生をして居た頃で。
出来上がった商品を取引先のお店に配達に出かけるところだった。
車に乗って、エンジンをかけて、走り出してすぐのこと。
タイヤがパンクしたのかなというくらい、急にハンドルを取られ、異様な感じがした。
でも狭い路地の住宅街で、スピードも全然出して居なかったから、そのまま徐行運転を続けたんだけれど、家の外にどんどん人が出てくるので、”これは一体何事?”という感じ。
一時停止の標識通り、車を止めたところで一人のおばちゃんが車に駆け寄ってきて、”凄い大きな地震よ!!まだ揺れてるから車止めた方が良いわ!!”って。
ここまで書いてきてわかるように、私はたまたま徐行運転している最中に揺れを経験…だから、正直なところ本当の体感震度を経験して居ないのです。
確かに、タイヤがパンクしたんじゃないかと思うほど急にハンドルを取られたのでびっくりはしたけれど、物が落ちてくるとか、尋常ではないほどガタガタ音を立てるのを聞くとか、そういったことを経験して居ない。
だから、ちょっとだけ他の人が感じた恐怖心よりも少なかったかもしれません。
でも、人がどんどん家の外に出てくる様子と、その人たちの不安そうな顔つきが、今でもスローモーションで思い出されます。
揺れが収まった後も事態が飲み込めなかった私はそのまま車で配達に向かって、配達先でやっと、あの瞬間に何が起こったのかを知りました。
配達に行く道すがらも、途中から信号機が停電で点かなくなって、どこもかしこも大渋滞だったから、只事ではないんだろうとは思っていたけれど、想像を遥かに絶するというか、精神的なショックは確かに強かった。
その後に何度もテレビで流れる津波の映像を見て、それが今現実に起こったことなんだというのが理解しようとしても理解できないような、とにかく複雑な気持ちでいたんだったな。
踏切を越えたら真っ暗闇で、家に帰る道のりに恐怖を感じたこと。
能天気な発言をする人に、無性に腹が立ったこと。
自分のことしか考えてない人の発言に、嫌気がさしたこと。
人間の嫌な部分をたくさん見たけれど、思い出されるのは嫌なことばかりではなかった。
友達数人が”大丈夫だった?”ってメールをくれて、そんな気遣いがとても嬉しくって、ほっとしたこと。
家族がいるって、それだけでありがたいことだなと思ったこと。
本当に大切にすべきものが何であって、これからの未来をどう生きていくことが私にとって正しいのか?っていうのを少し意識したのもこの頃からかもしれない。
そして、生きていることそのものに感謝だなというのも。
たくさんの大切なものを失った人もいて、でも私は何も失わずに済んで…そこのギャップというか、どうにも埋められない温度差みたいなもので心が苦しくなったこともあるけれど、大切なのは、自分の置かれた状況で全力で幸せを目指すことで。
そして、悲しみや苦しみにくれている人の幸せを願って行動を起こすこと。
そんなことを考えた。
あれから10年経っても、時折、”あの時どうしてた?”の話になることがある。
その度に、あの時に感じた怖さも思い出すけれど、同時に、話せている今のありがたみを感じる。
生きていることは、悪くない。
幸せになることも、間違いじゃない。
あの時のことを、あの時の感覚をたまには思い返して。
今と、これからを、大切に生きていこうと。
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