飛騨の食文化の未来

生い立ちを振り返る

10月22日第34回岐阜県学会飛騨高山研究大会において、岐阜女子大学地域文化研究所所長の丸山所長を筆頭に「飛騨の食文化の魅力と変化」についてというテーマで一緒にお話をする機会をいただきました。
高山で生まれてこのかた高山を出ていない生粋の高山人である私ですが、トマトが飛騨の産物として知ったのも、ほぼトマト農家に嫁いだから知ったようなもので、それまでの幼少時代の農業というと、露地野菜のアスパラやトウモロコシ(おじいちゃんが作っていたからかもしれない)、白菜、赤かぶなど、この地になじんだ加工品つまり漬物等になっていた産物のイメージがあります。また10月の今頃になると稲刈りも終わり、干し柿を作るために皮をむいている横で鼻を垂らして遊んでいる。そんな暮らしに寄り添って農業を営んでいたんだなと思うと今の自分を形成された源になっているかもしれないな。という気持ちを呼び起こしてくれる気かけになったシンポジウムでした。
あたしはそんな中で、トマトについての家族の需要の傾向等自分が感じて栽培する品種を変えてきたこと、加工がおこなう農産物の役割、販売を意識する生産者が増えてきているように思えることそんな内容を盛り込みながら、自分たちがやってきた商品づくりについてをお話しました。

ウイスキーの夜明け

今回一緒に登壇した飛騨高山蒸留所の代表の有巣弘城社長も日本酒からウイスキーへの挑戦の中に織り込まれた、地域を想う気持ちにとても共感させられました。話を聞いているなかで小学校の周りに麦畑が広がったら素敵だろうなという妄想に掻き立てられたりなんかして。。。

大切にしていきたい物事を守りながら、流行りだけではない今に似合った風土を作っていきたい。共感できる物事の中で、自分にできることを形にしていきたいと思いました。ウイスキーと共につながる企業の熱がきっと素敵な地域づくり人づくりにつながっていくんだろうな~
時代のスピードではない時間軸で作り上げていく飛騨のウイスキーづくりとても楽しみです。

地域と商品価値の発掘と大切なものを継承


ご一緒させていただいたもうひとかたは今を時めく「ヒダカラ」さんの代表の船坂香奈子さんでした。何度かご一緒するご縁かがあったなかで、またふるさと納税では大変お世話になっている会社で飛騨市、高山市、白川町の価値の向上にを実績をもって貢献されている方で、すごいの一言です。共同代表とという点でも自分も以前主人と共同代表で立ち上げた経緯もあり、すごく親近感を覚えました。何よりも若くやり方が「今」そのもので新しい風とはこうゆうことなんだなと感じるばかりです。
価値を気づいて得た利益より、大切にしていくべき物事を継承していきたいという言葉に感動しました。そして世界遺産である白川郷にて実際に伝統的な製法で営んでいた石豆腐のお店と技術を継承していること。素晴らしい循環だと思いました。


新たな風と風化

弊社の携わる加工の依頼においても年々若い農業者たちかが訪れていてとても活力を感じるとともに、いつか自分たちもいい感じに風化していくんだろうな・・なんて思えるときもある。作る力、売る力を持つ若者たちに背中追いかけてます!なんて言われることがあったりするけれど、いあや~きっと追い抜いていくだろう~っていう勢いをものすごく感じる。笑
新たな風は大きなエネルギーをもって未来を駆け抜けていくとともにいつか太陽を浴び、空気にふれ自然体で岩が物理的に風化していくように、風化しつつも大切な物事が受け継がれていく食であり、風土をもった地域で暮らしを共にしたいと強く思いました。

そんなテーマを与えてくれた丸山所長及び研究所の皆々様素敵なご縁をありがとうございます。また丸山先生の毎回達筆での封書はとても温かみがあり
当日の席次にも、スクリーンの縦字にも新鮮さを感じました。こうやって自分の芯や志を研くきっかけを作っていただけたことに、心から感謝したいです。

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