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何度か繰り返し見た中国ドラマのわたし的名場面、「你给我的喜欢」

中国ドラマ初心者のわたしが3か月という比較的短い期間で30を超えるドラマシリーズを観た。

ドラマは歴史ものと現代劇(主にラブコメ)を交互に見てきた。というのも時代劇は謀反や毒殺の繰り返しで陰謀と愛憎のドロドロが多いため、途中口直しで軽めの現代劇を観る中で、日を置いても何度か繰り返し観たくなった場面がいくつかあるので何ページかに分けて紹介したい。今回はその1。

“The love you give me”
你给我的喜欢

王子奇(ワンズーチー)と王玉雯(ワンユーウェン)のラブコメ“The love you give me”、你给我的喜欢、全28話の4話目の中盤、王子奇が演じる、重篤な心疾患があるシンチーが、王玉雯の演じる元彼女ミンフイに仕事絡みの飲み会の後で、5年前に彼女が彼に嘘をついていたのが原因で別れた事をなじる場面で、それまで一方的にシンチーに恨みつらみを言われ続けていたミンフイが階段で振り返りざまにやっと大声で言い返す、
「それでも言いたい、わたしはあなたに何の借りも無い!なぜだかわかりますか?あの時、医者でさえあなたがどれだけ持ち堪えられるかわからなかった時にわたしはあなたと毎日一緒にいました。あなたに毎日話しかけた。あなたが持ち堪えてくれることをただ願っていました。あなたはまだ恨むでしょう。でも、わたしはそんなあなたを見るのは耐えられない。」
そう言った後に片手で顔を覆って泣き崩れる彼女。このワンユーウェンを見ると何故だかわたしも毎度じわっと泣けてくる。


次に第5話で、自分の息子の父親はシンチーだということをシンチーに知られたくないミンフイ。彼女の口を割るためにシンチーは一芝居打って彼女の息子が怪我をして輸血が必要だと思い込ませ、ぜひ自分の血液を使って欲しいと申し出る。咄嗟にミンフイは「近親者は献血できません!」と叫んでしまいシンチーが子供の父親だと認める瞬間もグッと来る。このドラマを見るまで近親者の血液は使えないと言う事をわたしは知らなかった。後日別のドラマで、珍しい血液型の子供に輸血が必要なので父親として献血して欲しいと母親が懇願するシーンがあって、“你给我的喜欢”の輸血エピソードと真逆の展開で驚いた。

ワンズーチーとワンユーウェンはとても息が合っていて、シリーズの冒頭、まだミンフイへの恨みがいっぱいで冷酷なシンチーと、誤解が解けた後のシンチーのはっちゃけぶりが半端なく、ワンズーチーは極端な性格のお調子者みたいな役が抜群にうまいなと思う。

先に述べたミンフイのセリフ「わたしはあなたに何の借りも無い」、この「貸し借り」のコンセプトは時代劇、現代劇を通して中国ドラマによく出てくる。時代劇だと借りを返すために命までかける。日本でも贈答品のやり取り等、何か頂いたときはお礼を返す文化なので理解はできるが、中国ドラマではすごく明確に貸し借りについて話すので、ドラマじゃなくても、一般の人もいつも誰々にはどれだけ借りがあるなどを意識しながら暮らしているのだろうかがとても気になっている。

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