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鍋界のスターウォーズ、インスタントポット

先週末にインスタントポットが届いた。インスタントポットというのはここ10年程北米で人気の圧力鍋/万能調理器具だが、これを買うことに決めてから実際買うまでにこれほどに迷うことになるとは思いもよらなかった。

容量3Qt, 6Qt, 8Qt, 10Qt と13種類の組み合わせ

インスタントポットを買おうと思ったのは夏のおわりのこと。春からの自宅勤務が新年まで延長されたので引き続き家からリモートで働いているが、勤務先の大学では秋の新学期が始まって以来新型コロナの状況にあわせて対策が刻々と変化するため、私の部門にも急ぎの仕事が波状に押し寄せるようになった。通勤に時間を取られないのに通勤していた頃よりも忙しくなり、時には深夜まで作業したり、通常の時間内でもPCに向かって一人で黙々と作業をしていると夕方にはへとへとで直ぐには夕飯の支度に立つ元気がでない日が増えた。反面、物理的に家に居ることは居るので日中細切れの時間でキッチンに行くことはできる。それでインスタントポットでスープや煮物を一品でも作れれば助かるのでは、と思ったのがきっかけだ。いざインスタントポットについて調べ始めたら、その機種の多さにまず驚いた。そう、まるで鍋のスターウォーズシリーズだ。公式サイトに載っているだけでも13シリーズの鍋がある。マルチクッカー(万能調理器)とも呼ばれ、圧力、蒸す、炒める、煮る、発酵、低温調理など一台で何とおりもの違う使い方ができるのが特徴なインスタントポットは、シリーズによって微妙にできる機能に違いがある。そしてシリーズごとに大中小、特大など違う容量のサイズが出ている。これもすべて一定して4種類の大きさというのでもなく、小や特大は特別なシリーズにしかなかったり、エアーフライヤーという揚げ焼き用の蓋がついている機種にはヨーグルトの機能がついていない、とか、とにかく組み合わせが何通りもある。そして、公式サイト以外でもコストコ限定の機種やらQVC(テレビショッピング)限定商品などさらに細分化する。

自分にとって何が外せないポイントか?

まず、自分に必要な容量と用途をはっきりさせてそれが可能な機種に絞ろうと思った。うちは大人2人世帯でしかも食事制限をしていて量は食べないので1番小さな3クォートサイズ(3リットル弱)があれば充分に思われた。しかし、既にインスタントポットを持っている友人や親戚に相談すると皆一様に6クォート(6リットル弱)サイズにすべきという。理由は圧力鍋の機能を使うメニューの時は容量の上限が鍋の最大容量の3分の2のラインまでしか入れられない事から3クォート機では実際にできる量が2リットル弱になってしまい、それでは一度の食事で終わってしまうから絶対6クォートがいいと数人に力説された。わざと残り物を多く作るという意見は特にアメリカ人に多く、友達と数人でいるときに鍋の話になったら、その中の1人が自分はランチ用にスープを一度にたくさん作って1週間同じ物を食べているといい、周りの人も一様に頷いていたので、そういう暮らしの人は多いのだと思う。けれども、うちは夫も私も残り物が苦手で、あとで温め直して食べるのも一食が限界。残りは取っておいてもどちらも食べないのでコンポストに捨てることになる。私は食事は品数は少なくてもできる限り毎食出来上がったばかりのものを食べたいほうだ。そういう観点から考えても3クォートのミニサイズが私のニーズに合っていそうだった。では機能はどうだろうか? まず、スープ機能、これは大体どの機種にもついている。それから納豆を作りたいので発酵温度の微調整ができるヨーグルト機能も必須。お粥機能も付いているのがいい。ある日、3クォート鍋の大きさを体感するために夫と近所の量販店に実物を見に行くと、夫がスーヴィ(低温調理)機能ボタンがついている機種を見つけてぜひその機能がついているのにしてほしいと言い出した。夫の友達が低温調理にハマっていて、彼もスーヴィの機器を買うよう勧められていたらしい。普段滅多に料理をしない人なのでいきなり低温調理を始めるとは思えず聞き流していたら、後日再度「スーヴィ付きにしてね」と念押しされたのでその機能も追加。とまあそう言う感じでまだ「これだ!」というものに絞り込めないでもたもたしている時期にアマゾンプライムセールの日が来た。が、運悪く私はその日急ぎの仕事に翻弄されアマゾン閲覧に割く時間が全くなかった。そして高品質の3クォートの機種が半額以下でプライムセールに出ていたことを翌日になって知ることになるのだが、そのtoo good to be trueなセール価格ではもう手に入らないとわかったとたんにその機種が一番自分のニーズにあったものだと悟ったのだった。が、時すでに遅し、チーン。

結局セールにつられて6Qtに

機種の特定ができたということで納得して1番欲しいモデルを定価で買えばいいものを、前日半額以下で購入できたと考えると定価では買う気になれず、その日からセールを探してネットをうろつくようになる。ただでさえ忙しいのに、毎日価格が下がっていないかチェックしてしまう。そしてそれは何の前振りもなく来た。アマゾンで同じ機種の6クォートと8クォートが一日のみのフラッシュセールでがくんと値段が下がっていた。但しお目当ての3クォートは定価のままなので6クォート機のほうが3クォート機よりも安いという逆転現象が起きていた。うう、どうしよう。ここで待っていても次にいつ3クォートがセールになるかのあてもないし、正直毎日価格をチェックする暮らしは早いところやめにして早く鍋を使いたい。夫に聞いてみると即答で6クォートはそんなに大きくない、何を悩むのか?買うべし、といわれる。それもそうね、やっとポチった。自分の今年のモットーは"Be Spontaneous"(即実行する)のはずなのに、鍋一つ買うのにぜんぜんSpontaneousじゃなかった。すごいこだわりようで今更ながら恥ずかしいが、ま、いっか。届いたポットはぴかぴかしていて格好がよく、小豆や玄米が4分ほどで炊けたりする。納豆も簡単にいい感じに出来上がりとても満足している。インスタントポットについてはまだまだわからないことがたくさんあり、後日またこれについて書きたい



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