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テレ東的、逆境の中でのクリエイティビティの磨き方

先日、我が日本大学経済学部にテレビ東京のディレクターである三宅さんが公開研究会に来てくれました。
詳細は以下画像です。

研究会内容

「逆境でこそ生まれるクリエイティブ論」ということで様々な内容のお話をしていただきました。
このnoteでは講演会の様子をまとめていきたいと思います。

講演者
三宅優樹さん
日本大学経済学部産業経営学科 08年卒業
テレビ東京 プロデューサー/ディレクター
担当番組
青春高校3年C組
YOUは何しに日本へ?
にちようチャップリン
はじめて東京に行ってみたら?
当日は生放送である青春高校3年C組の放送をわざわざ収録に変えて来てくれたそうです。

プロデューサーとディレクターの違い
まずはじめに、プロデューサーとディレクターの違いを教えてくれました。
三宅さんは2つの違いを飲食店に例えてくれました。
プロデューサー:オーナー お金や番組コンセプトを考える
ディレクター:料理長 台本からテロップの色を決めるなど色んな仕事がある

逆境のテレビ業界
2018年は「めちゃイケ」「みなおか」の終わりでテレビの価値を見直す1年になったそうです。
この2番組の共通点はタレントのパワーが落ちたことが原因と見ているそうです。
その一方で「水曜日のダウンタウン」のように面白いものは評価された1年となったそうです。
逆境の原因1つ目は、テレビ業界において若者のテレビ離れが進んでいるそうです。40-60代の世代しか見ていないこと、そしてHUTの低下が止まらないそうです。

HUTとは
世帯視聴率調査でチャンネルに関係なくテレビ放送中の番組を見ていた世帯の数または割合。通常、全調査世帯に占める比率をHUTと呼ぶ。

逆境の原因2つ目は、動画メディアの多様化です。
アマゾンやNetflixの台頭が影響しているそうで、この2つの動画メディアはコンテンツの制作費がテレビの比にならないそうです。
松本人志さんが出演されている某番組は制作費が数億円規模だそうです。
それに比べ、テレビ東京はドラマでも800万円だそうです。
その結果として、視聴率を求める業界でありながらTVerを推奨し始めたとのことでした。
逆境の原因3つ目は視聴率至上主義だそうです。
テレビはリアルタイム視聴にこだわる古いビジネスモデルでこれがテレビを苦しめていると感じているそうです。
テレビのビジネスモデルは2つあり、1つはタイムと呼ばれるもので1社提供であり、具体的に言えば情熱大陸のようなモデル、2つ目はスポットと呼ばれるものでCMの枠を買うモデルだそうです。これは視聴率1%あたりで金額が割り当てられているようです。
三宅さんは人気=視聴率ではないと考えているそうで、「水曜日のダウンタウン」も視聴率8%だったそうです。つまり、コンテンツに不満があるわけではなくハードとしての不満が多いのではないかと考察されていました。
更に、イッテQの問題にも触れ、台本=ヤラセと言って良いのか?とおっしゃっていました。ただ、今の視聴者は過度なまでのリアリティを求めているとのことでした。
以前、恋愛バラエティ番として絶大な人気を誇った「あいのり」は旅にでる3日前から1人で海外のホテルに止まらせ、誰かと話したい欲求を高めさせた上で4日目に旅を始めさせ、恋を生まれやすい状況を作っていたそうです。

逆境のテレビ東京
テレビ東京は社員数は約1500人と他局の3分の1ほどで制作費も402億円と他局の半分ほどだそうです。
また、テレ東らしさを大切にしているそうで、他局を真似しないというのが大切だとおっしゃっていました。
この考えがテレビ東京のDNAだそうです。
また、テレビ東京の番組は素人の方の出演が多いそうです。それにより人を描くことを意識しているのだなと感じました。

どうやってクリエイティブを磨くのか
こちらは「なぜ面白いのか?」「何が面白いのか?」を突き詰めることが大切だそうです。WHYを積み重ねることが大切だそうです。
また、徹底的なインプットをすることが大切だそうで、三宅さんはコンビニに行くと興味のない本でも買って読んでみるそうです。
さらに、面白い企画は2行で説明できるとのことでした。

以上講演会のまとめと雑感でした。

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