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今、なぜ哲学なのか?【令和時代に必要なスキルとは】

あなたは、文学や古典は好きですか?

このVUCAの時代(不確実性の高い世の中)とも称される時代において、そのような歴史的な作品、古典に目を通しているビジネスパーソンや学生はあまりいないのではないでしょうか。

むしろ、

そのように分厚く、読みづらく、また、何の役に立つかも分からない紙の束

に目を通すくらいであれば、最新のテクノロジーや社会情勢について分かりやすく解説されているビジネス書などを読んだ方がよっぽど役に立つのではないか。

そのように考えておられる方は、少なくはないのではないでしょうか。


しかし、

このようなVUCAの時代、めまぐるしく変化を続ける時代だからこそ、先人たちの築き上げてきた歴史や古典、哲学を学ぶべきだ

と、私は声を大にして主張したい。

その理由について、今回の記事で簡潔に述べていけたらと思います。


その前に、恒例の簡単に自己紹介をさせてくださいのコーナーです。

teppei (テッペイ)
石川県金沢市出身。
現在は東京都内の大学に通う21歳。
小学生の頃から日本の教育システムに疑問を感じ、中学校に進学後、高校受験を前に単身留学を決意。中高時代をアメリカハワイ州のプライベートスクールで過ごし、卒業後、帰国。
その後、日本における大学受験のシステムにも違和感を感じ、教育、学問、人、人生の価値について考えはじめ、哲学という学問に出会う。
そして、人生に思い悩んでいた時に、ある一人の牧師先生と出会う。その出会いが自らの人生を一変させ、"考えることの重要性"を実感する。
現在は学生コミュニティの運営などを通して、多くの学生に"考えることの大切さ"を周知するための活動を行なっている。

また、今回の記事に合わせて以下の記事も読んでいただけますと嬉しいです。

また、随時記事のテーマ募集もしております↓


それでは、今回の本題に入っていきましょう。

まず、そもそもどれだけの人が、哲学や歴史、古典を学ぶ意味を理解できているでしょうか。

その前に、それらをより大枠で捉えて、"なぜ学問をするのか"について考えてみましょう。

あなたは、先生にこんな質問を投げかけたことはあるでしょうか?

「なぜ、勉強しなければいけないの?」

この記事を読んでくださっている方の中で、もしかすると何人かの方はこのような質問をされたことがあるかも知れません。

では、その回答はあなたにとって納得のいくものでしたか?

そもそも、現在は経済学や法学、数学や科学など、様々な学問が分野ごとに細分化され、多様な学者が日々研究に勤しんでいます。

しかし、そもそもの学問の起源を辿るのであれば、その最下層は

Philosophy(哲学)

となります。

すなわち、全ての学問の起源は哲学にあり、その当時は哲学者が全ての学問を行なっており、経済学や法学、数学といったように学問の細分化は成されていなかったんですね。

また、哲学の最大の問いは「人はなぜ生きるのか」であり、人生、人の生き方について追求する学問です。

よって、私たちが現代の社会において学問をする理由。

それを一言で表すならば、

「よりよく生きるため」

にほかなりません。

経済学は、お金を通して人の幸せについて見出す。

法学は、法の整備によってより良い生を実現する。

数学は、数字を使ってより豊かに生きる術を見出す。

これら全ての学問において、"よりよく生きること"が究極の目的として、そこに確かに存在しているんですね。

このようにして、その物事のルーツを辿ることによって、本当に大切なものが見えてくる場合もあるんですね。

というか、ほとんどのケースで、そのように本当に大切なことというのは、いつの時代も変わってはいないんです。それはたとえ、VUCAの時代であろうと、です。


ここで、再び哲学や歴史書から学ぶことの重要性について考えてみましょう。

唐突ではありますが、

私の好きな映画プロデューサーの一人でもある川村元気さん(「君の名は」などのヒット作品をプロデュースされている)という方がいます。

そして、とあるインタビュアーの方が川村さんに、

「どうすればヒット作品を生み出せるのか?」

と質問された際の川村さんの回答が、非常に興味深いものでした。

その回答とは、

「ヒット作品は、時代性と普遍性の掛け合わせで誕生する」

というもの。

これは、私の恩師の先生も同じ意味合いのことを何度も言われています。

この回答には、さすがに感動しました。

結局ヒット作品というものは、

今の時代がどのような状態にあるかという時代性と、

昔から変わらない真理や理智などの普遍性。

これらの融合で生まれると川村さんは主張されました。

つまり、どちらか一方だけでもダメなんです。


今の時代、特にVUCAの時代とまで呼ばれるようになった今、時代性のみを学んでも、正直キリがないし、何よりもどんどんその知識自体がテクノロジーに代替されるようになってしまう。

だからこそ、今私たちが本当に学ぶべきこと。

それこそが、先人たちが築き上げてきた歴史や古典、文化や伝統、遥か昔から変わることのない普遍性なのではないでしょうか。

よく、経営なんかにおいても、

「理論2割、理論じゃ説明できないこと8割」

なんて言われて、あたかも理論が不必要かのように語られることも多々あります。

これは、時代性、普遍性の話にも共通するのかも知れません。

「普遍性2割、時代性8割」

このような時代が訪れているのかも知れません。それゆえに多くの方がAIや仮想通貨、IoTなど、時代性を分かりやすく解説するビジネス書に手を伸ばしてしまっているのでしょうか。

あなたは、そのような経験ありませんか?


ですが、私は、あえて主張したい。

VUCAの時代だからこそ、普遍性を学ぶべきだ。

むしろ、

「わかっていること2割、わかっていないこと8割」

ならば、少なくとも「わかっていること」は知っておくべきだとは思いませんか??

というか、普遍性はいつの時代も変わることがないのですから、その2割は本当に大きい2割ではないでしょうか。


歴史、古典、哲学なんて生活の役になんて立たない。

そう考えているあなたは永遠の二流、もしくは三流です。

これからの時代、個としてのリーダーシップを発揮していくことが求められるこの社会で、それら普遍性に関する教養を身につけることは必要不可欠になります。


私の恩師である先生も、こんなことを言われています。

「生の突破口を開くには、力と技術と精神と方法論だ。」


この言葉から受け取れるメッセージの1つとして、どれか1つだけでもダメなんです。

とにかくこれからの時代、バランスよく、様々な教養を身につけていくことが必要不可欠になります。

経済も、テクノロジーも、文化も、歴史も、、

それらの教養を制し、また、自らの行動にまで反映させることのできる人材こそが、今後の時代をトップで引率していく存在となるはずです。

少し長くなってしまいましたが、少しでもこの記事を読んでくださった方々が、普遍性について学ぶことの重要性に気づいていただけたならば嬉しいです。

それでは今回の記事は、このあたりで終わりたいと思います。

 ありがとうございました!


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