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デジタル認知障害

緊急事態宣言発令の中、2学期が始まりました。

市内の小学校は通常授業ですが、私立中学は分散登校で、自宅にいる日はオンラインで学習することになっています。

このご時世では致し方ないですが、対面授業でもマジメに聞かないものを、画面越しなんかで聞くわけがない。

私も職場の研修でeラーニングの講義を聞くことがありますが、退屈過ぎて聞く気になれません。やはり同じ場を共有することは、学習にとっては重要なんでないかと思います。

GIGAスクール構想が進み、1人1台タブレットが配付されましたが、オモチャになっているだけの現状に、

「本当に学習効果があるのか」

と常々疑問に感じていました。

『デジタル·デメンチア』(マンフレド·シュピッツァー 講談社)には、デジタル化が進むことで脳にどのような影響があるかを、データを示しつつ詳細に述べています。

脳の医学的な話は、私には難しくて理解が追いつかないところもあるのですが…。

1 知育ビデオであっても、テレビ等を長時間見ている子どもは、言葉の発達が遅れる。

2 紙に書くほうが、タブレットに書くより文字の習得率が高い。

3 マルチタスクをすることで、注意力が損なわれる。

4 デジタル機器に長時間接するほど、子どもの成績は下がっていく。

など、学校にデジタル機器を導入するのは慎重になったほうが良いのでは、と思われるような研究結果が報告されています。

要するに、デジタル化が進むことで、子どもたちの脳は劣化していくのです。

多数の証拠が上がっているにも関わらず、企業も政府も利潤重視のため、子どもたちへの影響は無視しているのです。

しかし、この本がドイツで出版されたのは、2012年。今はスマホが普及し、デジタル環境も格段に整備され…状況はますます悪化しています。

子育てにはデジタルは馴染まない、アナログが良いと改めて実感した本でした。

子供向けの通信教材も、今はタブレットが主流のようです。紙のテキストとタブレットと両方提供している企業には、どちらが学習効果があるのか、統計を取っていただきたいものです。

きっと紙テキストに軍配が上がると思います。…が、統計結果は揉み消されるでしょうね。

自分の子どもは、自分が守らなくてはいけません。賢い子に育てたかったら、スマホやゲーム機、テレビはできるだけ遠ざけたほうが良いと思います。


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