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アンダルシアの強い日差しと乾燥と硬水に闘いを挑みたい私の洗顔珍道中

日本では朝と夜の2回。
スペインでは夜の1回。


私が顔を洗う回数である。

誰も興味はないと思う。
 


この町の水は硬水である。
空気は乾燥している。
日差しも強い。


さあ、条件は揃った!

何のかというと、肌の乾燥である。

 
こちらに来たころ、何も考えずに朝も夜も顔を洗っていたら、肌がまるで死海へ行く途中に見た砂と岩の山のようになった。いくら私でも、これはまずい。それ以降、本格的な洗顔は夜だけと決めている。
 

死海への道


日本にいた頃は、適当なスキンケアでも、まあまあなんとかなっていた。
世間的にはどうにかなっていなかったかもしれないので、あくまでも自分の中での話ではあるが。20代の頃は、私史上割とお金持ちであったので、デパートでスキンケア用品を購入していたこともあった。その後は、ときにデパート、ときに無印、ときにドラッグストアなどの商品と、そのときの肌と財布の状態と気分で使っていた。それで、なんとかなっていた。

 
それがどうだ。

この町に来てから、乾燥は止まってくれやしない。どんな化粧水やオイルやクリームを塗りたくろうとも。塗ったそばから、あれ、クリームってもう塗りましたっけと思うぐらいに乾いている。

アンダルシアの強い日差しと、からっとした気候もあいまって、洗濯物はすぐに乾く。これはいいことである。でも、肌に関しては、そんなに簡単に乾いてもらっては困る。


不思議と、日本に帰った時には消えている(もはや目の錯覚か、勝手にそのような気がしているだけかもしれないが)目じりの皴は、こちらに戻ってくるとまた出てくる。彼らとは、去年の秋にもスペインに着いて3日目ぐらいには、しっかりと再会を果たしている。

 

そういうわけで、私の肌は一年中叫んでいる。
もっと潤いをくれと。
 

水の気配がない



そんなとき、友人が言った。
 
「顔を洗うからよ。私、洗顔なんかしないわよ」
 

私、洗顔なんかしないわよ
私、洗顔なんかしないわよ
私、洗顔なんかしないわよ
 

3回ほど彼女の言葉が脳内を駆け巡った。
 
洗顔をしない。それは即ち顔を洗わないということ。
私には斬新すぎて、そんな選択肢があったことすら知らなかった。
「洗顔をしない」は、「歯を磨かない」と同じようなことだろうか、と考えている私に彼女は続ける。

 
「ミセラよ。アグアミセラ」
 

その後、彼女はアグアミセラについて説明してくれた。しかし、スペイン語であったことと、「洗顔しない」が非常に衝撃的だったので、家に帰って落ち着いてから調べてみることにした。


救世主あらわるか


人呼んで、ミセラーウォーター。

スペイン語だとagua micelar。


ヨーロッパなどの硬水地域では、毎日洗顔をしないのだという。その代わりに、コットンにミセラーウォーターを浸してメイクや汚れをふき取るらしい。そうすると、私が今やっているオイルクレンジング、洗顔、という2ステップを踏まなくていいということか。そんな魔法のような液体がいつから存在したのだろうか!
 

この有益な情報を手に入れたことで、かなり興奮したが、同時にいくつか疑問が出てきた。


まず、ミセラーウォーターとは、例えばビオレなどの拭き取りシートの液体版ということでいいのだろうか。
 
そして、ミセラーウォーターで汚れを拭き取った後は、水洗いもしなくていいのだろうか?
私は拭き取りシートを使った場合、その後にささっと洗顔をしていた。ミセラーウォーターの後はどうだろう。いきなり化粧水などをつけてよいだろうか。

ネットで調べると、皆さんいろんなことを書かれている。余計にわからなくなった。だから、考えるのが面倒な私は、結局今日までオイルクレンジングを続けていたのである。魔法の液体に手を出すことなしに。

 
そんなとき、のりまきさんが、アグアミセラについて書いている。

その数日後、ミアシバさんも、拭き取りについて書いている。
 

これは、皆さん全世界的にアグアミセラなんだろうか。そろそろアグアミセラを使ってみたまえ、というサインだろうか。少し前によく聞いた「引き寄せ」的な。多分、私は「引き寄せ」の使い方を間違えているのだろうけれども。
 

というわけで、まだ無印のオイルクレンジングのボトルがたくさん残っているのだが、一度使ってみようかと考えている。アグアミセラ。
 

オイルクレンジングと硬水での洗顔による、肌への負担を減らすことができれば、岩山にもオアシスが生まれるかもしれない。そんな大きな期待を私はミセラーウォーターに対して抱いている。救世主となってくれるか、ミセラーウォーター。
 
 

希望的観測を込めて

他の選択肢はあるか


また、私が知らないだけで、他にも何か魔法のような方法があるのだろうか。

そこで伺いたい。

皆さまは、「乾燥」という姿の見えない、それでいてかなり手ごわい敵と、一体どのように闘っていらっしゃるだろうか。それとも闘いなどされないのだろうか。
 
そして、どうやって、「アジア人の肌はきれいでいいね」とか「日本人と言えばきめ細やかな肌」の名声を守っていらっしゃるのだろうか。
 

余裕で守れていない私は知りたい。
 
日本または海外にお住まいの大人の皆さまが、どうやってふっくら肌を維持していらっしゃるのかを。どのようにして肌のオアシスを保っていらっしゃるかを。

 


そんなことを考えながら、明日あたり薬局に行ってみようと思っている。
 
アグアミセラを買いに。
 

そして、生まれ変わった私は、改めてアンダルシアの強い日差しと乾燥と硬水に闘いを挑もう。


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