見出し画像

TENTOで学ぶプログラミング言語⑧ RobloxとLua

ユーザがつくるゲーム

Robloxは3Dゲームのプラットフォーム(場)です。世界中で大きな盛り上がりを見せており、一日の利用者数は数千万に至ります。YouTubeなどで検索すると、Robloxがさまざまな言語で語られているのを見ることができるでしょう。
最近になって小学館「コロコロコミック」などによる賞金が得られるコンテストの開催も予告されました。今後、日本のユーザもめざましく増加するでしょう。

TENTOの若きホープであり、自身もゲーマーである春日拓郎先生に聞きました。

まずは簡単にRobloxの紹介を。

「Robloxにはたくさんのゲームがありますが、それらは基本的にユーザがつくったものです。ゲームにはルールや構成が不可欠ですが、それもユーザがつくります。興味ぶかいのは、ゲームに使われるさまざまなオブジェクトも、多くはユーザが作成したものになっていることです。たとえば、カーレースのゲームなら、レースに出場する自動車はかならず必要になりますよね。そこで誰かがつくった自動車を使ってもいいんです。その自動車をつくったのは、当然のこと友達でも知り合いでもなんでもない、世界のどこかに住んでる単なるユーザです。Robloxにはそういうおもしろさがあるんです」

「ユーザはゲームのデザインをしてもいいし、ゲームのキャラクターをつくってもいい。もちろんプレイヤーとして参加することも可能です。ひとつのゲームにたいして、あらゆる関わり方ができるようになっています」

「すこし前まで、いわゆる『おうち時間』が長くなっていました。今でも以前に比べると多いように思います。そういうとき、友達どうしが会話を楽しむことも可能です。同じゲームのフィールドにいるんだけれども、ゲームはしないでだべっている、みたいな使い方もできます。メタバース的な使い方と言ってもいいでしょうか」

教育の素材として使われる

「開発のためのソフトウェアも用意されています。Roblox Studioといって、ローカルにダウンロードして使うことができます。テンプレートはいくつもありますから、なんでもそこから選んでつくることができるんです。ゲームフィールドもテンプレートを選び、使用する使用するアイテムやキャラクターなどを選べば、それでオリジナルのゲームができます。ただオブジェクトを並べていけばアスレチックのゲームができますし、シューティング(FPS)も難しくはありません。私はやったことありませんが、ペット育成ゲームもあるそうです」

Roblox Studio

「オブジェクトは基本的に、スクリプトがついた形で配布されています。つまり、どう動くかあらかじめ決まっているんです。ただ、オリジナルなものをつくっていれば、やはりオリジナルな動きをくわえたくなってきますよね。Blenderなどでつくったオリジナルのキャラクターを使いたいこともあるでしょう。その場合は、Luaでつくったスクリプトを受けいれることができます。スクリプトはゲームのフィールドにも適用することができますから、オリジナルの得点システムを採用するとか、レースゲームなら3週まわった車体から光りはじめるとか、そういう機構を採り入れることも可能です」

知らず知らずのうちにすごいスキルがついちゃいそうですね。

「Robloxはもともとその志向が強いシステムです。欧米では教育にとりいれることも多いと聞きました。

「スクリプトを書くという、具体的なプログラミングの教育ばかりではありません。ゲームのしくみを考える、ゲームデザインをおこなうというのは、たいへんな知的作業です。Robloxを扱うことで、それらを学んでもらおうということですね」

「コンテストも開催されますし、日本でもこれからどんどんユーザが増えてくるでしょう」


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?