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『和田誠 映画の仕事』(国立映画アーカイブ)

【内容】
イラストレーター、文筆家、映画監督と様々な活躍をした和田誠の展示。

和田誠が往年の映画ファンということで、沢山の貴重な映画ポスターを持っており、この美術館へ自身のポスターを貸し出した縁から、今回の展示はと繋がったそうのだそうです。


【感想】
好きは力だなあ…
少年時代から亡くなるまで、ずーっと映画ファンで、大人になってから商業誌で映画について書くようになってからもそのスタンスを変えなかったのだとか…
そう聞いて作品を観てみると、学生時代というか、子供の頃から映画に対するスタンスを変えていなかったということは、関わる作品に関する文章だけでなく、ポスターなどにもそのスタンスが反映されているようにも感じました。
自身も劇場公開映画を撮って何本も評価の高い映画をヒットさせ、もはやインサイダーの人なのにその立ち位置を維持させながら、活動を続けていたのは、彼のクリエイターとしての人生、というか人生そのものにとって良いなのだろうと…
とはいえ生前の写真などを見ると、作品の軽さや奔放さとは裏腹に、心に抱えているものが色々とあるように感じたりもして、そんな簡単に割り切ることなんて出来ない面も沢山あったのかも知れませんが…
自身が制作や評論に関わると大好きだった分野が純粋に楽しめなくなるなんてことはよくある話で、そうならなかった(?)のは、幸運なことなんでしょうね。


たまたま訪れた日に、展示ブースに訪れた時に入口のブースで、「日本の女性脚本家の系譜」という国立映画アーカイブの研究員の方の講座を行っていました。
ついでなので、途中からですが、聴講して来ました。
(下の階で行っている上演映画の特集にちなんだイベントとのことでした。)
戦中の女性脚本家は、脚本家の弟子になったり、映画関係者のつてで脚本書き、戦後はテレビ界から、シナリオセンターなどのシナリオ教室関連からデビューしていったとのことでした。
女性脚本家が大活躍する現在のことを考えると、隔世の感がありますね。

https://www.nfaj.go.jp/exhibition/makotowada2023/#section1-4

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