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【転職スキル⑧】転職後に前職時代の取引先に行っていいのか? 

これは転職を志す人であれば誰しも悩むところ。
結論、「OK」です。というか、そんなこと気にしていたら、何も仕事なんてできません。

別の記事でも書きましたが、特に40代にもなれば、自身の仕事のスキルと、人脈こそが全てであり、あなたの市場価値なのです。20代であれば今後の成長に投資する、という採用もありかもしれませんが、40代はそうはいかない。

であれば、あなたがこつこつ20年以上積み上げてきた人脈、それは前職の社内であれ、社外のお客様であれ、それを奪い取る権利は誰にもありません。

機密情報保持に関する誓約書

転職する際には会社によって多少呼び方は異なるかもしれませんが、私の前職であれば「機密情報保持に関する誓約書」なるものを書かされました。

要するに、前職に勤めていたからこそ知りえたような顧客の情報や前職社内の情報を転職後、社外に漏らしてはならない、という誓約書です。

それで言えば、例えば前職の立場だからこそ知り合うことのできた、取引先Aの部長さんや、取引先Bの役員にご挨拶に行き、あわよくば、新たな職場でそれらの方々から情報、案件をもらうことは前記誓約書に違反するのではないかとも思ってしまいます。

全く心配いりません。あなたが仮に転職したてで上記のようなことになったとすれば、多少前職との関係はぎくしゃくするかもしれませんが、はっきりいって、転職した以上、あなたからは前職の看板は外れており、転職先の看板がかかっているのです。

そんなあなたに、前職時代からの取引先が情報や案件を出すようであれば、はっきり言って、前職の看板が転職先の看板、そして転職先の看板をかけたあなたの営業力に負けているにほかならず、それを機密情報漏洩だ、などと言うやからがいれば、単なる負け惜しみでしかないでしょう。

重篤な事象のみ、気を付ければよし

とは言え、過去、類似の事案でトラブルがなかったわけでもありません。
ネットで判例など調べればいくつか出てはきます。

ただ、そのどれもが「一般常識からして、さすがにそれはまずいでしょ」というようなレベル。
例えば、前職時代の持ち出し厳禁の顧客リストを黙って転職先に持ち出して、一斉にセールスをかけた、とか、前職時代に知りえたインサイダー情報に近い情報を転職先で黙って使い、巨額の利益を得た、など。

要するに、ご挨拶程度の関係から、新天地でのあなたの営業努力として得られた成果なのであれば、誰もそれを奪い取る権利はないのです。

ただし、名刺は早めに自分のものにしておくこと

ただし、名刺に関しては転職を会社に告げる前に、早めに自分のものにしておくことをお勧めする。例えばSanSanなどのクラウドサービスに別途保管しておくことや、場合によっては全てコピーをとっておき、自宅に保管しておくなど。

会社によっては退職規定で名刺を回収することが義務付けられている会社もあるので、転職者の生命線である名刺だけは必ず死守しなければならない。

最も、私のようなメガバンク勤務においては恐らく問題はないと思われる。全体の人数が多すぎるため、絶対数で言うと転職者の数も多い。転勤、異動も多いため、各担当者が保管している名刺の数も半端じゃない。

要するに、管理できないのですよ。回収しても。だからと言って、お客様からお預かりした名刺を、退職者のものだからとて、順次廃棄するわけにもいかない。そんなこと顧客に知られたら、逆に問題になりますからね。

まとめ

とにもかくにも、まずはあなたの会社の退職規定をあらかじめよく確認しておくこと。私が書いたような、重たい名前の誓約書などを書かされることもあるかもしれないが、必要以上に心配することはない。

繰り返しだが、特に40代のあなたの市場価値は仕事のスキルと人脈なのだ。そしてそれを奪い取る権利は誰にもありません。前職との関係性などを意識しながらうまく渡り歩けば問題はありません。

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