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私立学校の筆記試験を作っていて感じること(前編)

久しぶりに、採用する側としての視点の記事になります。

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私自身の教員歴が長くなってくるにつれて、教え子が教壇に立つことを目指す年齢に差し掛かってきました。

私立学校の教員採用試験をたくさんみてきた自分としては、思うことがいくつかありアドバイスをしています。

やっぱり、ある程度は問題が解けなければいけないということ。

教員が作る試験といえば、定期考査が考えられますが、これは生徒の平均点で60点を目指して作ろうというような思考になります。

もちろん、高校以上であれば進級の話もあるので、あまりにも難しい定期考査を作ることはできません。

満点も複数人でることもあるのではないでしょうか。

しかし、教員採用試験ともなれば話は別です。

学校側も成績上位者を採用したいと考えるものの、おいそれと満点を取られてしまっては困るわけです。

応募者の差を測定したいわけですからね。

もちろん考え方は学校によっても違います(まずはとにかく一定レベル以上の教員の数の確保が急務の学校もあると思いますので)。

定期試験の問題を流用しているという話も聞かなくもないです(もちろんそれなりのレベルの問題ですけれども)。

上位校の採用試験という観点で考えると、難易度と問題数は解く側の差が明確に出るようになっていると感じます。

教職を目指している大人向けの試験で、なおかつ明確に差がつくような試験。

どれくらいだか想像できるでしょうか。

もちろん、教科によっても異なると思いますが、50~60分程度で中堅国立大の問題を4~5問という学校もあると思います。

70~90分で8~10題程度を課す学校もあると思います。

1つ1つの問題がそれなりに歯ごたえがある問題を、あえて少し少なめの時間設定にしている学校が多いのではないでしょうか。

そのため、私学の教員採用試験の筆記試験で面食らってしまう方も少なくないはずです。

(ちなみにそんな方にはこちらのマガジンがオススメです)

(お値段相応の内容になっていると思っています)

自分が勤務していた学校で作成していた採用試験の筆記試験の問題も、かなりえげつない難易度だったと思います。

自分自身が出題されたら、ちょっと怪しいかもしれないというレベルで、ちょっとドキッとしてしまうような問題もありました。

noteの有料記事で、思い出した時に気の向くままに私の経験をオープンにしていますが、学校によって筆記試験の難易度は本当に様々で、教科書傍用問題集の基本例題レベルを大量に課す学校、入試問題レベルを数問出題する学校などあります。

もちろん、教科書傍用問題集で見覚えのある問題が出ることもありますし、特徴的な出題形式の大学の入試問題が出ることもあります。

いずれにしても、一定以上の学校で専任教諭として勤務しようとすると、かなりハイペースで正確に問題を解答する能力は求められると思います。

それこそ定期考査などでは、生徒は解答するのに教員の2倍の時間がかかると言われることもありますよね。

これの逆で、大学受験生が60分で3問解くような問題を、倍の6題解かされるような感覚でしょうか。

イメージとしてうまく伝わっていることを願いながら、今日はこのあたりで終わりにしたいと思います。

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