私立学校の筆記試験を作っていて感じること(後編)
前回の記事の続きです。
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今日は学校独自の特色のある問題についてです。
基本的には、前編で述べたような筆記試験が大半を占める、あるいはほぼ全て学力に関する問題を出題する学校が多いと思います。
しかし、その中でいくつか独自の形式で出題をしてくる学校の採用試験を受けてきました。
私自身も、このタイプの問題を出題するように変えた学校がありました。
今日は具体的にそれらを掘り進めていきたいと思います。
いずれも配点は不明ですし、点数化していない場合もあるでしょう。
それくらいのつもりでお読みください。
パターン①:板書案を書かせる問題
全体の授業の場面を想定しているのでしょうか。
ある問題についてだったり、ある小単元についてどのように説明するか板書案を書かせる問題に出くわしたことがあります。
説明することは決まっていると思うのですが、それをどのように説明するのかを見ているのだと思います。
ただ、図を書くほどのスペースの有無によっても変わってくることもありますね。
パターン②:生徒の質問に答える想定の問題
やはりある問題についてだったり、生徒目線でつまづきやすい内容(単元)について、生徒から質問を受けた体で、生徒への解説方法を記述する問題です。
単純に「解答解説を作成しなさい」という問題も見たことがありますし、解説するポイントを明確にしながら記述するというものも見たことがあります。
パターン③:時事問題への認識・理解
教科によるのかもしれませんが、このタイプもあります。
時事問題と言っても、直近のものとは限らず、ここ数年で話題になっているトピックについての知識を述べさせるもののほうが多いでしょうか。
技術やテクノロジー、考え方や国際問題について、教科の知識に絡めて意見を述べさせたり、解決方法の提示をさせてみたりという感じです。
パターン④:授業プリントの穴埋め
恐らく実際に授業で用いられているプリントを題材に議論させるものもありました。
自分が生徒だったらどうするか、なぜそうするかというような問題でした。
パターン⑤:やりたい実践の記述
自身の授業の展開を含めて、取り入れたい活動ややりたい実習などについて記述させるタイプです。
指定されたある単元についてどのような指導をする(orしたい)のか、その指導法をするメリットは何かなどを書かせるパターンもあります。
また、単元の指定が特にないまま、自分で自由に記載させるときもあります。
総括
学校独自問題は様々存在します。
どこの学校がどのような問題を出してくるのかというが気になる方は、こちらのマガジンもご参照ください。
いずれにせよ、学校のレベル帯に応じて求められる解答も違ってきます。
先端技術への深い知識や理解、関連する技術など生徒の興味関心を刺激するような答案を書いたほうがいい学校もありますし、生徒が理解するための道筋を足元から淡々と(できるだけわかりやすく)作り上げていくような答案を作ったほうがいい学校もあると思っています。
とはいえ、突然きかれてあたふたするよりも、事前に心構えだけでもできると少しは違うと思います。
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