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他校の面接の様子を見学するレアな機会

先日は、私立学校の教員採用の合同説明会のイベントのレポートの記事を書きました。

基本的には学校についての説明会に加え、履歴書を直接渡すことができるようなイベントの組み合わせでした。

全体の説明会の後に、参加者が少し残って個別に質問をすることができたりした学校もあったようです。

一方で、少なからず簡単な面接(選考っぽいこと)を行っていた学校もありました。

何人か、新卒っぽい学生さんが学校の先生方に面接をしてもらっている様子を見ることができてしまいました。

図らずも‥なのですが。

この合同説明会、学校ごとの区画をついたてのようなもので区切って学校ごとに長机などを使ってブース区画を作るような形式でした。

区画の中で、全体説明スペース、個別質問スペース、面接スペースなどに分けている学校もありましたが、完全に隔離された空間ではなかったので、どのように受け答えをしているのかが聞こえてきてしまう場面が少なからずありました。

その中で、学生さんとその学校の面接官の会話が聞こえてきてしまいました。

ただ、内容がかなり酷かったと思うので、詳細に触れずにカテゴリー的にまとめたいと思います。

学生側の問題点その1:自分語りの時間が長すぎる

これについては、意欲や熱意をアピールしているという観点で考えると、悪くない側面ももちろんあるとは思います。

思いますが、ダラダラと応答の切れ目もなく、喋り続けるのはやはり印象は良くないでしょう。

私が見ていた学生さんがこのような受け答えをしていました。

就職活動そのものに慣れていなかったのかもしれません。

要点を絞って端的に、でも自分の特徴や個性を盛り込むというのは言葉では簡単でも実際にやるのは慣れが必要です。

そういう意味で、私立学校という業界の就職活動の面接慣れというのはかなり難しいと思います。

企業の面接と比較してしまうと、いくら関東近隣には私立学校の数は多いといっても、自分が指導できる教科や科目を考えると数がかなり限られてきてしまいます。

学生側の問題点その2:俗に言う「キラキラ」した受け答えになっている

昨今、Twitterでもキラキラした教員という表現を見かける機会が増えたように思います。

まだ、あまり学校のことをよくわかっていない、でもやりたいことや熱意は強かったりして、あまりにも真っ直ぐな先生に対して言われることが少なく内容に思います。

私自身はこの表現はあまり好きではないのですし、キラキラした教員の定義(?)というのが具体的に文章化できないのですが、こんな認識だと思っています。

公立学校の2次試験の面接の受け答えであれば、「経験がない学生が最終的に語ることができるのは熱意だよ」と言われるのもわからないでもありません。

ただ、私立学校は残念ながら中小企業なのです。

経営難に陥ってしまった学校の報道は最近もありました。

自分がどうしたい、どうなっていきたいという思いが強いのは構いませんが、それが本当に生徒のためになるのか、学校のためになるのか、学校の利益になるのか、学校が発展することにつながるのか‥という観点で考えてしまうと理想論のように聞こえてしまう内容も時には出てきてしまうように感じます。

面接を終えた面接官の表情

苦笑いしていました。

面接を終えた学生は、自分が喋りたいことを一通り喋って、自分なりに熱意も伝えられたと思ったのだと思います。

学生側の表情はやりきった感じで晴れ晴れとしていました。

一方で面接官は、学生側の(実際の学校現場で働いたこともないゆえの)理想論のマシンガントークを浴びて、苦笑するしかなかったのだと思います。

私自身も面接をする機会も増えてきているので、ちょっと面接官の気持ちがわかるような気はしました。

学生側ができること

学部の4年生(や大学院生)はかなり厳しいかもしれませんが、やはり実際の学校現場で空気を感じるのが一番だと思います。

私がよくツイートしますが、時給は低くても実験助手系はまたとないチャンスです。

助手だと理科のイメージが強いかもしれませんが、家庭科や技術の助手の募集もあります。

また、免許(や学科の知識)を必要としないものもあります。

逆に、該当する教科を志望する方にとってはまたとない機会になるでしょう。

その学校が行っているカリキュラムに触れられる、実習のネタの引き出しが増える、などメリットは時給以外に多々あります。

大学院生で教授やゼミとのバランスを踏まえた上で、非常勤講師として働くことができるのであれば、これはこれで全然アリだと思います。

最近はこのタイプの募集は多くない(明記されていないだけ?)のような気がしますが、大学院に行きながら現場経験も積めるのであれば、一石二鳥です。

おわりに

上でも述べましたが、応募できる私立学校の数はそこまで多くありません。

その中で、どのようにチャンスをつかんでいくのか。

特に新卒の学生さんには、働くということを、学校で働くとか、私立で働くとか、様々な接頭語をつけて考えてみたらいいのではないかと思います。

教員の就職活動でも、自己分析や業界研究、企業分析は必要だと思います。

まだコンテンツは十分とはいえませんが、私のブログはそれらの役に立つはずです。


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