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4-2 希望年収はあなたの都合でいい

エージェントは本気であなたのことを想っていない。

それは当然で、あなたはエージェントという名の漁師にとってただの一匹の魚に過ぎないからだ。漁師はなるべく早くできるだけ手間をかけずに少しでも高い価格(年収)で魚を売ることがミッションである。

私は“転職は失敗する”という前提に立っているので、とりあえず方向性さえ大きく外していなければエージェントにある程度任せていい(慎重に転職先を選んでも失敗するので)と考えているが、報酬面だけはエージェントの言うことを鵜呑みにしない方がいいと考えている。

私は過去3回エージェントにお世話になっているが、3回とも年収はエージェントが予想した“相場”より高い条件で入社した。決して私が優秀で相場より高い年収を勝ち取ったという訳ではない。エージェントのいう“相場”は魚屋に対して漁師が売りやすい価格であり、決して相場価格ではないのである。
というか人には人それぞれの特徴があり、経験も異なり、スキルも異なり、また景気などの外部環境も加わるため、年収相場なんて存在しない
あなたの希望する求人に応募する際に、エージェントがあなたの希望年収に対して「高い」などとコメントしてきたらそれは無視した方がいい。というか、あなたの希望年収はあなたのいろいろな事情を考慮して設定されておりエージェントにとやかく言われる筋合いはない。自信をもって企業へ希望年収を伝えればいいと思う。

言い方を変えれば必ず希望年収は設定しなければならない。「年収は今と同じくらいで」「〇社にお任せします」などと曖昧なことは言わないべきだ。そういう魚は早く売りたい漁師に売りたたかれてしまうので、魚は魚の事情を最優先して自身の価格を設定し、履歴書の希望欄に明記すべきである。

私の例で恐縮だが、過去にエージェント経由で入社した際に、「市川さんの希望年収は高すぎますが、何か明確な理由はありますか?企業の心証を悪くするので、今の段階で私から希望年収を伝えません。」とエージェントに言われたことがある。なぜエージェントに希望年収理由を説明しなければならないのか。希望というのは願望であり明確なロジックなんてなく「ほしいから」以外にないだろう。しかもなぜエージェントが私の情報を取捨選択する権利があるのだろうか。
私はエージェントに割愛されないように履歴書に明記し選考へ臨んだが、結果としてエージェントが言う“高すぎる”希望年収以上のオファーで入社した。結局彼らの考える相場と企業が考える相場は一致していないのである。

あなたはあなたの事情があるのだから、エージェントに関わらず第三者からの意見に決して流されてはいけない

自信とプライドをもって自身の価格を設定したい。

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