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コーチからの手紙

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2021年7月の記事一覧

才能と個性

才能と個性

君には、才能がある。
磨いてみませんか?
そう声をかけてから、ずいぶん経ちました。

まだ、小さかった君は、

「この人、何言ってるんだろう?」

みたいな顔をしていましたが。

才能とか個性というものは、

「絶対的なものではなく、相対的なもの。」

です。

「平均値から大きく外れた能力」

それが、才能、個性というものですから、

〇〇の能力があります。
みたいな感じではなく、
みんなが持っ

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ハードヒッター対策

ハードヒッター対策

※ハードヒッターという表現が多用されていた最後の世代。その代表選手がアンドレ アガシ選手です。

試合に出場し始めた頃、

「全部、決められた。」
「全然、さわれなかった。」
「みんなライン際だった。」

「フェデラーと試合してきたの?」

みたいな会話をよくしていましたが、
いつの間にか、しなくなりましたね。

君は、ハードヒッターとどう戦いますか?
テニスの能力は、大きく分けて2つ。

・打つ

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エネルギーが伝える加わる型

エネルギーが伝える加わる型

フォームとは感覚の器であり、
優れた感覚の

・再現性
・連続性

を高める為のものである。

ということを何度も伝えてきました。
仮に
フォームがおかしい時、
修正しなければならない事態に陥っている時、

「フォームに手をいれても、
ほとんどの場合は、何の意味もない。」

フォームに狂いが生じている場合、

・フィジカルから修正する
・マテリアルから修正する

事によって、
感覚(フィール)に間

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軌道感覚

軌道感覚

トップスピンを始めて練習した時の事を
覚えていますか?
ベースライン後方から、

「後のフェンスにスライスをかけないように
当てて下さい。」

つまり、下から上に振る力で、ボールを
飛ばして下さいって事ですね。
そして、

「ボールとラケットが当たった時に、
スイングスピードが落ちないように振れば、
かなりゆっくり振っても、届きますよ。」

とアドバイスしました。
対衝性を高めれば、ボールは飛びま

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道具に導かれる動き

道具に導かれる動き

ラケットでも、包丁でも、ハンマーでも

「作り手の意志」

が込められている話をしました。
作り手が、研鑽を重ね作っているものであれば、

「その道具のバランスポイントは、重心の位置は、極めて重要な意味を持ちます。」

今回は、その重心位置に導かれるように、意味を汲み取っていきます。

大きく分けて2つ。

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メンタルアタック

メンタルアタック

 君には、今までテニスという競技に
おいて、メンタルが、いかに重要であるか説明してきました。

私の目からみても、ある程度コントロール出来るようになってきたと思います。

そこで、そろそろ相手のメンタルを
攻撃する技術を身につけていきましょう。

戦う以上、勝利を目標にする事は
当然です。
勝利をより確実なものにする為には、
相手の能力を下げる必要があります。

テニスは、メンタルのスポーツ、

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柔の球を打つ剛腕

柔の球を打つ剛腕

 君はスライスと言うショットにどんなイメージを持っているでしょうか?

繋げるショット
繊細なショット
防御型のショット

どちらかといえば、トップスピンに比べて
柔らかいイメージを持っているのではないでしょうか?

トップスピンを打つ選手に比べて、スライスを多用する選手は、ストリングスのテンションも低めで、感覚的なプレイをする選手が多いです。

しかし、現実的には、スライス系のショットは、実に攻

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シコラー対策

シコラー対策

ただ、繋げてくるだけ。
ステイでもスイッチでもない、

「コートに入れる。」

ことに特化したスタイル。
中ロブ、スライスを駆使して、
スタミナの続く限り拾いまくる
市民大会最初の…文字通り壁。
シコラー対策を考えていきましょう。

私が指導し始めたころ、

「あんな、当て打ち選手に負けた。」

と言って泣いていましたね。
恥ずかいから思い出させないで欲しい?
そうですね。
負けたことよりも、

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型を磨く(素振りのやり方)

型を磨く(素振りのやり方)

六極図を何周もしてきた君には、
もう、ある程度の知識が備わっています。
自分の感覚としての器
相手の感覚としての器
その機能を読み、
現状を把握して、
修正したり、改善したり出来る
ようになっていると思います。

それでは、そろそろ「素振り」をしましょうか。

今さら?
と君は思ったかもしれません。
しかし、素振りには、

・正しい知識
・正しい感覚
・正しい想像力

が必要です。
今だからこそ…

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間合い感覚

間合い感覚

ロブが

・上がった瞬間
・頂点
・落下中

どの瞬間に

「動き始めるか?」

は、球技適正があるかないか?
いわゆる才能を測る指標の一つと
していた時期があります。

そのくらい、空間認識に決定的な違い
があります。

野球のキャッチボールをしていても、
テニスをしていても、
明らかな違いです。

これは、経験値や練習したから、勝手に出来る類いのものではなく、庭球眼と同じように

「ある人と、

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風が吹くコート

風が吹くコート

 風が強い日にテニスをしたいってプレーヤーは、少数派だと思います。
それは、

「レベルの高いプレーが出来ないから。」

です。
確かに速いボールをコントロールしたり、際どいコースを狙うのは難しいです。
風は、プレーに大きな影響を与えます。
しかし、

「勝敗に与える影響は、驚くほど少ない。」

のです。風で番狂わせが起こることは、
ほとんどありません。
むしろ、雨上がりの砂入り人工芝など、

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強さと上手さ

強さと上手さ

強くなりたい。
上手くなりたい。
テニスだけでなく、自分が取り組んで
いるものに対して、この二つを思わない
人はいないのではないでしょうか?
そもそも、
強さとは何か?
上手さとは何か?

そうなりたいのであれば、
そのゴール、正体がはっきり
していなければなりません。

私は、50対50の結果を
51対49にする能力が強さ。

100の能力が101になる変化を上達。
101を上手さ。

と定義し

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大腰筋(腸腰筋)とバランスキープ力

大腰筋(腸腰筋)とバランスキープ力

日本人が9秒台で走る。
一昔前の人達には、夢物語だったのです。
現在、4人もその壁を突破しています。
しかし、いきなり日本の陸上界がレベルアップしたわけではありません。
30年ほど前、有名な陸上選手にMRIに入ってもらい、
一般的な成人男性と極端に違う部位を見つけました。
それが大腰筋だったり、腸腰筋とか言われるこの筋肉です。
(この記事では、大腰筋で統一します。)

100mでは、足を上げたり重

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キープの戦術

キープの戦術

サービスゲームは、取って当たり前なので
キープという話はしましたね。
いかに安全にキープするか?
は、メンタル的に

「勝つ為のブレイク」

を狙う為にも必要なものです。
自分のサービスゲームで疲労してしまっていては、落ち着いてプレーできません。

そこで、
サービスゲームの基本的な考え方を
おさらいしていきましょう。

ファーストサービスの確率が50%以上
ポイント取得率が80%以上

セカンド

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