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感覚って大事だ

バラの道、ゆりの道、なるものがある。
通った高校は女子校であり、「ゆりの道」なるものが校内にあった。
どこだったか忘れちゃったけど。
女性としての体をもって生まれたら、多くの人は男性を恋愛対象とするけれど、「ゆりの道」を歩む人は、女性のからだで女性の体を持つ人に恋愛感情を抱く。
バラの道、はその反対。

定期的に参加する読書会でこんど、おそらく「ボーイズラブ」というジャンルに分類される漫画作品を読んでいくことになった。
わたしはよくわからなくて小説版を、まず図書館で借りてしまった。
読み進めていくと、なんだか不思議としっくりくる。
いつもの場所、という感じ。

ボーイズラブというジャンルは、多くの女性(性自認)に人気があるそうだ。
「男子」が主人公で男子による物語が展開するのだけれど、いわゆる少年漫画とは異なりあまり男性(性自認)には人気があると聞いたことはない。

読書会の仲間のひとりが、ある作品をもって「この作品って、もし女性を主人公にして展開したらちょっとえぐすぎるからあえて男性(男の子)たちの物語にしている気がする。この作者は総じてそんな感じがする」といった。
ふうん。なるほどー。
その作者にとって、たとえ作中人物の性別を別仕立てにしてでも描きたい、描くべきテーマでもあったともいえるのだろうか。

それにしても。
ボーイズラブジャンルの世界の書きっぷりになんだかしっくりはまるっていうことは、やはりそれが本来女性の世界で描かれてしかるべき情景だからなのかな。
そういう「分け」とは関係なく、其のストーリー展開や描写がなじみ深い色彩を帯びていたからなのかもなー。
ほら、同じ作品でも、特定の翻訳者の作品を読んじゃったから、なんかそれ以外の翻訳者が訳したものだと別ものに感じちゃうんだよね、みたいな感覚っていうのか。

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