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大人ベンチャー「てにをは」だからできること~Vol.4:てにをはの事業内容とは~

こんにちは。インタビュアーの大曽根です。合同会社てにをはのメンバーや、事業内容、今後の展望などについて3人に伺っている本企画。第3回まではメンバーの素顔に迫ってきましたが、今回はいよいよ、てにをはの気になる事業内容についてお伺いしました。

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人に焦点を当て、問題解決への架け橋を築く
大人ベンチャー「てにをは」だからできることとは

もくじ

第1回 面白さとわかりやすさで人を魅了する:岡本真梨子さん
第2回 守備範囲が広いMr.人たらし:中山大志さん 
第3回 仕事面や精神面のバランサー:大塚万紀子さん
第4回 気になる「てにをは」の事業内容とは? ←今ここ
第5回 「てにをは」だからできることと、今後の展望について

メンバープロフィール

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岡本真梨子

専門は心理学、その他リベラルアーツ全般を越境して学ぶ。修士課程在学中に、アカデミアとビジネスをはじめとする様々な分断と、その分断により多くの”生きづらさを抱える人”が適切な支援に届かない現状を知り、架け橋的な存在を志す。その後15年で、ビジネス(企業人事・ベンチャー経営)、アカデミア(心理学研究職)の両極を経験。2018年に合同会社てにをはを創業。現在は日々、子どもから経営者まで、ベンチャーから上場企業まで、あらゆる”生きづらさを抱える個人と法人”の支援を行うコンサルタント・研修講師・カウンセラー・コーチとして活動中。その傍ら、企業・心理医療職・アーティストや、自治体・官僚等とプロジェクトを組み、職種やセクターを超えたあらゆる「分断をつなぐ」ためのコラボレーションや実証実験を行っている。

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中山大志

大学にて、中小企業・ベンチャービジネス論を専攻後、メガバンク系金融機関の法人営業を経て、(株)帝国データバンクに転職。20代後半で新規事業としてコンサルティング部門の立ち上げ・事業化とマネジメントに注力。全国を駆け回り、経営相談にのった社長の数は、4,000名にのぼる。2008年にギランバレー症候群を発症し、寝たきりに。”意識がある植物人間状態”から、奇跡的にほぼ健常者状態に回復した後に、「個の能力の最大発揮」を目的に、脳科学・心理学等、様々な自己理解のためのアセスメントや組織を変革する手法を習得する。専門用語を使わずに難しいことをシンプルに分かりやすく、良いことをおもしろく、相手に受け取りやすく伝えるのが特長。

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大塚万紀子

楽天(株)営業・管理部門を経て2006年(株)ワーク・ライフバランスを創業。経営者とともに経営戦略の再設計・組織開発に携わるなかで、組織内のコミュニケーションが課題でありながらも「自分らしいコミュニケーション」について誰も確信を持っていないことに愕然とし、自己理解からスタートすることの重要性に開眼。2020年春より、WLBでのチャレンジと並行して、てにをはに合流。「ビジネスと社会的意義の合わせ技」「事業と自分の融合」を追求するプロフェッショナルとして支援。MBTI®を用いた一人ひとりの自己理解の支援と、組織におけるコミュニケーション促進が専門。​地方創生や新規事業開発といったプロジェクトにも多数関わる。

第4回 気になる「てにをは」の業務内容とは?


「てにをは」の社訓には深い意味があった! 

――(大曽根)「てにをは」の社訓ってありますか?

岡本:あります!ありますとも!!「好きな人と好きなことだけをする」です!(ドヤ顔)

――おぉ・・・。今までなかなか聞いたことのない社訓です。

中山:これからきちんと補足しますね、これだけ言うと、ただ選り好みの激しい会社だと思われますから(笑)。

岡本:詳しく話したいです(ハァハァ)。

以前、仕事関係で、自分の本心を隠し、ある意味'打算'で人と付き合う、ということを経験しました。私自身が実は重視していないような軸や、「~べき」という誰かの価値観に従って仕事をして、表面的には成功しているように見えても、実は幸せではなかったんですよね。

色々な経験をする中で、「本当に大切で、心から役に立ちたい、と思った人に対して、自分に正直に、本当に好きなことややりたいことで貢献したい」という思いが湧き出てきて。心理学では、これを「内発的動機づけ」というのですが、内発的動機で行動する人は幸福度も充実度も高いことが、とっくに証明されているわけです。

頭ではわかっているのに、ここに向き合うことは、むちゃくちゃ怖かったです。が、色々な方の支えがあって、振り切れまして(笑)。会社をつくった時に、自戒の意味も込め、社訓を決めました。まずは自分自身に正直で、本心にとことん向き合いたい方、これはお客様でも仲間でも、ですが、そういう方のために仕事がしたい。そして、自分が心からしたいと思う仕事をする、その覚悟を持って生きよう、という意味なんです。

大塚:私も大賛成です!コンサルティングでも研修でもコーチングでも、自分に向き合う覚悟のある方じゃないと、経験上、良い変化は起きないと思います。

中山:私もそう思いますね。会社の成長を目指す中で、ただ「売上」「業績」を伸ばすための道具として人を捉えるのではなく、本気で自分自身や、従業員の成長や幸せに向き合っている経営者と仕事をしていきたいです。

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岡本:例えば、大塚は見た目はキラキラしていますが、心の中には鬱々としたものも抱えています。ですが、きちんとそのことに向き合って、覚悟を決めて生きている姿を、私は素敵だと思いますし、こんな方と仕事をしたいんです。

大塚:嬉しいです、照れますね~。

中山:私も「てにをは」の社訓が心から好きで、今はのびのびと楽しく仕事をしています。でもこんなに自分に正直になるには、相当の時間を費やしましたよ。


「こうあるべき」を解き放っていきたい

岡本:世の中には、好きなことなんかない、という方がいます。私は、それは、誰かのそれらしき「~べき」を受け入れているうちに、自分が本当に好きなことがわからなくなっただけなんじゃないかと思っていて。かくいう私も、たくさんの「~べき」がありました。「有名な大企業で働くべき」「辛くても我慢すべき」「女性は、母は…」など。でも、自分に向きあう中で、少しずつ、「これは自分ではない」というものに気づいて、解き放ってきました。今もまだ、その途中です。

大塚:私は娘に「ママは好きなものだらけで人生が楽しそう」って言われたのが嬉しかったですね。仕事もそんな風にできたらいいなと思っています。プライベートも仕事も、トータルでの自分に、納得し続けられたらいいなぁって。

――お子さんにそんな風に言われるなんてとても素敵です!

中山:誰もが生きてきた中で、いろんな「〜べき」に、大なり小なり縛られてきていると思うんです。僕もその一人で、最初は、自分を知る必要なんてない!って頑なだったんですけど、今は自己理解の大切さに気づき、そこはかなり意識するようになりました。今もまだまだ模索中なんですよ。

――中山さんもそうなんですね(驚き!)。

中山:自分に向き合って、自分の感情や思考、価値観、志向性を知る。今の心身の状態を知る。こういうことの重要性を、岡本に教わりました。サウナの素晴らしさも教えてもらいました(笑)。そこから、自らをメンテナンスする、ととのえることの大切さに気づきましたね。

大塚:3人で静岡県にある「サウナしきじ」に行ったのは、本当に良い思い出ですねぇ。

makikomariko@しきじ


――「サウナしきじ」は、サウナの聖地と言われている場所ですよね! 私も岡本さんにサウナの魅力を教えていただいた一人で、“動的マインドフルネス”というのを体感しました。未知の世界に足を踏み入れた、そんな感覚です。

岡本:自分で自分をととのえることの大切さは、声を大にして言いたいです。もちろんサウナでなくてもいいんですが、「自分が何を心地よく感じるか」「どういう時にメンタルやパフォーマンスが悪化するか」「どういう方法で自分の調子をととのえられるか」を知っておくことは、実はものすごく大切なこと。自分が乱れている人が、他人とうまく協働していくのは、そりゃあ難しいですよね。自分の機嫌はまず自分でとる!(笑)

大塚:ちなみに、私は一年間で190日通うほど、ピラティスが大好きですよ!

――え⁉ ︎年間で190日ってほぼ毎日では(愕)!


てにをはならではの3事業とは?

――事業内容のネーミングにとても苦労したそうですが、どんな事業名でどんな事業内容なのでしょうか?

岡本:これまでやってきたことを洗い出してカテゴライズし、「てがかり事業」「とびこえ事業」「ととのい事業」と、社名に合わせてひらがな四文字の表現にしました。これがすごく大変な作業だったんですが、とてもしっくりきています。

より幸せに生きていくために、まず、自分自身のことを知ろうとすることから始めてほしいんです。自分が、普段どんな思考や行動をし、どんな風に物事を感じたり判断したりしているのか。自分はどんな時に、調子が上がったり下がったりするのか。どんなコミュニケーションの癖を持っているのか。自分にとっては至極当たり前なことが、実はどれだけ他者と違っていて、その違いを知らないことで、何が起きているのか。異なる個性の集まりである自分たちは、どんなコミュニケーションをとる、どんな強みや弱みを持ったチームなのか。

たとえ同じような仕事をしていても、すぐれた仕組みやシステムを導入していても、こういったことを一人ひとりがしっかり考え、チームとしての共通理解が出来ているチームと、そうでないチームとでは、エンゲージメントやパフォーマンスに雲泥の差が出ます。特に、コロナ禍に代表されるような、先の読めないVUCA時代では、社会変化に対応し生き残れるチームというのは、前者のような「成熟したチーム」だと私たちは考えています。


大塚:この「成熟したチーム」の”基盤づくり”をするプログラムとして位置づけられているのが、「てがかり事業」です。私たちが資格取得している心理学や脳科学のアセスメントを用いて、科学的な「てがかり」から、チームメンバーが自分自身やお互いを深く知るプロセスをサポートします。


↑2020年冬から不定期開催中の、
「問題再設定会議」個人向けワークショップ

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↑てがかり事業で使用するアセスメントのひとつ、
Gallup社のストレングスファインダー®


「成熟したチーム」の基盤づくりができたら、次は、より具体的な問題を打開していくフェーズに入ります。これが「とびこえ事業」で、目の前の壁や、思考の枠を飛び越えていくためのコミュニケーションスキルや思考法、会議法などを取り入れていきます。誰もが自信をもって自社や自チームの強みを語れる状態、営業や新規事業開発などでしっかり成果を出せる状態を目指してサポートします。

中山:最後に、「ととのい事業」。人間だれしも、心身のアップダウンがあります。でも、自分の調子をちょうどよい状態にととのえてこそ、他者ともうまく協働でき、仕事でも成果が出せるというもの。

猛烈に働き続けた結果大病をした、元・昭和型サラリーマンの私が言うからこそ説得力があると思いますが(笑)、自分の心身のよい状態を知り、社会変化の波の中でも「ちょうど良くととのえられる」ようにセルフケアすることは、令和のビジネスパーソンの必須スキルです!岡本の専門領域であるメンタルケアやカウンセリングとともに、サウナ活動や、ウェルビーングにかかわる企業との共同研究などもここに位置付けられています。

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3つの事業をポップなイラストで表現

メンバーの得意分野を融合して

――「てにをは」のホームページを見ると、皆さんのお名前の下にCXOってありますよね。これって何でしょう?

岡本:私たちは全員、いい大人で、経営やマネジメントもしてきているので、立場は対等に、肩書はCXOだよね、というのは最初からあって。ホームページも、ビジネスパーソンが「らしく自由に生きている姿」を表現してるんですが、真面目な肩書よりも、「らしい」肩書にしたかったんです。

大塚:それぞれの得意なことや目指す姿で考えた時に、中山はSales、Strategy、そしてSauna。私は、Positive、Passion、そしてPilatesということで、それぞれCSO、CPOとしました。名刺にも大真面目に書いています!

岡本:私はあとから、じゃあええと、CEOで・・・ってなりました(笑)。チーフ・ええかんじ・オフィサーです。

大塚:たしかにいつもええかんじ(笑)。ですが、方向性を決めたり意思決定をする際には岡本の感性や論理性を頼りにしていますから、やはりれっきとしたCEOだと思いますよ!


「てにをは」は大人ベンチャー

――中山さんが「てにをは」は大人ベンチャーだからと何度かお話しをされていましたが、その意味について詳しく教えていただけますか?

中山:メンバーそれぞれが個々に社会人としての経験を積んできているので、経験値のレイヤーが揃っていて、阿吽の呼吸で仕事が進むんですよね。説明する手間もなく、上下関係もない。

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大塚:大人ベンチャーって表現、いいですよね。若手中心のベンチャー企業とは違って、40代ならではのキャリア・経験から辿り着いた問題意識をもって、てにをはに合流しているので、地に足がついた感があります。その分、自分たちがどこが得意で、どう関われるかという見極めも早いかと思います。ここから先はもっと別の専門家に任せた方が良いなど、線引きができるということも、大人ベンチャーならではなのかなと。

岡本:中山と大塚はゴリゴリの法人営業経験者で、私と大塚はベンチャーの創業~拡大経験がある。さらに全員がマネジメント経験があり、採用・人材育成にも関わっています。もう、いい大人です(笑)。でも、自分たちの得意や強みをさらに活かして貢献したいし、変化し続け、新しいことを考え、面白いことをやりたいんです、私たち!

大塚:様々な経験の中で自己理解を深めてきた3人だからこそ、できることがあると思っています。なかなかこんな動き方や働き方ができる会社はないと思いますね。

――なるほど。皆さんキャリアのある”自立したいい大人”で、同じ方向を見て、大切にしていることも同じ。大人ベンチャーって最高でしかないですね!

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最終回となる第5回は、「てにをは」だからこそできること、さらに、今後の展望についてなどをお伝えします。

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インタビュアー:大曽根桃子

ライター、編集、撮影、広告、などひとり編集プロダクション的な活動しています。社会問題、子どものこと、地域のこと、グルメ、など、ジャンルは幅広いです。<掲載実績一例> UMU ハルメク リクナビNEXTジャーナル

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