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推し研究者の講演を初めて聞いてきたお話

この間の祝日に聞いてきた講演について自分のメモをもとにあったことを書き起こしたやつ。

無修正書いて出しなので後でちまちま直し入れると思う。


静岡科学館 企画展「となりの恐竜展」

恐竜トーク『鳥という名の恐竜と、恐竜と呼ばれる鳥類と。』 川上和人先生


恐竜トーク開始前、通信状況確認するため早めに川上先生と画面を繋ぐ科学館。画面に現れた川上先生から時候の挨拶「花粉舞い散る中お越しいただきありがとうございます」笑 たしかに目がかゆいwww

背景に職場の風景を設定して、ご自宅からこんにちは!な川上先生。オフィスの机には鶏肉以上、鳥学未満。の方のイラストが飾ってある模様。見つけて言及した司会のお兄さんGJ。あのご本、とても好きですね私。

始まる前から好調でございますね。ラジオ以外で川上先生のお話を聞く機会は初めてなので貴重。ワクワクする。画面越しではありますが。


定刻になりますれば、トーク開始でございます。


企画展最後の恐竜トークですけど、今日のトークテーマ、皆さんちゃんと読みましたか?

「鳥」という名の恐竜=鳥

恐竜と呼ばれる「鳥類」=鳥

ということで、皆さんは恐竜の話を聞きに来たつもりかもしれませんが、今日は鳥の話をしまーす!


ワクワクする導入。うまい。好き。


そして、トークを始める前の心構えのお話。

期待されると上回るのが難しいので、そんなに期待しないで聞いてね。いやいや、それは難しいですよ。どうしても期待しちゃいますw そして結果は先に言うと期待以上に楽しかったですよ。

画像1

みんなが鳥って言われてイメージするのはどんな鳥?画像検索してみると、やたらと青い鳥がHitするね。やたらと黄色い嘴の鳥たちだね。

でも現実の鳥ってそんなことないよね?と鴨とか鳩とか地味目な鳥さんたちの写真どーん。鳥のお話始まるよ。


じゃあ、鳥の特徴って何があるんでしょうね?と展開。

羽毛、気嚢、飛翔、竜骨突起、嘴、二足歩行……とかだったかな。一つ一つトピック取り上げて、どんな働きがあるのかを確認していきました。


そうそう、竜骨突起にくっついているササミや、その外側の胸肉が美味しいんですよね。わかります。先生の話、聞いたり読んだりして、興味湧いて実践した丸鶏の解体を思い出してワクワクしますね。実学って大切だなあ。

画像2

※これは私が最近捌いた鶏肉

そういえば、人間が頑張って胸筋を鍛えて谷間ができるそのわけは、竜骨突起が無いからなんですって。あの骨があるおかげで鳥さんたちはあの立派な胸の筋肉を得られている証左なのですね。


鳥の特徴は何かな?を確認したところでクイズ。

鳥類に一番が近い生き物はどれだ?

1カメ、2トカゲ、3ヘビ(←選択肢違ったかも)

おや、トカゲっていう人が多いですね?さて答えは……4番のワニでした!!!(ここで騒ぐ観客たち)(騒いではないです、笑いと小さな文句としてズルじゃん、とw)


ということで、変化と進化の違いの話。

トマスハクスター「鳥と恐竜って似てね?」って言って世間に否定されてから、ジョンホストロム「やっぱり似てるよ!」まで100年あいた話とか、羽毛の優秀さの話(前適応)とか。

隕石によって気温が低下する時期があったから、そこで羽毛が大活躍!

隕石によって恐竜が絶滅したから、敵がいなくなって生き残ってた鳥の時代がスタートして鳥類の種類が増加だぜ!

みたいなお話あり。

さて、講演会場は静岡県、三英傑ゆかりの地、ということで一句

織田がつき 羽柴がこねし天下餅

座りしままに食うは徳川

 ↓ 今回の鳥の話を踏まえると、こう。

恐竜がつき 隕石がこねし天下餅

座りしままに食うは鳥類


さて、鳥類が空を席巻するようになるまでの飛翔の進化についての話があったりだとか(5枚羽飛翔〜3枚羽飛翔への推移)

役に立つ特徴があるほど生き残りやすいからねって話で、羽毛の進化についてのお話があったりだとか(最初は毛っぽい羽だったはず、それは感覚毛としてとっても便利だよ)そういう広がり。

画面にミニオ○ズの姿やヨ○ダの姿が写ったのは多分気のせい。イメージ図だからね。


多分この辺で川上プレゼンツの恐竜七不思議がスライドに出てたと思う。

Qなぜ滅んだのか

〜中略(忘れた)〜

Qなぜ海に入らなかったのか

Qどんな外見なのか

Q考え中


さて、どんな外見なのか問題について、ハルシュカラプトルの復元図を発表した凄さを説明されるの巻。
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/17/120700476/?ST=m_news

化石から色って分からないのに復元図に色つけてることが多いのは、現生生物を参考にするからなんだよね。白色って雪原以外で纏うメリットないんだよね。だから哺乳類の白は保護色なのだと。


たいして鳥で白いのは水鳥に多かったりする。水鳥の白のメリットは「仲間を見つけやすい=群れを作りやすい」群れがいる場所は餌が豊富なので魚を取りやすくなるし、翼があるので敵に狙われても飛んで逃げられる。群れでいるということは自分が狙われるリスクは下がるので生き残りやすい。


ただ、白が高リスクであるというのは生き物において確からしいので、復元図に白もってきたのは勇気だなあという話。


さて、冒頭の話に戻ると、検索でたくさん描かれている鳥のイラストの特徴、青い鳥ばかり、黄色い嘴の鳥ばかり、そんなことないよね?ってトークを始めたけど、実は青い鳥も黄色い嘴の鳥もそこそこいるんだよ。

「研究者はしばしば都合よく誘導します」

なので、自分で調べて考えてみようね。というありがたいまとめでした。


質疑応答タイム

翼竜は何を食べるの?とか

恐竜も托卵してたの?とかそこから托卵することによってその鳥は自力でヒナを返す能力を失っているのでいつか遠い未来で托卵できなくなって絶滅するかもねな話とか

川上先生の思う一番強い鳥はイヌワシかな、とか。

鳥の頭が赤い理由ってなんで?とかズアカアオバトはアオバトがいない場所では頭が赤くないんだって!!!種の識別のための頭の赤さなのかもしれない

いったん閉会した後も、列をなして先生に質問をぶつける子供たち

(最後の方は大人も3人ほど)


みんなの知的好奇心は止まらないぜ。

久々に90分1コマを受けたわけだが、楽しい。

スライドカラフルだったし、ポップだし、尊敬。ああいう大人になりたい。


先生のお召し物が、白縁メガネ、白ジャケット、赤シャツだったのですが。

白ジャケットは水鳥的理由ではなく、もう一点あげていた家畜化された鳥は白くなりがちという話から「広く親しみやすいトーク」を、赤シャツはズアカアオバトの赤頭が種の識別のために赤くなってるということから川上先生を識別するための色を意味している。そういう解釈でよろしいかしら???って質疑応答見ながら頭の中がわきわきしていたのは内緒ね。


こういうワックワクする研究として魅せられるのはたいそうすばらしいですよね。研究は好きになれなかったけど(卒論しかしていないので判断が早いかもしれないが)、やっぱり私は研究者が好き。川上先生が好き!

3月に出る先生の御本も楽しみにしてます!

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