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血で染まった数ⅠAのマークシート

高校3年生の夏。
部活は引退したが、心は甲子園に。
「甲子園が終わったら、受験勉強を始める。」
自分ではかっこいいと思っていたが、かなりダサい結果が待っていた。
”受験の天王山”と呼ばれる(後に教員となり自分も口にする)8月を、
いわゆる「ノー勉」で過ごしたツケは、しっかりと回ってくる。

9月から猛勉強。
文系だけど数学は得意だったので、特にサボっていた英語に着手。
今までやっていなかったからか、模試をうけるごとに英語が伸びる伸びる。
一方で、数学は得意だとたかを括り、演習をサボるサボる。

11月の全統センタープレ。まだ点数は伸びない。
でも、「最後には間に合うだろう」という根拠のない自信はばっちり。
1月1日・2日は、元旦模試。(人生で正月に勉強したのはこれが最初で最後)
まだ伸びきらない。特に数学が。

迎えたセンター試験。雪の日。
初日は、文系科目。手応え抜群。(結果として全教科85%超え。)
2日目。悪魔の数学1A。鼻が痒くて掻いていたら、鼻血が。
「やべ」ティッシュを鼻に入れる。血が止まらない。
「ボト」マークシートに血が落ちた。
「もうだめだ」観念して手を上げる。
職員が歩み寄る。冷静に一言。「退場すると受験は継続できませんが良いですか?」
「良いも何も鼻血が止まらないのにどうしようもないだろ!」
という余裕もなく、頷いて救護室へ。気がついたら寝てました。
「あ〜終わった〜」
数学1Aは16点。ⅡBは尾を引いて34点。
文系科目の貯金でも目標点には届かず。
浪人できない状況だったので、志望校を受験せず。

あれから10年が経過し、自分が高校3年生の担任に。
あの時の出来事を振り返り、生徒に体験談として話す。
生徒の反応は、「…」「やばっ」若干引き気味。
改めて振り返ると、「数学をサボったツケだったのかな」とか思ったり思わなかったり。
でも、教員となった今となっては、これ以上ない教材としてネタになっています。

という私の大学受験でした。
高校生の皆さん、手を抜いてると痛い目に遭いますよ!

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