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行き着いたメンヘラ

 今日はめずらしいことに仕事が平和だったので、早い時間に帰れたし疲れてもいない。毎日こうならいいのにな。

 私結婚したいの。今の男じゃないよ、したいって思ってた時期もあったけどさ。好きだったからね。
 平凡でもありふれててもいい、家族がほしいよ。この先どんどん年を取っていって、そしたら私はたぶん孤独に耐えられなくなる。
 今はまだ親がいる。私を無条件にかわいがってくれる人がこの世に存在している。だけど、親だって必ずいつか死ぬ。十中八九私より先に。

 その日あったことをなんとなしに話せる相手がいるのって、当たり前じゃない。
 愛し愛されるのってどんなにしあわせなことだろうか。存在そのものがいとおしいって、そんな感情を私も味わってみたい。

 すくなくとも私は、望んでひとりでいるわけじゃない。消極的ひとり。
 死んでしまいたいほどさみしくなったりは、もうしないけれど、隣の芝の青さに泣きたくなることもある。

 自分ひとりで生きてると、だれかにもたれかかることもできないんだよ。
 四六時中べったり甘えさせてくれなんて、もう言わないからさ、ちょっと疲れたときとか、悲しくなったときとか、そういうときに話を聞いてくれるだれかが、そばにいてくれたらいいのになって思うんだよ。

 孤独はこの先私を蝕んでいくだろうと確信している。だから、心から信頼できる人と家族になりたいんだよ。

 好きな人に好きになってほしくて私は本当に気が狂いそうだった。さみしくてたりなくて、どれほど自分をすり減らしたかわからない。
 だからもうダメなんだって気づいた。これ以上恋をし続けていたら、私は摩耗するだけ。時間をムダにするだけ。

 与えられなくても与え続けられるって思ってた。好きでいるだけでいいと思ってた。
 全然そんなことなかった。飢える一方だった。どうしたって「してくれない」という思考回路になってしまって身が持たなかった。

 それにしてもさ、出会いがどんな形であれ、結婚に至るってすごいよね。
 早く落ち着きたいわ、私も。

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